本二冊
ここ何日かは10度を超える気温差に右往左往しています。
こんな風にして季節がすすんでいくのねえ~としみじみしている余裕もなく
タイツを脱いだり靴下を履き替えたり、はおりものをとっかえひっかえバタバタとあわただしい。
三崎亜記 著 「逆回りのお散歩」
足元からひたひたと怖さが忍び寄る<三崎ワールド>の中にあって
当然のごとくお気楽なお散歩~♪ではなかった。
久しぶりに生まれ育ったA市に帰った聡美、なじみの薄いC町と一年後に
統合されることについて疑問を持つが、友人の和人もまた統合に対しては批判的。
しかし町の人々や友人等は何の疑いもせず受け入れ、批判的な聡美に対して
異常なほどの敵愾心を見せる。
いったいA市で何が起きているのか・・・。
見えない大きな力で知らず知らずのうちにミスリードされマインドコントロール
されていく怖さ、ネットでしかけた反対運動の広がりとあっけなく崩れるもろさ、
じんわり怖いストーリーである。
メンタリストD*IGOをちょっと思い出した(笑)
次、ネタバレですが・・・
謎めいた聡美の「お仕事」が市議の愛人だった・・・というのが興ざめ。
就活中だった和人もA市の役所に就職内定というのもなあ・・・。
三崎作品ではやっぱり「鼓笛隊の襲来」が一番のオススメです^^
「カジュアルベイカンシー」 JKローリング著
あのハリーポッターの作者がはじめて大人向けの小説を出したと聞けば
ミーハー本読みとしては絶対読んでみたくなる。
読めば確かに大人向けである。
差別、貧困、格差社会、いじめ、育児放棄、虐待、ドラッグ、家庭内暴力、
自傷癖、不倫、などなど現代社会の問題はすべてを網羅!
おまけに人間が持つ負の感情のてんこ盛り!
登場人物すべて心に深い闇があり、時には毒もまき散らし、
とにかく重くて重~い小説である。
一時間ほど読んで、思わずふーーっ・・とため息をつき、それでも続きを読むのはやはり
物語に力があるのか・・・。
でも、正直しんどいです。
心が弱ってるときはかなりしんどいかもしれない。
いや逆に、この人たちに較べれば私ってなんと幸せなんでしょう~!と思えるので
読んだほうがいいかもしれない(笑)
次ネタバレですが・・・・
終わり近くになって子どもが二人(ティーンエイジャー女子と幼児男子)が亡くなるが
それをきっかけに人々が変わりはじめる。
激変といっていいくらいの変わりよう^^;
手のひらを返すような救いと再生のラストだが、
勢いあまって又ひっくり返り元に戻る人だっていると思う。
誰が言ったか、、人間そんな簡単に変われるもんと違うやろ。
今邑彩さん・・残念ですね~私たちと同世代。
私も「よもつひらさか」大好きでした。
はじめて読んだ時上手い作家さんやな~って感心したのを覚えてます。
ふふ!成る気もないくせに~お互いに(笑)
「何言うたってやっぱりお金が大事やね」を確認し合ったランチタイムでした^^;
もがき苦しむ?のですがな(笑)
急に従順な女性には成れないしね(爆)
楽しいランチタイムを