「ヘラヘラやっている選手は外す」 中日・立浪監督「非情スピーチ」に見た星野仙一の面影
2/13(日) 6:00配信
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立浪監督(2017年撮影、写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
立浪和義新監督が就任した中日。春季キャンプの様子が「熱気を帯びている」と話題になっている。 【動画】立浪監督の実際のスピーチ 球団が公式YouTubeで公開した動画よると、立浪和義監督はキャンプ初日に選手を集めた挨拶で、「今年からアップの時に私語禁止ね」として、 「アップからちゃんとケガしないように自分で責任を持ってやるように。全体の練習をやる時は試合と一緒だからね。へらへら笑いながらやっている選手は外すよ。しっかりと緊張感持って本格的に取り組んでください」 と宣言した。 ■昨季キャンプは...「正直緩い」 ところが、その立浪監督と西山秀二バッテリーコーチが新型コロナウイルスに感染したことが2022年2月3日に判明。濃厚接触の疑いがあるとして1軍のコーチ全員がホテルの部屋で自主的に隔離した。 5日からの1軍の第2クールは、片岡篤史2軍監督と濃厚接触の疑いのない2軍のコーチ陣が指導に当たっているが、立浪監督のゲキはナインの心に響いているようだ。 「練習もピリッとした雰囲気に変わりましたね。昨年までは正直少し緩いなと感じました。練習の合間にコーチが選手と談笑していたり、練習中も選手同士が笑顔で話し込む姿が目立った。 和気藹々とやるのが決して悪いわけではないですが、中日はずっと低迷しているのでこのやり方が合っているように感じられなかった。立浪監督が厳しさを前面に出したことで選手たちの背筋も伸びたでしょう。その存在感は立浪監督も指導を受けた星野仙一監督を彷彿とさせます」(スポーツ紙記者) 中日はかつて「武闘派集団」として知られていた。星野監督が指揮を振るっていた時は「相手球団の選手と話すな」と指令があり、ミスがあると怒声だけでなく鉄拳制裁も。
「厳しさが足りていないとも感じたから、選手の前で発信したのだと思います」
もちろん、暴力を美化してはいけない。ただ勝利に執着する監督の姿が選手たちにも伝わり、ベンチには常に緊張感が漂っていた。死球などによる乱闘騒ぎでも中日の選手たちは一歩も引かず、外国人選手に向かっていった。 「当時の選手と今の時代の選手では性格の気質も違います。指導法や引き締めが厳しすぎると委縮してしまうことを立浪監督は分かっている。ただ厳しさが足りていないとも感じたから、選手の前で発信したのだと思います。 常に糸をピンと張っているわけではなく、力みすぎている選手をリラックスさせる言葉を掛けたり、選手たちの心をうまくつかんでいるように感じます」(前出のスポーツ紙記者) 13年以降の9年間でBクラスが8シーズンと低迷期が続いている中日。厳しさを取り戻し、セリーグの主役になれるか。