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和貴の『 以 和 為 貴 』

【MMT理論】 もっとも親しみの持てる経済理論

財務省は全否定「現代貨幣理論=MMT」は劇薬なのか
3/2(火) 毎日新聞

◇現代貨幣理論(MMT)を考える 
日本の財政赤字(長期債務残高)は政府だけで1000兆円、地方も含めると1200兆円を超える。先進国では最悪の水準だ。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う支援策の拡充と国内経済の低迷で、財政赤字の増大は避けられない情勢だ。【毎日新聞経済プレミア・赤間清広】

日本の財政は大丈夫か――。そう心配していたら「財政赤字なんて気にする必要はない。まだまだ借金は可能だ」という主張を耳にした。現代貨幣理論(MMT)と呼ばれる米国発の新しい経済理論だ。

MMTは日本を救う特効薬となるのか、はたまた日本経済・財政をさらなる危機に追い込む劇薬に過ぎないのか。関係者を訪ね歩き、その実情を探った。 


◇野党議員と財務官僚が論争
今年に入ってMMTが再び注目を浴びることになったのは、高井崇志衆院議員(国民民主・無所属クラブ)が2月6日にアップしたブログがきっかけだ。 

タイトルは「『MMT』に対する財務省のあきれた見解」。そこにはMMTをめぐる高井氏と、財務省の角田隆主計局次長の電話でのやり取りがつづられていた。

高井氏「財務省はMMTについてどのように考えているのか?」 

角田氏「財務省はMMTをまともな理論だとは思っていない。『実験的にやってみて失敗した』では済まない」 

MMTを全否定する財務省の主張に、ネット上では賛成派・反対派双方の声が渦巻いた。議論が過熱したのは、MMTの理論そのものが、現在常識となっている従来の経済・財政学と真っ向から対立するためだ。

現在主流の経済・財政学では、政府の財政赤字は好ましくなく、歳入(税収)と歳出は可能な限り均衡すべきだと考える。

財政赤字は「将来世代への借金のつけ回し」に過ぎず、過剰債務を放置すれば政府の財政はいずれ破綻する。そして消費や投資の減退、通貨の暴落、ハイパーインフレなど経済の大混乱を招きかねない、というものだ。

財務省はじめ政府が財政健全化目標を掲げ、時には激しい国民の批判を承知で消費増税など財源確保に躍起になっているのも上記のような事態を防ぐためだ。


◇政府には拒否反応強く
これに対しMMTは、日本のように自国通貨で国債を発行している国が財政破綻することはなく、巨額の財政赤字を抱えていても問題ないと主張する。本当であれば日本のように巨額赤字を掲げる国にとって魅力的な議論だ。

米国ではMMTの提唱者の一人とされるニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授が米大統領選でバイデン氏と民主党候補を争ったバーニー・サンダース氏のアドバイザーを務めたことで話題を集めた。

日本でも「消費税を廃止しても問題ない」「政府はどんどん借金して経済を刺激すべきだ」など過激な論説の根拠にMMTの理論が使われることも少なくない。

ただ、現時点で日本の政策にMMTが反映される可能性は極めて低い。

MMTは政府の財政健全化の取り組みを全否定することにつながりかねず、当局のMMTへの対応は「拒否反応」と言えるほど強い。 

「こういった話は常識的にはインフレが起こると思う。財政規律を緩めるのは極めて危険だ。日本をその実験場にするという考え方を私どもはもっていない」

麻生太郎財務相は国会答弁でMMTをこう切り捨てた。

日銀の黒田東彦総裁も「財政赤字や債務残高を考慮しないという考え方は極端な主張であり、なかなか受け入れられない」と全否定している。


◇古くて新しい問題
厳しさを増す日本の財政をどう支えるのか、増税以外に財政健全化を進める方法はないのかという課題は、古くて新しい問題だ。 

改革なくして成長なし」を掲げた小泉政権では、規制緩和や構造改革を通じて成長率を上げれば、税収が増えて国民に負担増を求めなくても財政再建ができるという「上げ潮派」が幅をきかせた。 

しかし、格差の拡大など構造改革の弊害は大きく、小泉政権退陣後、消費増税など従来の財政政策に逆戻りしたのは周知の通りだ。

政府の特別会計の剰余金や積立金を活用すべきだとした「霞が関埋蔵金」も近年、注目を集めた理論の一つだ。自公政権に加え、埋蔵金の掘り起こしを公約に政権交代を実現した民主党政権も事業仕分けなど「発掘作業」を進めたが、期待したほどの財源捻出効果はなかった。

MMTもまた「絵に描いた餅」に過ぎないのか。次回はMMT推進論者と慎重論者の双方の声を聞いてみよう。





【 所 感 】

MMT理論の是非を語るよりも前に、まずは、「財政赤字とはが何モノぞ?」という観点から話を進めなければならないだろう。そして、何が間違っていて、何が正しかったのか、といった "総括" ができてこそのMMT理論である。

自分たちの間違いを絶対に認めようとしないのは、先般、女性軽視発言で話題となった森喜朗氏はじめ、いわゆる戦後教育によって、どっぷりと白人至上主義に陥った人たちに見られる最大の特徴だともいえる。

よって、主流派経済学者が如何にMMT理論を論じたとしても、結局のところ、本質が何も見えてこないのである。いや、見えていても見ぬふりをするといったほうが良いのかも。


