ずーみんのはがき絵七十二候

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第18侯 牡丹華

2022-04-30 06:37:38 | デザイン書芸

 七十二侯中第十八侯「牡丹華(ぼたんはなさく)」は、4月30日から5月4日にあたります。

 

 

 中国では牡丹は花の王様と考えられているようです。日本に月のマークの石鹸のメーカーがありますが、「花王」とは牡丹のことで、牡丹のようなかぐわしい香りを社名に漂わせているのかもしれません。牡丹は花の王であるとともに、王者を象徴する花であるともいえます。王が身に着ける衣服や装飾品に牡丹をモチーフにした柄が多いのはそのためです。

 「牡丹華(ぼたんはなさく)」という字をデザインして書いてみました。日本で花といえば桜ですが、中国では絢爛たる牡丹が好まれるのですね。寒中に花を咲かせる寒牡丹もありますが、春の終わりごろに咲く大輪の牡丹は、まさに爛熟という感じです。

 


たけのこ

2022-04-25 03:28:36 | 日記

 大きな孟宗竹のタケノコを描きました。竹の種類によって少しずつ時期がずれて売られていますので、この時期はしばらくタケノコの味や食感を楽しむことができます。

 

 

 ハングルで「ワカメと煮ます」と書き添えました。「若竹煮」です。

 実は我が家では私以外タケノコを食べませんので、あまり頻繁に購入することができません。残念です。


第17侯 霜止出苗

2022-04-23 09:25:43 | デザイン書芸

 七十二侯中第十七侯「霜止出苗(しもやみてなえいず)」は、4月25日から4月29日にあたります。

 

 

 気温が上がり、夜間の冷え込みが緩やかになると、「霜が降りる」という現象が見られなくなります。霜は農作物にとって具合の悪いもので、特に田植えの準備で苗床に種もみをまき、出芽し始めたタイミングで霜が降りると、その後の収穫に大きな悪影響を及ぼすこともあります。霜が降りる心配がなくなり、苗代や苗床に種もみが一斉に芽を吹きだす、そんな時候です。

 田植えには田植え機を使うことが多くなりましたので、稲の苗も田植え機にセットするために長方形の苗床に種もみをまいて作ります。

 かつて我が家で稲を栽培していたころは、一枚一枚の田が小さくて、しかも長方形でないため、田植え機が使えず手で植えていました。苗は長方形の苗床に植える必要がなく、田の隅に苗代を作って、そこに種もみをまいて田植えのための苗を育てていたのです。田植えが済むと、それまで苗代だったところが空きますので、そこで「くわい」を育てていたのを覚えています。苗代だったところにも稲を植えることができるのに、なぜかそこは「くわい」と決まっていたのでした。

 「霜止出苗(しもやみてなえいず)」という字をデザインして書きながら、そんなことを思い出していました。一年のうちで、これぐらいの気候がいちばん好きだなあ、一年中こんなだったらいいのになあ、と子どものころからよく思います。


第16侯 葭始生

2022-04-20 23:05:36 | デザイン書芸

 七十二侯中第十六侯「葭始生(あしはじめてしょうず)」は4月20日から4月24日にあたります。

 

 

 私は普段、「あし」ではなく「よし」と呼んでいます。「あしはら」ではなく「よしはら」です。淀川の上流、高槻市東部の鵜殿(うどの)あたりには広い葭原が残っていて、毎年「葭原焼き」が行われていましたが、ここ数年はコロナのせいで行われていませんでした。今年は3年ぶりに行われたという記事を見ました。

 今から何年前になるでしょうか、韓国の全羅南道、順天市の順天湾の葭を守る会の方々が鵜殿を視察に来られた時、鵜殿の葭原保存会の皆さんとの交流会で通訳を依頼されたことを思い出しました。その少し前、ちょっとした事故でアキレス腱を切ってしまい、すごく仰々しい装具をつけて、松葉杖をついての参加となってしまったのでした。車で運んでもらったのですが、その車は皆から「救急車」と呼ばれました。

 古くは「豊芦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)」と呼ばれたわが国の水辺にも春が来て、葭が芽を出す時候となりました。

 


第15侯 「虹始見」

2022-04-16 08:45:56 | デザイン書芸

 七十二侯中第十五侯「虹始見(にじはじめてあらわる)」は4月15日から4月19日にあたります。

 

 

 虹は四季を通じて見ることができますが、俳句では夏の季語になっています。空気が乾燥する冬は虹が発生する条件としてはよろしくないということでしょう。空気が水分を含み、霞や朧となる時候、春雷を伴うにわか雨が上がった後に、日の光も強まってきた春に虹が見え始めるのだ、というのも頷けます。

 「虹始見(にじはじめてあらわる)」という字をデザインして書いてみました。11月に第五十八侯「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」というのがあり、この「虹始見」と対になっています。