真昼の月

創作?現実? ちょっとHな虚実不明のお話です。
女の子の本音・・・覗いてみませんか?

Promise

2006-09-10 19:42:22 | オリジナル小説
とても奇妙な感じだけれど、私は私そっくりの女性の顔を覗きこみ、鏡で見比べようとした。
だって、見れば見る程私そっくりなんだもの。私が双子だなんて話しは聞いた事が無いし、よしんばそうだとしても、今のこの状況は理解できない。
と、鏡を覗き込もうとして 驚愕した。

鏡に自分が映っていない!

ただ無機質な壁を映すばかりで、私の顔は、いくら見直してみても全く映っていなかった。
振り返り、再び私そっくりの女性を見直してみた。
顔・・・だけじゃ無い。 そっくりなのは、髪型、ルージュの色、着ている服。何から何まで全く同じだ。
頭の奥で金属音がする。
アノヒ アノアト・・・

嫌だ。思い出すのが酷く怖くて、主人の姿を探していた。
駆け寄って腕を掴もうとするのに、私の腕をすり抜けてしまう。
何故? 驚いて叫ぶ私の声に、振り返りもしない。
いつも優しい人なのに、どうして無視するの?