覆面評論家 改

サッカー、格闘技などスポーツ全般を綴ります。
日本の弥栄を祈念

ホイス・グレイシーも判定で一安心! 所英男

2007-01-02 13:03:52 | K-1
「K-1 PREMIUM 2006 Dynamite!!」2006年12月31日で所英男が3-0の判定でホイラー・グレイシーに勝利した。

ホイラーはグレイシー一族一と言われるテクニックの持ち主だ。所英男はホイラー・グレイシーに技が極まる寸前まで追い込んだ。

現時点でもグランドテクニックはホイス、ホイラ・グレイシーと互角以上と考えていい。そして完成された彼らに比較して、所英男には成長する余地がある。グランドテクニックが未熟だから成長する余地があるのではなく、成長の元となる才能が抜群だからだ。

ホイラー・グレイシーも試合後所英男について、「タレント性があり若い。しかも、予測できない動きを持っている。この先まだまだ成長する選手。」と語っている。

「予測できない動きを持っている。」この部分が重要だ。所英男は状況に応じて身体が自然に動いてしまうのだ。それは基礎練習を数多く積み、実戦を数こなした結果、生まれ持った才能が開花したのだ。

所英男の師匠は前田日明である。前田日明は分析力に富み、戦略家である。格闘技の指導も的確だ。よい環境と指導者を得たならば、これからも今以上の才能が開花するだろう。

所英男は柔術には滅法強い。グレイシー一家も単なる柔術使いでは、所英男を倒すことはできないだろう。しかしホイラー・グレイシーに所英男を殴り倒すだけのパワーがあれば簡単ではなかった。グランドの攻防で一発殴られると危ない。所英男はパワーで押し捲る相手に不覚をとることが多い。弱点といってもいい。パワーファイタ-とどう戦うかが、今後の課題の一つだ。

所英男のグランドテクニックは超一流だ。ホイラー・グレイシーにバックや上のポジションを取られても、簡単にポジションを取り返してしまう。しかし所英男はスキが多い。グランドに持ち込まれる、スタンディングでのスキだ。

不用意に脚にタックルに行き、キック一発でKOされたり、ホイラー戦では自分で技をしかけながら倒れこんで、ホイラーに絶好のポジションでグランドに持ち込まれることがあった。

リスクを冒さないとチャンスを創れないとの考えは間違いである。ヒクソン・グレイシーのようにスキなく敵を追い詰める戦いが必要だ。