和貴の『 以 和 為 貴 』

【論語 三十八日目】 奚ぞ政を為すことを為さん


奚(なん)ぞ政(まつりごと)を為すことを為さん


「子 奚ぞ政を為(な)さざる。子 曰わく、書に云う、孝なるかな惟(こ)れ考、兄弟(けいてい)に友に、有政に施すと。是れ亦(また)政を為すなり。奚ぞ其れ政を為すことを為さん。 」


■その意味は?

「先生はどうして直接政治に携わらないのですか。」

ひとりの弟子が孔子(先生)に尋ねられ、
「書経に『親には孝行を尽し、兄弟は仲良くすれば、それは自(おのずか)ら政治を為すことである』とある。これから見て、家庭生活をよくするのもまた政治だ。どうして強いて政治に携わる必要があろうか。」

(「論語」一日一言より)
  
    

■感想

たしかある地方の政治家のひとりが、こんなことを言っていた。

「政治を動かしたいなら、政治家になりなさい!」と。

その時、なんだかとても違和感を覚えたが、その後、はっきりわかった。その発言をした政治家も含め、この国の多くの政治家は、真の政治家、つまりは指導者でないことを。

各地域で、名誉や利害を欲せず、一所懸命に頑張っておられる方々もいる一方、現在の政治システムと選挙制度と憲法や法律を悪用し、多くの日本人の穏やかな暮らしを破壊し続け、さらには信念に満ち溢れて当選してきた若き政治家たちですら、その信念を曲げざるをえない状況に陥り、この日本から、真の指導者が育たない仕組みが強固なものになってしまった。

政治を動かすのは多くの日本国民である。真の指導者を生み出すことが出来るか出来ないかは、国民次第なのだ。


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