ある時期薔薇に囲まれて働いていたことを思い出した。
その職場は何年かかけて庭に薔薇の花がたくさん植えられて
丹精こめて世話をする職員
地域の方が居た。
その地域の子どもがとても荒れていて
花をいっぱい育てて
子どもの心に訴えたかったのね。
その薔薇名人が教えてくれました。
どんどん薔薇を切っていいって。
次の枝を伸ばすために切る場所を教えてくれて
私薔薇摘み係りでしたよ。
花は次々と咲いて
職場の中には薔薇がいっぱい。
その薔薇を生けるための花瓶を
子どもを集めて作りました。
子どもの作る花瓶は奇想天外
怪獣が渦巻いていたりするんです。
その頃は薔薇は高価な花でも高貴な花でもなく
ふんだんにある
日常的なものだったのです。
花はどんどんしおれますから
花びらを器に入れて
お日様に熱してもらって
薔薇水を作っては
美人水
なんていっては女の子と顔にぺちゃぺちゃはたいたりして
幸せ気分。
色の濃い花びらは
しおれてきても捨てるのが惜しくて
職場中の冷蔵庫の冷凍庫をジャックしてストック
職場の同好の女性を集めて
花びら染めなどして楽しみました。
それもこれも
その動機となった
荒れ狂った思春期があって
それと格闘した人々が居て
そこに生まれたすばらしい薔薇園
私はその薔薇を、ふんだんに使って
悪がきには
「てめえぶっ殺すぞ」
だの
「ばばあ」
だの言われながら
「うるさいこの孫!」
なんて悪たれながら
薔薇を摘んでいたんだっけと思い出します。
冬にだって
けなげに咲くんですよね薔薇は。
ここに載せた薔薇の絵は
その激しい仕事場で咲いた薔薇です。
これらの花は確かに子どもの心に語りかけていたしそのほかの植物も
不思議な力で
子どもと交流していたと私は信じているんです。
例えばね、
庭のゆすら梅を.摘んで食べて見せると、悪がきも
「それ食べていいの?
毒はないの?」
って、あどけない子どもの顔になるし
薔薇名人の職員は
庭にスイカなんか作って、子どもたちと食べようかな
なんて考えるわけです。
でも、子どもは泥棒したくてスイカを盗むのです。
まだ熟してないのに!
で、まずくって
ぺっぺ!
それを見つかって大笑いされて
ちゃんと食べさせてもらえるんだったと知るわけです。
花も実も
心を癒すパワーがあると
私は植物教の狂信者です。
私にとって、薔薇ってそういう思い出の花です。
と、絵つきでみどりさんにコメントしたくなって
記事にしました。