今宮祐貴 〜活動日記passion 〜

相模原市議会議員 passion for the best

年間実労働時間は減っている?働き方改革をするなら。

2018-05-22 23:41:37 | 日記
 年間実労働時間は確かに減っています。下図の赤い矢印のところが平成29年度の総実労働時間で1721時間。平成6年のそれと比べると平成6年の1910時間から189時間減っています。(厚生労働省「総実労働時間の推移」より)
 

 これだけ見ますと、日本人の働きすぎは解消しつつあるのか?と思われるかもしれませんが、どうでしょうか。2016年のOECDのデータによると、世界の働きすぎランキングで日本は22位(1713時間)です。ちなみに1位はメキシコの2255時間です。

 次に、非正規雇用労働者数の推移を見てみます。下図(厚生労働省「非正規雇用」の現状と課題より)の赤い矢印に着目してください。非正規雇用労働者数は平成6年の971万人から、平成29年には2.09倍の2036万人に倍増しています。総務省統計局の「統計Today No.97」によれば非正規のうち不本意型(正規の職員・従業員の仕事がないから非正規雇用の職に就いた者)の割合は約2割というデータもあります。

 

 非正規雇用の労働時間は正規雇用の労働時間の約6割と言われていますから、非正規雇用者数が増えた結果、年間実労働時間が減少したわけですね。(厚生労働省「非正規雇用」の現状と課題より)

 

 また、正規雇用の年間実労働時間はこの30年間ほとんど変化がないと言われています。日本人は昔から、働きすぎと言われますが正規雇用の人は相変わらず働きすぎで、非正規雇用の人が激増しているという現状において、「働き方改革」をするのであれば、明日採決をしようとしている偽造や捏造で既に存在意義を失った、過労死を増やしかねない、「労働者働かせ放題制度」である、「高度プロフェッショナル制度」ではなく、まずは働きすぎを解消し、安定的な雇用を増やすことに注力するべきだと考えます。