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普天間移設問題、米国の怒りも見てみたい
筆者の直近のコラム「日米外交の『鍔迫り合い』なかなか見物である」、「普天間移設の鳩山腹案はやはり海外」の続編になってしまうが、続編を書きたくなるほど最近の政治を取巻く状況は変化が激しい。マスメディアとネットメディアの情報を両睨みしながら、それに、ささやかな筆者の記憶と想像力で書き続けるのだが息切れしそうである。(笑)まぁ、不偏不党を求められるマスメディアでもないし、単なる個人が発信するコラムに過ぎないのだから、気軽にやっつければ良いだけだ。しかし、ランキング上位になることで下手な事は書けないと云う矜持と云うか責任感のようなものも芽生え、睡眠時間を激しく減らしているのは事実だ。おぉ久々に愚痴ってしまったが、まだまだ根性は残っているので頑張れるでしょう。(笑)
さて、以下の時事通信の記事を並べて読んでみて、何を連想するかと云うことから、今夜は始めてみようと思う。この四つの記事の最後の記事が今夜の目玉だ。(笑)実はこの記事を筆者は見逃していた。冷静に思い出すと、たしかに普天間移設問題の決着目標期限5月中を定めた発言は鳩山首相の一方的期限であり、オバマ大統領も合意した期限ではないと云う事だ。先走り過ぎた筆者の論調は日米政府が5月末に向かって同一歩調を取ると云う前提に立っていた錯誤が入り込んでいた。筆者も含め、案外この前提が抜けた論調が多いのも事実。反省します!(笑)
今後はこの事実を踏まえて、普天間移設先の推論をしていかないと、お間抜けな評論になると自戒をこめて、あらためてこの問題を考える事にする。
どうもこの基地移転問題、日米間政府に温度差があり過ぎる違和感が喉元の小骨だったのだが、5月期限が日本側の勝手な期限である事を考えると、温度差があるのは当然だと納得出来る。
普天間基地周辺住民の苦痛を排除したいのは鳩山首相であり、日本側であり、米国側ではないのだ。そう言えば、普天間飛行場の滑走路補修に余念のない米軍という情報もあった事を思い出した。 現時点で米国側は普天間移設に関し「現行案が良いのだけどね、でも日本政府の意向もあるだろうから」とムニャムニャとお茶を濁している。当初は普天間移設を自民党の辺野古埋め立て案で合意したのだが、その後の米軍再編のロードマップの中で海兵隊グアム全面移転が骨太の計画として浮上した。しかし、米軍再編のロードマップがオバマ政権の考えの全てではないわけで、それを根拠にグアムで米国は合意すると云う結論も早計だろう。
国防省の一存で事が運ぶわけではないし、国務省の考えも入るだろうし、肝心のオバマ大統領の意志も入るわけである。 つまり、米国側は現時点で、過去の日本(自民党)との移転先に関する「合意」から公式には一歩も前に出ていないと考えるのが正しいのだろう。色々考えてはいるが、決着させる国益上の課題の優先順位が低いのである。「俺たちは特に急いではいませんけど」と云うのが米国側のスタンスだろう。
岡田外務大臣がルース大使に実務者協議の迅速な対応を申し入れているが、米国側は「ボチボチやりまひょか~」ってニアンスが明らかだ。それはそうだ、鳩山民主党政権は、マスメディアの罠に嵌り最重要課題にさせられてしまった感がある。だからと言って、いまさら「それ以上に重要な課題が山積」と逃げる事も出来ない。
唯一の拠りどころは、米国側のメッセージ「地元の了解は欠かせない」と云う言葉だ。これを当面唯一のたしかな事実として事を進めるのは有益だ。この意味を言葉通りに受け止めれば、日本国中がNOだと云う事になる。沖縄県内どころか、沖縄県外も海兵隊基地ウェルカムの候補地はない。現行案の辺野古もNOなのだ。或る意味で、米国がこのようなメッセージを送りつけるということは、米国も何らかの思案はしているものの、どの着地が国益に適うか流動的に迷っているのが事実なのだろう。
つまり、鳩山政権が何処を選ぼうと自由な状況なのだとも言える。小沢幹事長の訪米も、この辺を読んだ上の中止だろう。米国の方向性が判明しない段階での訪米は、事態を混乱させるだけである。小沢の訪米は参議院選後になるのだろう。
軍事オタクは、中台海峡がああだこうだと言うだろうが、リアルな中東・アジアにおいて米軍の喫緊な軍事行動が必要不可欠ではない。(特に海兵隊の場合)当然、米軍のプレゼンスの要素の方が断然高い話なので、最終的着地点が何処になるか別にして、当面鳩山政権は普天間の移設先について、フリーハンドを握らせて貰っていると捉えるのが正論だろう。
