家政婦は見た！

家政婦 ：ええ、刑事さん。
　　　　私見たんです。

　　　　え！？
　　　　いえ、本当です！
　　　　扉の隙間からでしたけど確かにこの目でみました。
　　　　
　　　　ああそうだ。携帯で写真を撮ってあります。
　　　　ちょっと待ってください。

　　　　
　　　　これ、これです！

　　　　これが以前からウワサになっていた
　　　　『小さなオジサン』です！

砂かけよりも大切なこと。

最終章　《夏の終わり》




「行ってしまった……」








「あのお方は行ってしまったわ。
ワタシを待たずに……」





ゆず子はただ座り続けるしかなかった。




「いいえ…あのお方はきっとまた戻ってくる。
来年の夏もきっと…。」



そう思うと、また力がわいてくるのを感じるのだった。


来年。
そう、来年も必ずカレはやってくるのだ。





完






蝉です。
昼となく夜となく、ベランダにセミがやってきます。
「ジジジ！」という羽音が聞こえるやいなや、ゆずはダッシュでやってきます。
おトイレの直後でも。
砂もかけずに。
砂かけよりもセミ！なゆずなのです。

暑い日が続きますね。

残暑お見舞い申し上げます



健やかな夏をお過ごしくださいませ