幕末気象台

おりにふれて、幕末の日々の天気やエピソードを紹介します。

天気に150年周期はあるか?ない!だろう。 150年前の8月28日の天気

2009-08-22 17:09:11 | Weblog
突然ですが、150年前の天気と今の天気を比較して見ます。
恐らく何の因果関係もないでしょう。
150年前の8月28日は、西暦1859年の8月28日です、日本では安政六年八月二日に当たります。
日本列島は優勢な太平洋高気圧の下にあって、全国的に晴れです。また、福島県相馬市で「残暑強し」、富山県氷見市で「昼後残炎つよし」、三重県松坂市で「烈暑」、和歌山県和歌山市で「極暑し」福岡県小倉市で「暑、蒸甚し」などとなっていて、残暑も全国的に厳しかったようです。山口県の萩市では七月二十九日頃から「寒暖計九十四度」とあり、最高気温が、摂氏35度位まで上がっていました。静岡県安部郡井川村の海野信茂氏によれば「三十年住んでいるが、こんな厳しい残暑は始めてだ」とあります。
例えば、江戸では七月二十五日(8月23日)の台風以来、六日連続の晴れで、晴天は七日後の八月十日(9月6日)まで続いています。
夏と秋の境の秋雨前線はと言うと北海道の北、宗谷付近にあり、北前船の長者丸は利尻島の鴛泊で南風と雨に合っています。
この年は、安政の大獄の真っ只中ですが、庶民は「旱魃と悪病」と高知県土佐市の真覚寺日記にあるように、コレラ大流行と旱魃で恐怖のどん底にありました。
ほとんどの日記の記事はコレラの流行を書いていますが、安政の大獄は書いていません。当時に生きている人と歴史として振り返る人のギャップをかんじます。
今年は、私の住む東北地方は日照が少なく冷夏でしたが「ブタインフルエンザ」が流行りだして「冷害と悪病」が心配です。
コメント
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