コロラド州より、小さな町の小さな物語

コロラドの魅力は小さな町にありました。人気の田舎町への小さな旅と、日々の暮らしのレポートです。

デュランゴ ⑤アイロンホースが始まった。

2010-06-05 06:22:54 | 旅行
アイロンホースレースが始まった。



ダウンダウンにはIron Hose Classic の横断幕。

5月29日(土)。 いよいよレースが始まった。 蒸気機関車が勝つか、自転車に乗った人間が勝つか? このアイロンホースレースのために、トレーニングを積んだバイクライダーたちが、デュランゴの町にやってきた。
今年の市民ツアー参加者は1300名。 プロ、アマのレース参加者は800名。 よくもこれだけの人が、この小さなデュランゴの町に収まるものだと感心する。 
このレースのため、デュランゴ、シルバートンを結ぶHwy550は交通ストップとなるため、私と息子は朝7時にモーテルをでて、シルバートンへ向かう。



市民ツアーの参加者。 まだ余裕の顔だが、この先に長ーい上り坂が待っている。

早くも市民ツアーの早朝スタート組が走っている。 市民ツアーは蒸気機関車が出発する8時15分に、汽笛を合図にスタートするが、うんと時間をかけて走りたい人はもっと早くに出発する。

Hwy550は途中のスキーリゾートまでは片道2車線あるが、そのさきは片道1車線の細い道になる。おまけにずーっと上り坂。 車なら1時間で着くのに、なんで自転車で行こうとするのか。 自転車レースをしている人は、きっとアスファルトだけを見て必死にペダルを踏んでいるのだ。 車なら途中の景色も楽しめるし、息切れもしないのに。。。と、レースの意図をまったく理解していない私は、頭をひねる。(ひねるのは首だったっけ?)



峠の途中では救急車が待機。



やっとシルバートンにたどり着いた。

シルバートンで朝食を食べ、少し時間をつぶしているとウワァーという歓声が聞こえた。 もう、プロのレーサーがはいってきた。1位の人に続いて、2位、3位と次々フルスピードで走ってくる。 引き締まった体にフィットしたバイクシャツ。 さすが鍛えた体はかっこいい。 そのうち、プロ、アマレーサーに混じって、とんでもなく早く出発した市民ツアー参加者たちもゴールしてきた。 道路わきでライダーたちを迎える私たちは、前日もらった大きなベルをガランガランと鳴らし、「ようやった。」と、選手たちの健闘をたたえた。



シルバートンのメインストリートを疾走するレーサーたち。ゴールまであと300メートル。



ベルを鳴らすこと1時間あまり。 夫はまだ来ない。 手が疲れた。


今年のプロ1位は、ユタ州からやってきたBurke Swindlehurで2時間12分15秒でゴール。 55歳のプロNed Overendは2分14分44秒で7位だった。 Ned Overendは25年前、主人がデュランゴに住んでいた時、すでにプロだった。 こんなに長く現役で走っているなんて、すごい。 ちなみに65歳以上のカテゴリーでは、23人のレーサーたちが参加。 最年長は77歳のWalt Axthelmさんで3時間29分50秒でゴールした。 このタイム、私のハズバンドのタイムとあまりかわらない。。。

さて、我が夫は11時半に無事ゴールした。 しばらく休憩していると、ボーッ、ボーッという汽笛の音がシルバートンの町に響いた。 駅のほうへ歩いていくと、蒸気機関車が12時きっかりに到着。 「おー。勝った、勝った!」

レース参加のあとは、また自転車でデュランゴまで走って帰る強者もいるそうだが、ほとんどの人は迎えの車か蒸気機関車に乗って帰る。 なんともエネルギーあふれる一日だった。





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