前回は半藤氏のエッセイ「破局への誘惑」でしたが今回は「愚かな開戦」から。
氏は12月8日真珠湾奇襲攻撃の日を知らない若い人が増えているといいます。しかも、この開戦が愚かだというと以前は、多くの人が肯定する風だったが、最近は「自虐史観」などという攻撃をする人もいると言います。私はそのことに危ないものを感じます。
まず歴史を知らなかったり、自国の欠点や問題点を指摘することすら認めなかったりする風潮が「物言えぬ」雰囲気を作る危うさを感じるのです。
氏の本では、対米戦争に絶対勝てないと反対を唱えた航空本部長の井上成美海軍大将の六つの条件を挙げています。その中から、要約すると
①米本土の広さ(占領は不可能)
②軍事力の強大さ
③資源の豊かさ
④ワシントン攻略不可
⑤海岸線の長大さ、内陸の深さ
⑥他国と陸続きで海上封鎖が不可しかし海軍首脳はすべて無視して開戦へと。
この事の条件の反対がすべて日本に当てはまると氏は言います。
整理すると、
①海岸線が長くどこからでも攻撃されうる。
②首都東京も海沿いであり占領されやすい。
③資源がないので海上封鎖されれば物資が欠乏する。
いったん敗れたら何処へ逃げるのかなどリアルに考えていれば開戦などしなかったのではないか。冷静に状況を判断できない人が多かったということですね。
このような日本の地政学的な脆弱さを知っている人は反対を唱えていたのですが開戦へ突き進んでいったのですね。「破局への誘惑」にとらわれると冷静さが失われて熱狂してしまうのでしょうか。それゆえの「愚かな」開戦というタイトルであるのですが・・・・。以上は先の戦争時のこと。
所で、現在の日本はこの面の教訓は生きているのでしょうか。
上記の日本の3条件は現在もそのまま変わらないですね。しかも、当時とは違って恐怖の原爆になるものを日本が抱え込んでいます。アメリカ基地と原潜などの原爆もそうですが、仮想敵国としている北朝鮮に腹を出していると言われる50を超える原発のことです。
北朝鮮がミサイルを持っているからと、軍需産業と一体のなっているアメリカのトランプ大統領の要請に応じて迎撃ミサイルや武器を大量に購入して対抗するという勇ましい声を上げている安倍首相。こんなにアメリカと100%一致しているという政権の立ち位置で、戦争が始まっても日本に一切攻撃がないと思っているのでしょうか。原発に一発落されたらどうなるのでしょうか。
しかも、おかしいことにアメリカから買う予定の迎撃ミサイルアショアは3回も迎撃訓練で失敗しています。武器に頼っていては無傷ではありえないのでしょう。
せっかく憲法9条の国、戦争しない国として自他ともに認めている日本であるなら、原発や武器の輸出入ではなく世界の平和のために「9条の価値」を輸出すれば、それこそ日本はすごい国といえるのでしょう。
氏は12月8日真珠湾奇襲攻撃の日を知らない若い人が増えているといいます。しかも、この開戦が愚かだというと以前は、多くの人が肯定する風だったが、最近は「自虐史観」などという攻撃をする人もいると言います。私はそのことに危ないものを感じます。
まず歴史を知らなかったり、自国の欠点や問題点を指摘することすら認めなかったりする風潮が「物言えぬ」雰囲気を作る危うさを感じるのです。
氏の本では、対米戦争に絶対勝てないと反対を唱えた航空本部長の井上成美海軍大将の六つの条件を挙げています。その中から、要約すると
①米本土の広さ(占領は不可能)
②軍事力の強大さ
③資源の豊かさ
④ワシントン攻略不可
⑤海岸線の長大さ、内陸の深さ
⑥他国と陸続きで海上封鎖が不可しかし海軍首脳はすべて無視して開戦へと。
この事の条件の反対がすべて日本に当てはまると氏は言います。
整理すると、
①海岸線が長くどこからでも攻撃されうる。
②首都東京も海沿いであり占領されやすい。
③資源がないので海上封鎖されれば物資が欠乏する。
いったん敗れたら何処へ逃げるのかなどリアルに考えていれば開戦などしなかったのではないか。冷静に状況を判断できない人が多かったということですね。
このような日本の地政学的な脆弱さを知っている人は反対を唱えていたのですが開戦へ突き進んでいったのですね。「破局への誘惑」にとらわれると冷静さが失われて熱狂してしまうのでしょうか。それゆえの「愚かな」開戦というタイトルであるのですが・・・・。以上は先の戦争時のこと。
所で、現在の日本はこの面の教訓は生きているのでしょうか。
上記の日本の3条件は現在もそのまま変わらないですね。しかも、当時とは違って恐怖の原爆になるものを日本が抱え込んでいます。アメリカ基地と原潜などの原爆もそうですが、仮想敵国としている北朝鮮に腹を出していると言われる50を超える原発のことです。
北朝鮮がミサイルを持っているからと、軍需産業と一体のなっているアメリカのトランプ大統領の要請に応じて迎撃ミサイルや武器を大量に購入して対抗するという勇ましい声を上げている安倍首相。こんなにアメリカと100%一致しているという政権の立ち位置で、戦争が始まっても日本に一切攻撃がないと思っているのでしょうか。原発に一発落されたらどうなるのでしょうか。
しかも、おかしいことにアメリカから買う予定の迎撃ミサイルアショアは3回も迎撃訓練で失敗しています。武器に頼っていては無傷ではありえないのでしょう。
せっかく憲法9条の国、戦争しない国として自他ともに認めている日本であるなら、原発や武器の輸出入ではなく世界の平和のために「9条の価値」を輸出すれば、それこそ日本はすごい国といえるのでしょう。
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