今日は秋分の日、お彼岸のお中日です。
前回の続き、彼岸のお話をもう少し。
彼岸という言葉、「岸」 を使っていますから、なにやら水辺に関係します。
では皆さん、頭の中に中国黄河の下流付近のような対岸の見えない大きな川を想い描いてみて下さい。
その川の向こう岸のことを、彼岸と呼ぶのです。
ちなみに川のこちら側は、此岸 (しがん) といいます。
仏教の考え方では、この此岸は私たちの住んでいる世界 … 迷い、苦しみの世界 … ととらえます。
それに対して、目に見えない程はるかかなたの彼岸は、仏さまの世界 … 分かりやすく言えば、極楽浄土 … となります。
ですから彼岸とは極楽のことです。
ご先祖さまが彼岸に向かって今、川を渡っておられますか、あるいはもう渡り切られましたか、子孫が思いをはせなければならない期間を、春と秋に設けました。これが仏教行事としてのお彼岸の由来です。