さて、20年30年といわれるような長期にわたる失われた経済政策において、すでに構造的財政赤字に陥っていることをしっかりと認識しなければならない。要は、財務省や日銀などの主流派経済学による如何なる政策も、結果としては、財政赤字が膨らむ仕組みになっているということである。

簡単な話し、 "ざる" で水を掬いながら、バケツに水を溜めようとしている状態が、これまでずっとわが国の経済政策として実施されてきたわけであって、たとえ "ざる" であっても、ほんの少しくらいの水滴くらいはバケツにしたたり落ちるわけであるから、それをもって日銀は、「緩やかながら景気が上昇傾向にあります…」な~んてことをこれまで延々と垂れてきたわけだ。

さらに悪質なことに、「こんな大きなバケツでは一向に水が溜まらないから、もっと小さなバケツに移し替えてやる」といって、消費税増税や法人税の引き下げといった緊縮政策でもって国民の目を欺き、所得と消費の落ち込みが増し、実体経済が縮小されるに至ったと考えていいかと思われる。

つまり財政赤字とは、なにも自然発生するものではなく、経済及び金融政策を実行しようとするものたちが故意に財政を悪化させようと目論んているといってよいのである。(=不道徳経済・金融政策)


次にMMTの理論の場合を考えると、 "ざる" を "杓" に取り替え、スムーズな形でバケツに水を供給していくような考え方だといえる。そして、バケツから水が溢れ出ないために今度は、もうひとつのバケツへ水を移しかえればいい、これが物価上昇の抑制となって、過度な物価上昇を抑えるのである。

本来の経済学というのはもっとシンプルなはずだが、竹中平蔵のような、意味の分からないカタカナや用語を並び立てるインテリどものお陰で、政治経済はすっかり国民的議論から外されてしまい、結果として国民の政治離れを促進させたといって過言ではない。

「経済?俺わからんから、専門家に任しといたら…。そんなことより菅さんの息子に接待された女、あれ最〇やな~」と言った具合にだ。


とにもかくにも、感じ方は人それぞれであろうが、現時点ではデフレである。このデフレを脱却させるためには、所得を増やし、消費意欲を向上させなければならないのであって、ハイパーインフレを危惧している場合ではない。

それに、インフレ率を安定的に運用させていくのが財務省や金融庁、経産省、日銀といった為政者の最大の仕事ともいえるわけで、何もしないうちから慎重論を語るなど、公職者の職務放棄であり、断じて許される行為ではない。(国公法倫理違反規定によれば免職に値する。)


MMTの理論というのは奥深くは分からなくとも、私のようなど素人でも、なんとなく理解ができる簡単明瞭な経済学であり、知れば非常に親しみのもてる経済学だといっていいと思われる。



インテリたちのMMT(現代貨幣理論)批判はすべて大間違いだ!|藤井聡(京都大学大学院教授)【MMT国際シンポジウム講演】

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コメント一覧

yusuke1012
小平次さん、おはようございます!(*'▽')
今日は良いお天気です!!

そうなんです!MMTが良いのか?従来が良いのか?ではなく、まずはこれまでの経済施策をきちんと総括したうえで、結果、民間レベルでは誰の目にもダメダメだったことが証明されているのですが、当の財務省や日銀がそれを認めようとしない。

ですから、政治家もそうですが、官僚を主とする公務員制度改革も必要だと思うんですね。

国民はもっと、官僚に対して声をあげるべきだと思います!

最近の文春砲も裏でなにか取引があってのことだと思いますが、腐った官僚らの心根を叩きなおすという意味においては、文春砲を有効利用するのも有りかなと思います。(*´з`)

政治はとにかく自民党を分裂に追い込むこと!これに尽きるかと…。

ですが、これまで幾たびと真正保守と呼ばれる政党が消滅していったことを改めて考えますと、領土問題や拉致問題などの国家安全保障(=国防)を基準とした保守に重点をおいてしまうと、そこに隙が生まれ似非保守が入り込みやすくなる、と考えています。

実際、ウイグルや領土問題についての共産党の熱心ぶりは、そうした安全保障上に関わる分野での自民党の分裂を摸索しているようにも思えますからね。ですが、こうした形での分裂は非常に危険さを伴い、仮に新党を結成したとしても短命に終わるでしょうね。

ですから、経世済民に的を絞ったような保守新党ですね。
そこから、真の国益(国民の利益)を守るための安全保障であったり、危機管理の強化であったり、外交戦略の構築であったりと、闊達な議論も湧き上がってくるんではないでしょうかね~(;´・ω・)

いまは、これしか「道」がないものと思われますが…。
小平次
ゆぅすけさん、おはようございます!

>>現時点ではデフレである。このデフレを脱却させるためには、所得を増やし、消費意欲を向上させなければならないのであって、ハイパーインフレを危惧している場合ではない…

おっしゃる通りで、そして簡単な話だと思っています

どちらが正解か、なんてことを頭のいい連中がいくら議論したって平行線です。

しかしながらここ数十年、緊縮財政、増税が失敗だったことは誰の目にも明らかなことで、失敗したのなら新しいことをやってみる、実に簡単な話なのですがそれをやろうとしません

結果

>>経済及び金融政策を実行しようとするものたちが故意に財政を悪化させようと目論んている…

としか言いようがありません

どうしたらいいんでしょ

まともな政治家を選ぶ、ためには、国民がまともになるよりほかないと思いますが、これが簡単ではありません

ほんとくじけそうになりますが、こうしてゆぅすけさんもまた精力的に発信をなさるようになって、私も微力ながら頑張ります!

ありがとうございました
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