★概要
JR西日本は、山陽新幹線開業40周年を記念して、2週間前までの予約で安いきっぷ
「こだまWEB早特14」を発売する。
http://www.jr-odekake.net/goyoyaku/campaign/kodama-hayatoku14/
★設定区間
設定区間は以下の水色区間である。
★利用条件
購入制限は1ヶ月前から14日前の23:00までで、ネット予約が必要。
eきっぷの様に限られたクレジットカードの入会は必要ではなく、大抵のクレジットカードで予約が可能である(但し無料のJ-WESTネットに加入する必要はある)
指定以外の列車には利用出来ない。読めば読む程いくらでも裏道の考えられるきっぷであるが、誤解を招くといけないのでここでの記載は省略する。分からないのなら変に色気を出さず、記載通り忠実に利用されたい。
★どのように使うか?
近畿圏~九州をこだまで移動するのは苦行でしかない。
苦行は青春18きっぷで、回避は夜行バス、LCCで行うとして、18きっぷやバスと絡めた中距離移動にこのきっぷを活用したい。
◎活用しうる区間(値段は通常期。大半の期間が繁忙期なので注意されたい)
・西明石~岡山 ¥3160
山陽本線の難所の一つ、船坂越えを最安で越えられる区間。これより短い設定は無い。
もう少し追加し、大阪・新大阪~岡山¥3610、新神戸~岡山¥3350、西明石~新倉敷¥3350というのも良いだろう。
・福山~広島 ¥2960
元々旅客流動の多い区間で在来線もそれなりに本数はあるが1時間50分かかる。都市間バス、ローズライナーが正規運賃で¥2350、回数券一枚あたり¥1920円程度だが、所要時間は在来線とほぼ同じ。こだまは45分~1時間程度。ちなみにのぞみ、さくらなら23~24分である。
・新山口~小倉 ¥2240
最安区間。山陽本線の山口県内移動は人によって好みは分かれるが、飛ばすにはちょうど良い値段。対抗する高速バスはJR自身がやっている(福岡・山口ライナー)。徳山設定があまり充実していないのは気になる。
★背景
こだまはご存じの通り山陽新幹線を各駅に止まる特急で、のぞみやみずほ、さくらに比べると大変所要時間がかかる列車となっている。
こだまは東海道新幹線にも走っているが、東海道は駅での速達退避が原則的に最大6分になっているのに対し、山陽はその様な縛りはないので、下手すると10分以上同じ駅で待たされるハメになる。それでも在来線よりかは快適に山陽間を移動出来るとは思われる。
こだまは8両編成で、原則的にうち3両が指定席である。
おそらく予め数席のみが割り当てになっていると思われ、こだまに空きがあると言って必ずしも予約出来る物ではないと思われる。
また、のぞみ、ひかりの指定席利用者がこだまに乗り継ぐ場合、無料でこだまの指定が使えるので、実際の予約率と利用率があまり一致しないのも特徴である。
「ひかり」も対象だが、かつて存在したひかりレールスターは既に存在せず、山陽新幹線に速達のひかりはほんのごく一部に過ぎない。
言わんとしているひかりは大抵1時間に1本存在する東京~岡山間を運行しているひかりのことであり、これは新大阪~岡山間が各停で実質こだまである。こちらは16両編成中、8両が指定席である。新大阪~岡山間はこの16両の東京から来るひかり(実質こだま)と、新大阪発着のこだまが交互に約30分おきにあり、後者が満席でも30分ずらせば前者にて容易に席が確保出来る物と思われる。但し座席の質は後者の方が良い。
設定区間を見ると大きく分けて中距離区間と福岡県2駅を絡む超長距離区間が割引対象となっている。中距離区間は都市間バスとの対抗上か、超長距離区間は航空機、夜行長距離バスとの対抗上であり、また2週間前に予定の確定するような不要不急の行楽客がのぞみ、さくら等での中距離区間の指定取りするのを防止し、収益率の高く直前の指定取りの多い長距離のビジネス客に指定を割り当てようという魂胆も見える。
短距離と長距離区間に設定がないのは、在来線、山陽新幹線がほぼ独占している為で、特に元々こだまを使わざるを得ない区間には設定がほぼ皆無である。
★補遺
その後9/1に春秋航空乗り継ぎ旅行(高松→広島)の際に、使用した。当初は福山→広島を考えていたが、数百円の追加で岡山から乗車出来る事がわかり結局行程の大半を新幹線で移動した。
各駅5分程度の退避時間があったが、700系レールスターの幅広のシートでかつ寝ていたのでそんなに苦ではなかった。