ゆうくんちの日常

ショウガイジの居る家庭の日常をありのままに。

スクールバス試乗の日

2005年03月28日 | ゆうくんのこと
4月からバス通学が出来るということで、初試乗をした。
当日は、あいにくの雨。
裕母はおバカさんなので、雨の日の想定をしていなかった。

前日に、クラスメイトの母から
「明日ゆうやん試乗でしょ?雨みたいだから状況次第でレインコート貸してあげるよ」
とメールをもらう。なんて優しい思慮深い女性…。
レインコートとはいうものの、バギーに装着する雨よけカバーみたいなものだ。
朝早くからそれだけのために持ってきてもらうのは…と、遠慮した。
バスポイントは自宅前の道路だし、土砂降りじゃなければ何とかなるだろう…と、これまた裕母の安易な「賭け」である。

で、当日は霧雨。
出勤前のヒロも参加して、こういう時は長年の付き合いにより息もぴったり(笑)車椅子に乗ったユウヤの上半身、下半身に分かれて二人掛かりで傘を差してバスへ。
学校用の座位保持イス(車椅子タイプ)をスクールバスにも使おうということになっていたのだが、リフトからバスに乗り込むと、思ったより中は狭い。
車椅子乗車の生徒はみんな上級生で、車椅子も幅が広い。
ユウヤの座位保持イスも幅が広い。安全装置のジャックも留めにくい感じ。
バス部の先生達も、添乗員さん達も「うーん…」と唸っている。

「自宅用の車椅子持ってきてくれる?!」と、ヒロに急遽頼む。
そちらの方が幅が狭いのだ。(バス遠足の時に乗ってる車椅子)
自宅用の車椅子にユウヤを移動させ、ジャックを留めてもらう。
「こちらの方がしっかりするね。」
「これだけ幅が狭いと助かるわ…。」
皆さんの評判も上々。ということで、予定とは違ってしまったが、こちらに決定。

でも、スクールバスに乗るには色々安全基準というのがあって、車椅子に手を加えなければいけないことが数点ある。
バス乗車できることが決定したのがつい先日のことだけに、業者さんと療育センターとの都合が今年度中はうまく合わなかった。
新学期が始まってからのことになるが、車椅子の修理になるか新しく作るか…。
ついでに雨の日の対策も、業者さんを交えて相談してこようと思っている。
出来上がるまでは、今の状態でも取り敢えず許可してもらうことになった。

乗車中の注意事項を、添乗員さんに伝える。
■骨折しやすいので、足があちこちぶつからないように注意してもらいたい。
■人工鼻を飛ばすくらい咳き込むことがあるので、その際はガーゼバンダナをカニューレに掛けてほしい。
 (※添乗員さんは人工鼻に触れることは出来ないので新しい物を装着してもらえない。)
■乗車中にてんかん発作が出た場合、その場で迎えが来るのを待っていられるよりは、送ってきてもらった方がありがたい。
 (※乗車時間は5分なので送ってもらった方が早く着く。待ち時間がある方が危険度がアップする。)

きちんとメモをとってもらい、真摯な態度でユウヤに接してくださっていたので安心した。
具合がちょっとでも悪い時は、ヒドくならないためにもお休みさせるし、ユウヤは吸引も気合いで我慢するという術を会得してしまっている…。
発作に関しては、5分の間に…というのは非常に確率が低いと思う。
乗車前に様子がおかしかったら乗せないで、お迎えコールしてもらえば飛んでいくということを伝えた。

「これからよろしくお願いします!」
運転手さんと添乗員さんたちに頭を下げたら、本当にバスに乗れるんだなぁと実感。
ちなみに、この運転手さん。ここにうちの学校のコがいるって判ってくれてから(多分バスにも乗ることになると知ったのだろう)毎日うちの前を通り過ぎる時手を振ってくれていた。
裕母はそれが嬉しくて、手を大きく振り返すのが楽しみになっていたのだった。
「ゆうやん、もうすぐこのバスに乗れるからね。運転手さんも待ってるよ。」と毎日毎日声を掛けていた。
ユウヤの世界が、またひとつ開いたようだ。

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