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自民党ホームページに「密告のすすめ?」 これは戦前と同じ発想

2016年08月31日 | 政治・社会
自民党ホームページに「密告のすすめ?」これは戦前と同じ発想
=生徒に真実を知らせたくないのが本音?
 

 今回、18歳の選挙権実施に当たっては学校での教育が必要とされる中、先手を打つように自民党がホームページ上に教室で「教え子を戦場に送らない」「安保関連法は廃止すべき」などという教師などを「偏向教育」の例としてあげて、これらをチエックし、自民党に知らせるように呼びかけたのです。

 この調査は「学校教育における政治的中立についての実態調査」と称して7月に行ったもので、「教育の中立性」を盾にして「いつ」「誰が」「何を」「どのように」行ったかを具体的に記入することをサイト上で呼びかけたものです。

 政府の方針に反対する者は「中立を犯している」として、政府自身がまさに「中立を犯して」教師に圧力をかけるというおよそ民主主義とは相いれない高圧的なやり方です。

  また「戦場に教え子をおくらない」と語ることが偏向なら、戦前のように「お国のために戦場に行け」を教えよというのかとの批判が相次ぎました。
 そして、これは北朝鮮なみの「密告のすすめ」だと多くの批判を浴びました。

  この批判で字句修正はしましたが、調査は実施されました。その結果、自民党では多くの連絡(事実上の「密告」)があったと、文科省ではなく警察にも知らせる等の対応をするとしています。

  今度の参院選からの「18歳選挙権」は大きな話題にはなりましたが、18・19歳の投票率は45.45%で一般の大人の投票率54.70%を大きく下回るものでした。

  生徒が意識的に政治へ参加できるように、各国ではさまざまな試みによって主権者を育てようとしています。北欧では小学校から政治参加の基礎として人権を学んでいます。

  日本でも中学校や高校での政治教育の必要性は、教育基本法に謳われているものです。
このように「政治教育」は主権者として権利を行使するための前提条件ですが、世界の先進国に比べ日本の現状はとても遅れています。高校生の集会への参加は届け出が必要だったり、授業の中で扱われなかったりしています。

  これでは世界の常識に反するだけではなく、文字通り「北朝鮮」なみに「密告」をさせてまで教師を委縮させ、選挙を話題にさせないという意識に追い込むことになってしまっています。

  そのような、密告まであるような監視によって、教師は「政治的な内容には触れない」とか、「政府の許容範囲のみ扱う」などいうことになります。

  青年たちは政治参加するためには多様な価値観や政治の仕組みを学ばなくてはいけないはずなのに学ぶ権利も奪われることになっています。

  その結果として上記のような投票率や投票行動につながっているのではないでしょうか。

  これが、民主主義国日本の政党や政府のすることでしょうか。この政権と党が、憲法の国民主権、人権保障などの権利をいかに軽んじているかの証拠です。

  このようなことを放っておくと、まず若者たちが不幸です。
せめて先進諸外国並みに、自由な政治討論や学びを通して政治教育を早くから教師が取り組めるようにしなくては若者にとっても大きな不幸です。

 若者の政治離れなどを非難する前にこのような実態をいろいろな場で知らせていきましょう。

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