今宮祐貴 〜活動日記passion 〜

相模原市議会議員 passion for the best

半袖日和 入管法改定案

2018-12-04 23:42:46 | 赤旗
 こんばんは。今日は暖かかったですね。全国約4割弱の地点で12月の観測史上最も高い気温の記録を更新したとのことです。

 今日も赤旗の日刊紙に入管法改定案についての記事がありました。ところで、私は行政書士でもあります。少し昔の話になりますが、私が行政書士資格を取ったのは、「書類作成及び手続きのエキスパート」として、煩雑な行政サービスを市民の身近なものにしたいと思っていたことと、当時勤務していた職場では顧客の7割が外国人という環境にあったため、外国人の権利を擁護する入管業務を取り扱う行政書士になりたいと思っていたためです。そのため、入管法には強い関心がありました。ちなみに、入管業務は弁護士と行政書士(申請取次)の共管業務です。 

 本日の赤旗日刊紙です。失踪した外国人技能実習生への聴取票を閲覧・集計した結果2892人のうち、なんと67%の1939人が最低賃金を下回っていたということです。この中には時給93円で働かされていたという事例も。過労死ラインの残業をしていた人は1割。今の入管法改定案は、ざっくり言えば、「安価な外国人労働者」をどんどん増やそうというものです。後述しますが、外国人労働者の中に技能実習生も含まれます。

 政府はこれまで、この失踪した外国人について、「より高い賃金を求めて」「実習生の意欲が低い」との評価を下してきましたが、それがねつ造だったことが明らかになりました。労働法がまったく守られておらず、奴隷労働が野放しにされているという状況です。パワハラやセクハラも確認されています。このため、昨年一年間で失踪した実習生は7000人超という深刻な問題になっています。

 外国人技能実習制度は、日本で得た技術を母国に持ち帰ってもらうという国際貢献の精神が根幹にあったはずです。それが、「人手不足に対応する安価な労働力」の拡大というものに成り下がってしまったのか。まったく解せません。ちなみに、外国人労働者を在留資格別でみますと就労を目的とした在留資格の方は18.6%程度にとどまり、大半(4割以上)が技能実習生や留学生です。

 憲法の価値を実現するべく日々活動されている、伊藤真先生のご著作「憲法の力」の中では次のような記述があります。

 「憲法一三条では、『すべて国民は、個人として尊重される』と規定しています。ここでいう国民は、日本で生活するすべての人という意味であって、日本国籍保持者には限られません。あらゆる人は個人として尊重されるという意味です」 (p72)
  

 今の外国人労働者を取り巻く環境は憲法十三条に大きく反していると言わざるをえません。共生とはかけ離れています。日本人労働者も外国人労働者も尊重されるような政治が求められています。

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