真昼の月

創作?現実? ちょっとHな虚実不明のお話です。
女の子の本音・・・覗いてみませんか?

運命の微笑・第二章

2005-06-14 07:41:53 | オリジナル小説
当たり前の状況に、困惑した二人は、とりあえず寝ようという西澤に促され、それぞれ布団の中に、少々意識的に離れながらも横になった。
この程度の事に大の大人がおたおたして、わざわざ離れて横になるなんて、なんだか子供じみているとは思いながらも、照れてしまい、事前に振舞おうとすればする程不自然な態度になりそうであった。
直子が風呂に入っている間からビールを飲んでいた西澤は、酔って眠ってしまったフリをして、わざとらしく軽いいびきまでかいてみた。
直子は、そんな嘘のいびきを暫く聞いていたが、狸寝入りなのはバレていたので、西澤に声をかけてみた。
「社長。起きてらっしゃるんです・・・よね?」
女の扱いは慣れているはずの西澤も、これでは形無しだ。
直子は西澤の寝ている側に向き直ると、「私たち、結婚したんですよね? 何もなさらないのは、私が子供ができないから?」
「違う! そんな事じゃないんだ。 ただ...その、柄にも無いと思うかもしれないが、どうしていいか分からないんだよ」
狸寝入りをしていた事も忘れ、慌てて否定していた。 本当に西澤は緊張していたのだ。
そんな”らしくない様子”を眺めながら、「じゃあ、もし嫌じゃないんだったら...私を本当の妻にして下さい。本当の夫婦になりたいの。」
直子らしからぬ大胆な発言に、驚きながらも感激し、「いいのか、本当に 俺で」
「嫌なら結婚なんかしません!」
そういって見詰め合うと、お互いの戸惑いやわだかまり、緊張もほぐれていき、そして二人は本当に夫婦になったのであった。

束の間の蜜月を過ごし、翌日にはすぐにいつもの多忙な日常へと戻っていった二人だが、仕事上では直子は旧姓の川村をそのまま名乗る事になっていた。
ややこしいというのもあったが、あくまで私生活と仕事は分けて考えたいという直子の意向もあり、便宜上今までどおり川村で通す事にしたのであった。
実際仕事に戻った二人は、周りの者が夫婦だという事を忘れてしまいそうなぐらいに、クールに且つてきぱきと仕事をこなしていた。
社では仕事上のパートナー、家庭では仲の良い夫婦という理想的な関係を築き、二人の幸せはこのままずっと続いていくかに思えた。

2 コメント

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丁度時間がある時期なので(^^ゞ (yurika)
2005-06-14 19:57:40
今丁度時間がある時期なんですよ。

投薬して経過を見て、もう少しするとまた検査三昧になってなかなかPCに向かえなくなるかもだけど、ストーリーが全部決まってるだけに書き出すと早いです(^^v
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連続投稿 (arfa)
2005-06-14 15:21:51
お疲れさまでした。

同時に ありがとうございます。
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