「キエフの駅で赤ちゃんが…」問うたドイツ外相 決議案、各国は?
3/2(水) 19:45配信
国連総会の緊急特別会合で演説するドイツのベアボック外相=1日、米ニューヨークの国連本部、国連ウェブTVから
ドイツの外相が国連の演説でまず言及したのは、ウクライナの乳児だった。 「数日前、キエフの地下鉄駅で、女の子の赤ちゃんが生まれました。名前は、ミアと聞いています」
1日午後、米ニューヨークの国連本部。ウクライナ危機をめぐる緊急特別会合開催で、ドイツのベアボック外相はそう切り出した。
ウクライナの政治家のSNS投稿によると、ミアちゃんはロシア軍がウクライナに進駐し始めた直後、2月25日夜に生を授かった。
「ミアの家族は、爆弾やロケット弾、戦車や手投げ弾から逃げなければならなかった。彼らは恐怖の中で、痛みの中で生きている」 ベアボック氏は、やるせなさをぶつける。
「ロシアがウクライナに対し、侵略戦争を仕掛けたからだ」 会合では2日、ロシアを非難する決議案が採択される。ロシア軍の即時完全無条件撤退を迫る内容だが、法的拘束力はない。それでも、国際社会の意思としての重みを持つ。できる限り多くの支持を取り付けようと、欧米も日本も、ニューヨークやそれぞれの国でここ数日、棄権しそうな国の説得を続けている。 「投票は、ミアについてのものだ。私たちの子どもの未来、私たちが選択する未来についてのものだ」