どんな紙でも見分けられる男・渡部が営む紙鑑定事務所。
ある日そこに「紙鑑定」を「神探偵」と勘違いした女性が、彼氏の浮気調査をしてほしいと訪ねてくる。
手がかりはプラモデルの写真一枚だけ。
ダメ元で調査を始めた渡部は、伝説のプラモデル造形家・土生井と出会い、
意外な真相にたどり着く。
さらに翌々日、行方不明の妹を捜す女性が、妹の部屋にあったジオラマを持って渡部を訪ねてくる。
土生井とともに調査を始めた渡部は、それが恐ろしい大量殺人計画を示唆していることを知り―。
第18回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。
以上、内容紹介はアマゾンよりお借りしました。
紙鑑定士や伝説のモデラーが登場するので、長くて小難しいウンチク聞かされるのは
勘弁してほしいなあ~と思ってましたが、
ぼんやりした頭のシロウト(私ね!)でも興味シンシンとても面白く、
知らない世界をかいま見れたのは収穫でしたね。
ミステリとしても途中だれることなく、最後まで疾走感があって楽しめました。
オススメです。
本自体が凝ってます。
本文に数種類の用紙が使われていて、手触りや質感、色合い等々が
微妙に違います。
個人的にはメヌエットという用紙、とても滑らかで手にしっとり吸いつく感じが
好きですね。
普段気にすることもなく、読んでいた本ですが・・・
そういえば、「短篇画廊」は、真っ白で厚みがある紙だったなあ。
やはり、絵の色を美しく再現するには最適だったのでしょう。
犯人から届いた手紙の用紙が挟みこまれてます。
このメモ用紙みたいな紙をどこのモノか出所を見事に鑑定するわけですが、
「ふむふむ、なるほど・・そんな透かしがあるんかいな?!」
本を頭上にもちあげて透かし見るyukien・・・我ながらおもしろい格好ですわ。
記念すべき2020年20冊目読了、いい本に出会えました。
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