やはり、マンガの影響とは大きいもので「ライ症候群についての見解」を求められたり薬についての質問を受けたりすることが多くなった。
どうして薬害なのに闘わないのか?という批判も含めて。
一番多いのが「インフルエンザ脳症=ライ症候群というのは本当ですか?」という質問。これについてはブログに書いてあるので読んでもらえてれば…と思うのだが、私の書き方が悪いのか理解されていないようだ。「またかよ…」と思われる方もいらっしゃると思うが、再度記しておきたい。
【私の考え方】ということを念頭に置いて頂きたいのだが、私は「インフルエンザ脳症=ライ症候群」と断定するのは如何なものか?と思っている。
繰り返しになるが、ライ症候群を薬害と疑っている見識者が「インフルエンザ脳症=ライ症候群」と断定してしまったところが、この混乱を招いている。原因不明(薬を服用していない場合など)でインフルエンザ脳症になったコドモは確実に存在する。薬を服用しておらず、原因不明でライ症候群と診断されたコドモも存在する。
インフルエンザ脳症とライ症候群の大きな違いは肝臓の生体検査で明らかになる。ライ症候群の場合は、肝臓に脂肪肝が認められるのだ。緊急に血液検査だけで診断すると、劇症肝炎と間違われることもある。ユウヤの場合も症状が劇症肝炎と酷似しており、最初はその可能性も示唆された。しかし、脳浮腫が進んでいて肝臓と同時進行で悪化を辿る状態は、恐らくライ症候群であろうという当時の主治医の見解の元に治療を開始した。肝生検は発症直後にやらなくてはあまり意味がないとのことだったが、その時は命を救うことの方が先決で、ユウヤが肝生検をしたのは暫く経ってからだった。それでも「確定は出来ないが恐らくライ症候群であっただろう」という診断に落ち着いた。解熱剤を服用していたのも大きな目安の一つとなったと言ってもいい。
それからもうひとつ、私の世間を斜めから見ている部分だと思うが、この事ももう一度書いておこうと思う。
2~3年前、急に「ライ症候群」という名前が姿を消した時期がある。その時に「ライ症候群=インフルエンザ脳症」(敢えて逆)だと【どこかが、誰かが】操作しているのではないかと、私は疑っていた。この辺も当時書き記していたはずだ。「ライ症候群は薬害」だと感じ始めていた【どこかが、誰かが】薬害を認める訳にはいかないと病名そのものを消し去ろうとしたのではないかと感じたのだ。「インフルエンザ脳症」と言えばイメージ的に薬害からは遠ざかるという安直な考えだったのではないだろうか?あながち間違いじゃないんでは?と今も思っている。
マンガについては「プロパガンダである」ということが書かれているブログやサイトもいくつか目にした。私が「振り回されている人」と紹介されてもいた。
ん、何かを世間に知らしめるという意味では役目を果たしたのだろうと私も思っている。が、はっきり言って私は「マンガを読んで振り回されている人に振り回されている」のだ。自分の中ではユウヤのことについては決着を付けているし、これからのことも冷静に見守っていこうと思っている。それ以上でもそれ以下でもない。
薬害と思っていて何で闘わないか?についても、私は闘う種類を薬害に限定しなかったとしか言えない。
告発した人、裁判をおこした人をどうこう思っている訳でもない。やり方や方向性が違うだけで、気持ちは同じだと思うから。そういう人達から「協力して欲しい」と言われて、ユウヤが解熱剤を服用した時の処方箋を薬局からコピーしてもらい、間違いのない資料として提出したこともある。症例に載っているのも協力していることになるんじゃないだろうか?
ショウガイジが周りに居ない人達にとってはピンと来ない話かもしれないが、彼等を取り巻く環境はまだまだ厳しいことが多い。
障がいの程度に関わらず、親達は我が子の環境を少しでも過ごしやすくするために日々考え、動いている。「目の前のこと」でも問題は山積みだが、これが「近い将来」になるともっと問題は深刻になる。私は、こちら側の問題に尽力したい。それが私の闘い方だ。
薬については、私は医療従事者ではないので個別にお答え出来ない。ユウヤの場合はどうしているか?であれば話すことは出来るが、それが誰にも当てはまることではないのは判って頂けるだろう。薬のことが知りたい場合は、私何かよりも、薬について詳しく書いてあるサイトを検索するとか、本を読んだ方がためになると思う。私も実際そうしている。自分で調べて、その上で主治医と話し合いをしている。
薬に安易に頼らないことも大事だが、ただ薬を恐れるだけで飲んだり飲まなかったりすれば、必要な時にきちんと服用することで完治する病気も治らないのではないかと思う。気にかかることや疑いがあるのなら、その場で医師と話し合うのが一番良い方法だと思う。話し合いをしないで一方的に医師を敵対したり、自分の素人判断で薬を悪者にしてしまうのは、どうかなぁと思うのだ。
ユウヤは日常的に十種類程度の薬を服用している。副作用も判っていてのことだ。てんかんや筋緊張を抑えるためには必要な薬ばかり。中には副作用を抑えるための薬も含まれる。何をどう選んで決定するかは、医師の判断によるのがフツーだが、ショウガイジの親はその決定権も任されることが多い。これは医師との信頼関係のもとだが、結構辛い作業である。特に私のように薬で我が子の人生を変えてしまった者にとっては。
これで一通りのことは書けただろうか?
