Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●足利事件と飯塚事件との12日間: 死刑執行された久間三千年さんの冤罪は晴らされるか?

2014年03月31日 00時00分47秒 | Weblog


asahi.comの記事【DNA型の鑑定評価が焦点 飯塚事件、再審の可否判断】(http://www.asahi.com/articles/ASG3Y5VLHG3YTIPE01R.html)。

 「「飯塚事件」で、福岡地裁(平塚浩司裁判長)は31日、死刑が執行された久間(くま)三千年(みちとし)元死刑囚(執行時70)の再審を認めるかどうかの決定を出す。有罪の根拠の一つとされた当時のDNA型鑑定の信用性を地裁がどう評価するかが焦点」・・・・・・いよいよ再審の可否の判断である。
 足利事件飯塚事件との12日間。2008年10月16日に足利事件のDNA再鑑定が決定し、その僅か12日間、同年10月28日に飯塚事件の冤罪死刑囚・久間三千年さんの死刑が執行されている。この飯塚事件もDNA鑑定が大きな証拠の一つとされている。問題は、足利事件と同じ科警研のDNA鑑定手法であった点。足利事件のDNA再鑑定の決定が決まった時点で、飯塚事件の死刑執行を停止すべきであったにもかかわらず、僅か12日後に、時の森英介法務大臣が「死刑のスイッチ」を押してしまった。それに加えて、久間さんは一貫して否認、つまり、まったく自白していない点、死刑判決が下って数年であり、かつ、再審請求の意志があった点、この死刑執行の異例さ、異常さが分かる。これは、死刑執行時既に久間さんは70歳と高齢であり、刑務所内での久間さんの病死などを許さず、司法の手で死刑にしたい、という官僚の心理が働いたのではないかとも予想される。また、先の袴田事件同様、今回も、「証拠の捏造」が疑われている。立ち会った刑務所の職員、教誨師、そして、なにより久間さん自身がその執行を伝えられた朝、そして、刑場で首に縄を掛けられた時・・・・・・一体どんな思いだっただろうか? 想像するだに恐ろしい。死刑執行に関わった警察官、検察官、科警研、裁判官、森英介法相・・・・・・は、(私は冤罪だったと信ずる)久間さんの命を返してくれるのでしょうか? さらに、真の犯人を逃したことの責任、久間さんのご家族や関係者だけでなく、飯塚事件の被害者の親族への責任をどうとるつもりだろう。

 袴田事件についての静岡地裁村山浩昭裁判長の大英断と同様に、福岡地裁平塚浩司裁判長が決断を下せるかどうか? 「犬」や「ひらめヒラメ裁判官」でないことを祈るしかない。

   『●死刑存置賛成派と飯塚事件
   『●NNNドキュメント’13:
          死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』

   『●飯塚事件の久間三千年さんと福岡事件の西武雄さん
   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
               飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行
』  
      2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
      2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
      2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず

   『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~
    「陶山博生氏(p.43)は飯塚事件で一審担当。久間三千年さんの
    「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)である。
    大臣任命後1か月後に、死刑判決からたった2年足らず死刑囚
    執行命令を下すのは極めて異例である。・・・再申請求の準備・・・
    なぜ久間氏の死刑が先に執行されたのか、全く理解に苦しむ

   『●「官僚司法とその提灯持ちは改革を拒否し続けている」
                         ・・・冷たい司法が続くわけだ
   『●「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」
     ・・・・・・に係わる弁護士たちで『九州再審弁護連絡会』発足
   『●足利事件と飯塚事件と、そして「国家は人を殺す」:
                谷垣禎一法相「死刑制度は国民から支持」
   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審
                           司法の良心を示せるか?


==============================================================================
http://www.asahi.com/articles/ASG3Y5VLHG3YTIPE01R.html

DNA型の鑑定評価が焦点 飯塚事件、再審の可否判断
丹治翔 2014年3月30日00時19分
 
 福岡県飯塚市で1992年に女児2人が殺害された「飯塚事件」で、福岡地裁(平塚浩司裁判長)は31日、死刑が執行された久間(くま)三千年(みちとし)元死刑囚執行時70)の再審を認めるかどうかの決定を出す。有罪の根拠の一つとされた当時のDNA型鑑定の信用性を地裁がどう評価するかが焦点。再審が認められれば、死刑執行後初のケースとなり、地裁の判断が注目される。

 久間元死刑囚は捜査段階から一貫して無罪を主張したが、再審請求を準備中の2008年10月に死刑が執行された。刑事訴訟法は、確定判決後に「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」を新たに見つけ、請求に理由がある時、再審開始を決定すると定めている。元死刑囚の妻(66)は09年10月に再審を請求した。

 弁護団は再審請求審で、「新証拠」を提出した。①専門家による女児の体に付着していた血液のDNA型鑑定②その血液型鑑定③遺体遺棄現場近くで元死刑囚の車と同じ型の車を見たという目撃証言についての心理学者の鑑定、の三つだ。

・・・・・・。
==============================================================================

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ●原子力「推進」委員会であり... | トップ | ●「耐え難いほど正義に反する... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事