郵便局めぐり

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簡易郵便局における国際郵便取扱 その2

2017-09-13 | 局めぐDB

以前弊ブログ簡易郵便局における国際郵便取扱にて、かつて1999年の官報にて一度だけ国際郵便を取り扱う郵便局が公表されたことがある、と記した。

現在郵便局会社のサイトでは各取扱の有無が記載されているが、直営局が基本的に国際郵便を取り扱うためか、どの簡易局で国際郵便を取り扱うのかどうかは分からない。

ところで2017/9/6に、2016年より試行されていた国際eパケットライトが2017年10月より全国展開するにあたって「全国の郵便局(簡易郵便局16局を含みます。)で引受けを開始します」として、取り扱う簡易郵便局が公表された。

16局の内訳は以下の通り。

旭川医大病院内簡易郵便局
山形大学病院内簡易郵便局
富山大学病院内簡易郵便局
金沢医科大学病院内簡易郵便局
石川県立中央病院内簡易郵便局
金沢工業大学内簡易郵便局
藤田保健衛生大学病院内簡易郵便局
愛知医大病院内簡易郵便局
中部大学内簡易郵便局
岐阜大学病院内簡易郵便局
島大医学部病院内簡易郵便局
山口大学内簡易郵便局
大分医大ヶ丘簡易郵便局
宮崎大学医学部内簡易郵便局
鹿児島大学医学部内簡易郵便局
琉球大学病院内簡易郵便局

※これら簡易郵便局は簡易郵便局でありながら欧文日附印が配備されているものと思われる。

出典)
http://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2017/00_honsha/0906_02.html
http://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2017/00_honsha/0906_02_02.pdf


ところで冒頭で掲げた記事内の局と比較してみよう。
・国立大学法人化等で改称した局では継続使用
・岐阜大学病院内簡易郵便局が増えている(2004(H16)年6月1日設置
・中央大学内簡易郵便局と創価大学内簡易郵便局は廃止されたので当然無い。
・別府国立簡易郵便局が何故か取扱対象でなくなっている。

大学内には留学生も多いだろうから国際郵便を取り扱う需要があると判断されたのだろう。
病院内はよくわからないが、海外の医療機関と頻繁に郵便物をやり取りしているのだろうか?
中央大学内簡易郵便局は2003年に特定局に昇格することにより廃止された。一方創価大学内簡易郵便局は2007年に廃止されているが特に代替局はない。

 

ところで、
https://plaza.rakuten.co.jp/kawaratadasuke/diary/201002110001/
おそらく創価学会員の方が開設されているであろうブログに創価大学内簡易郵便局設置に関する顛末が紹介されている。原典は聖教新聞の連載記事と思われる。

一九七六年(昭和五十一年)の三月十五日には、通信教育棟が竣工した。
>事務室や会議室、教室などからなる、鉄筋コンクリート四階建ての校舎である。
>また、三月三十一日には、大学内に簡易郵便局が開局した。
>通信教育部の開設によって、大学から発送する多大な郵便物に、対応する必要があったからである。
>また、寮生をはじめとする学生や、地域に住む人たちの利便性を考慮してのことでもあった。

通信教育部の存在が簡易郵便局設置の根拠になったというのは興味深い。
ただ「多大な郵便物」対応において、封入などは郵便局の仕事ではないし、料金計算などは八王子郵便局の担当者が出向けば済む話である。「寮生をはじめとする学生や、地域に住む人たちの利便性」については強いて言えば1997年に近隣に八王子丹木郵便局が設置されているので、廃止時点においてはそれで事足りると判断されたのではないか。

「大学内に簡易郵便局が開局」とあるが、肝心な話として当時簡易郵便局の受託は個人や農協、市町村などの一部法人に限られており「学校法人」や「宗教法人」は簡易郵便局を受託できなかった。そのため中央大学内簡易郵便局、創価大学内簡易郵便局のいずれも個人受託(おそらく大学の職員だと思われる)の簡易郵便局であった。その確保もなかなか一筋縄では行かなかったであろう。