当時のことを思い出すのは、本当にキツイ。また痩せちゃったんじゃないかしらん(笑)。もう同じ事を何度も書かなくていいように、この記事は特に大事にしよう。
++関連記事++
*週刊少年マガジン『クニミツの政』
*『クニミツの政』記事→取材依頼
*『クニミツの政』をきっかけに…【早速追記】
2005.1.31追記
どうして薬害なのに闘わないのか?という批判も含めて。
一番多いのが「インフルエンザ脳症=ライ症候群というのは本当ですか?」という質問。これについてはブログに書いてあるので読んでもらえてれば…と思うのだが、私の書き方が悪いのか理解されていないようだ。「またかよ…」と思われる方もいらっしゃると思うが、再度記しておきたい。
【私の考え方】ということを念頭に置いて頂きたいのだが、私は「インフルエンザ脳症=ライ症候群」と断定するのは如何なものか?と思っている。
繰り返しになるが、ライ症候群を薬害と疑っている見識者が「インフルエンザ脳症=ライ症候群」と断定してしまったところが、この混乱を招いている。原因不明(薬を服用していない場合など)でインフルエンザ脳症になったコドモは確実に存在する。薬を服用しておらず、原因不明でライ症候群と診断されたコドモも存在する。
インフルエンザ脳症とライ症候群の大きな違いは肝臓の生体検査で明らかになる。ライ症候群の場合は、肝臓に脂肪肝が認められるのだ。緊急に血液検査だけで診断すると、劇症肝炎と間違われることもある。ユウヤの場合も症状が劇症肝炎と酷似しており、最初はその可能性も示唆された。しかし、脳浮腫が進んでいて肝臓と同時進行で悪化を辿る状態は、恐らくライ症候群であろうという当時の主治医の見解の元に治療を開始した。肝生検は発症直後にやらなくてはあまり意味がないとのことだったが、その時は命を救うことの方が先決で、ユウヤが肝生検をしたのは暫く経ってからだった。それでも「確定は出来ないが恐らくライ症候群であっただろう」という診断に落ち着いた。解熱剤を服用していたのも大きな目安の一つとなったと言ってもいい。
それからもうひとつ、私の世間を斜めから見ている部分だと思うが、この事ももう一度書いておこうと思う。
2~3年前、急に「ライ症候群」という名前が姿を消した時期がある。その時に「ライ症候群=インフルエンザ脳症」(敢えて逆)だと【どこかが、誰かが】操作しているのではないかと、私は疑っていた。この辺も当時書き記していたはずだ。「ライ症候群は薬害」だと感じ始めていた【どこかが、誰かが】薬害を認める訳にはいかないと病名そのものを消し去ろうとしたのではないかと感じたのだ。「インフルエンザ脳症」と言えばイメージ的に薬害からは遠ざかるという安直な考えだったのではないだろうか?あながち間違いじゃないんでは?と今も思っている。
マンガについては「プロパガンダである」ということが書かれているブログやサイトもいくつか目にした。私が「振り回されている人」と紹介されてもいた。
ん、何かを世間に知らしめるという意味では役目を果たしたのだろうと私も思っている。が、はっきり言って私は「マンガを読んで振り回されている人に振り回されている」のだ。自分の中ではユウヤのことについては決着を付けているし、これからのことも冷静に見守っていこうと思っている。それ以上でもそれ以下でもない。
薬害と思っていて何で闘わないか?についても、私は闘う種類を薬害に限定しなかったとしか言えない。
告発した人、裁判をおこした人をどうこう思っている訳でもない。やり方や方向性が違うだけで、気持ちは同じだと思うから。そういう人達から「協力して欲しい」と言われて、ユウヤが解熱剤を服用した時の処方箋を薬局からコピーしてもらい、間違いのない資料として提出したこともある。症例に載っているのも協力していることになるんじゃないだろうか?
ショウガイジが周りに居ない人達にとってはピンと来ない話かもしれないが、彼等を取り巻く環境はまだまだ厳しいことが多い。
障がいの程度に関わらず、親達は我が子の環境を少しでも過ごしやすくするために日々考え、動いている。「目の前のこと」でも問題は山積みだが、これが「近い将来」になるともっと問題は深刻になる。私は、こちら側の問題に尽力したい。それが私の闘い方だ。
薬については、私は医療従事者ではないので個別にお答え出来ない。ユウヤの場合はどうしているか?であれば話すことは出来るが、それが誰にも当てはまることではないのは判って頂けるだろう。薬のことが知りたい場合は、私何かよりも、薬について詳しく書いてあるサイトを検索するとか、本を読んだ方がためになると思う。私も実際そうしている。自分で調べて、その上で主治医と話し合いをしている。
薬に安易に頼らないことも大事だが、ただ薬を恐れるだけで飲んだり飲まなかったりすれば、必要な時にきちんと服用することで完治する病気も治らないのではないかと思う。気にかかることや疑いがあるのなら、その場で医師と話し合うのが一番良い方法だと思う。話し合いをしないで一方的に医師を敵対したり、自分の素人判断で薬を悪者にしてしまうのは、どうかなぁと思うのだ。
ユウヤは日常的に十種類程度の薬を服用している。副作用も判っていてのことだ。てんかんや筋緊張を抑えるためには必要な薬ばかり。中には副作用を抑えるための薬も含まれる。何をどう選んで決定するかは、医師の判断によるのがフツーだが、ショウガイジの親はその決定権も任されることが多い。これは医師との信頼関係のもとだが、結構辛い作業である。特に私のように薬で我が子の人生を変えてしまった者にとっては。
これで一通りのことは書けただろうか?
当時のことを思い出すのは、本当にキツイ。また痩せちゃったんじゃないかしらん(笑)。もう同じ事を何度も書かなくていいように、この記事は特に大事にしよう。
++関連記事++
*週刊少年マガジン『クニミツの政』
*『クニミツの政』記事→取材依頼
*『クニミツの政』をきっかけに…【早速追記】
2005.1.31追記