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遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

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装甲騎兵ボトムズを思い出す

2022-08-16 14:20:03 | 展覧会
2020年の暮れから2021年初に都内のマルイでボトムズの原画展などが開催された。
撮影可能だったので喜んで撮ったはいいが、なんにも挙げないままここまで来てしまった。
それを今になって挙げることにした。
装甲騎兵ボトムズは1983年から1984年にかけて52話分が放送された。
この本放送の評価が高く、以後30年ばかりの間に続編OVAや外伝などが制作されている。
ただしわたしはこの本放送以外はみていない。

この作品から厭戦的な主人公をと言うものを初めてじっくり目の当たりにした。
「おれは疲れていた」
主人公キリコ・キュービィーのいつものセリフである。
しかも第一話でいきなり上官や同僚から連絡を切られている。
驚いた。しかもそこでかれはとんでもないものを発見する。
それが後に彼の唯一愛する人となる「フィアナ」である。
その名前はキリコがつけたもので、何故その名を選んだかは後発作品で謎解きがされているらしい。

「クメン編」はカンボジアの内戦をモデルに描いたものだった。
映画「キリング・フィールド」より早くにカンボジアの悲惨な状況を世に知らしめた作品でもある。
わたしなどはこの作品と更に先行する高階良子「ナーギの塔」で初めてクメール・ルージュとポル・ポト派による無惨な所業を知ったのだった。
まだ子供だった者にとっては、こうしたことから知識が広がるわけだ。




キリコの設定資料 




続編などが制作されているため、設定資料もいい。



この頃は作画監督による表現の違いなども楽しみの一つだった。
今でいう「作画崩壊」とはまた違うものなのだ。





本放送エンディング「いつもあなたが」のセル原画か






リアルな表現を突き詰めたロボット、その資料








わたしなどもかっこいいなとよく思った。




後にカメラでこれに似たものを使うことになった時、秘かにドキドキした。

スコープドッグ、カッコいいなあ。











本放送ラストシーン。涙ぐみながら二人の幸せを願ったものだ…


気の毒なイプシロン


どこまでもたいへんなキリコ
ロッチナとはこの後も色々と縁がある…


働け働け


OP「炎のさだめ」のTETSUが織田哲郎だとわたしが知ったのは実に25年後だった。
今も脳裏に活きている。


フィアナの美しくも悲しい横顔。

軍の秘密兵器であるPS、素体。まだ意識が定まる前の状態でキリコを見て・認識してしまう。


サンサ編「ふたり」で和やかな時を過ごすキリコとフィアナ。作画監督は京都の谷口守泰。



ワインを飲んでむせるキリコに驚くフィアナ。初めてワインを飲んだキリコ。
めったに笑顔を見せることのないキリコのこの表情にフィアナだけでなく、わたしたちも嬉しくなった。

後の作品群







ところで「赫奕たる異端」のタイトルは野坂昭如「赫奕たる逆光 私説三島由紀夫」から採ったのだと思うが、教団がらみの話ということを思うと、ピッタリのいいタイトルだ。
しかしながらここでフィアナが絶命することを思うとせつないので、わたしはやはり見たくはない。

今も折々に思い出す名作。
手元にあるロマンアルバムには高荷義之さん作画のかっこいいピンナップがついている。
この絵を見たのが先か、「気分はもう戦争」を読んだのが先か、今となっては判然としない。

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