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『科学と神秘のあいだ』、8月に読了。菊池誠著。筑摩書房、双書ZeRO、2010年3月、初版第1刷。
帯より。「神秘は人の心の中にある。だから、科学的で客観的なものの見かたと神秘とは決して両立しないものじゃない。だいじなのは神秘の領分と科学の領分に折り合いをつけること。少しでもそれが伝わっていれば、うれしい」。
ファラデーとコックリさん。「合理精神に基づく懐疑主義の好例」(p.31)。
ニセ科学(疑似科学・似非科学)と陰謀論(p.39)。アポロ。9・11アメリカ同時多発テロ。「荒唐無稽な妄想」(p.40)。
「「9・11陰謀説」の理論的指導者」スティーブン・ジョーンズ氏は常温核融合〝ブーム〟にも関連(p.70、106)。ジョーンズ氏やきくちゆみ氏らに乗せられて、オッチョコチョイにも9・11陰謀説を鵜呑みにして「国会で質問してしまった恥ずかしい議員もいる」(p.106)。
「永久機関に夢を持っちゃうようでは、科学者としてまったく駄目」、「永久機関に人生を賭けてしまった人たち」(p.72)。
「・・・スピリチュアル・・・。・・・江原啓之氏にオーラだとか前世だとかの話をされて・・・。・・・でも、それはかなり危ない」(p.60)。「・・・江原啓之氏などの俗流スピリチュアルやオカルト・・・」(p.140)。
アーサー・C・クラーク、アイザック・アシモフ(p.61)。
「・・・環境運動にニューエイジ思想を持ちこまれるのは迷惑でしかないに違いない。環境問題は科学なので、根拠のない「思想」だけではどうしようもないから。極端な例では、水に感謝すれば湖がきれいになるなんていう活動もあって、・・・」(p.141)。人工雪研究のパイオニア中谷宇吉郎博士(p.167)。
ホメオパシー(同種療法)のニセ科学と危険さ(p.141)。
木村資生(もとお)博士の「分子進化の中立説」(p.95)。「・・・生存にとって有利でも不利でもない突然変異が遺伝子にたまっていく・・・。現在の進化学はこれなしには成り立たないといっていいい」。コドンと縮退。
神なき宗教、知的デザインID(p.97)。「・・・これは宗教の教義だから、科学的な事実とは関係ない。事実じゃなく、あくまでも物語だ」。初等理科教育の破壊と洗脳。「アメリカで創造論科学を支持する人たちは、それを学校の理科の時間に教えさせようと運動して、少なくとも一部の州ではいっときそれに成功した。宗教の時間に教えるんじゃなくて、理科の時間に科学として教えるというのがポイント」(p.98)。
EM菌。「万能なものの夢」(pp.146-147、158)。元琉球大学農学部教授比嘉照夫氏。トンデモ話。カルト資本主義。EM団子投入でむしろ水質汚濁。「たとえば、浄化槽のような小さなタンクに溜まった水で効果があったとしても」という仮定も疑わしく、EMを使わずとも活性汚泥でも同じ効果(生物学的選択圧に従い、環境に応じた微生物種が集積)。
「グレーゾーン問題」(p.182)。
『謎解き 超常現象』(ASIOS)(p.208)。
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