であるなら、初志貫徹「駐留なき安保」の原則論に執着すれば良いのだ。グアム、サイパン、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン何処でも構わない。米軍海兵隊ウェルカムな候補地を選定し、米国に伝えるのがベストだろう。ホワイトビーチ埋め立てなんて末代の恥になるような計画が実現する筈はないのだ。日本は新たな軍事施設は作りません。でも普天間海兵隊は動いて頂きたい。つまり「言いたい放題」言えば良いのだ。それに対して、初めて米国は具体的アクションを起こすはずである。
米国がどのくらい怒るのか、どのように怒るのか「怖いもの見たさ」も多少ある。(笑)まさか、駐留米軍が一斉に蜂起、日本を占領するとは思えないのだが(笑) 昨日、一昨日と似たようなテーマで申し訳ないのだが、野党・マスメディアが鳩山政権追撃の最大材料と舌舐めずりをしている以上、マスメディア嫌いの浅学のブロガーもついつい力が入るのである。(笑)つくづく思うのだが、悪意なのはマスメディアであり、米国でないのは判っている。
≪ 小沢氏訪米「予定なし」=国務省
【ワシントン時事】米国務省は8日、民主党の小沢一郎幹事長が検討していた今月下旬の訪米につい て、現時点で「予定されている日程はない」とのコメントを発表した。小沢氏の訪米は米側が働き掛けたが、「二元外交」批判への懸念などから見送られる方向 となっている。
国務省はコメントで、「日米の相互理解を高める日本の政治指導者のワシントン訪問を歓迎する」と表明。その上で、小沢氏が訪米を 検討してきたことは承知しているが、現在、そうした計画はないと指摘し、「詳細は小沢氏側に問い合わせてほしい」と言及を避けた。(時事通信:電子版)≫
≪ 日米首脳、夕食会で隣席へ=核安保サミット
ワシントンで開かれる核安全保障サミットの12日の夕食会で、鳩山由紀夫首相とオバマ米大統領が 隣り合わせに座り、非公式に意見交換する方向で日米両政府が調整していることが分かった。日本政府関係者が8日、明らかにした。
首相はこの場で 大統領に、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題に関する調整状況を説明するとともに、5月中の決着を目指す方針を伝えたい考えだ。 これに関し、首相は8日夜、首相官邸で記者団に「(普天間問題について)何らかの経緯はお話ししたい」と述べ、大統領との非公式接触に向けた意欲を強調。同時に「大統領と話す内容を事前に(マスコミに)話すつもりはない」と語った。
日本側は同サミットに際して、公式な日米首脳会談を模索していたが、「米国の判断」(首相)で見送られた。夕食会の運びは、米側の配慮による代替措置とみられる。(時事通信:電子版) ≫
≪ 北マリアナ諸島に視察団=社民
社民党は8日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設先の候補地として挙げた米自治領北マリアナ諸島のサイパン、テニアン両島に、9~11日の日程で 視察団(団長・照屋寛徳国対委員長)を派遣すると発表した。副団長と して沖縄県議会の高嶺善伸議長も加わる。
同党は米領グアムと両島への移設を最優先で検討するよう政府に求めているが、政府は国外移設は困難と みて検討を進めていない。視察団は移設受け入れに前向きとされるデラクルス・テニアン市長らと意見交換した上で、改めて政府に検討を迫りたい考えだ。(時事通信:電子版)≫
≪ 5月末は「日本側の目標」=普天間決着先送り論に米高官
【ワシントン時事】米国務省高官は5日、米軍普天間飛行場移設問題の決着時期をめぐり仲井真弘多沖縄県知事が米沖縄総領事に秋の知事選後への先送りを求めたことに関し、「(5月末は)われわれにとっての期限ではなく、日本政府が伝えてきた目標だ」との認識を示した。5月末までに決着しなかった場合の対応 については、「日本政府の問題だ」と指摘するにとどめた。
米政府はこれまで、5月末までに決着しなければ「多方面に悪影響が出る」(キャンベル 国務次官補)などと警告してきた経緯があり、トーンダウンさせた形だ。
同高官はまた、「移設問題についてのわれわれの見解は変わっていないが、日本政府が提示した案は検討している」と語った。(時事通信:電子版)≫
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