通りすがりという匿名さんから、うちのブログをよそのブログのコメント欄でリンクされている以上、責任持って書いておかなくてはいけないことがある。
そして『クニミツの政』に関しては、もうこれで書くのは終わりにするつもりだ。
「解熱剤の使い方次第で脳症になる」という事実を、世間により大きく広めたという事では、このマンガの意味はあったと思う。
●簡単に解熱剤を処方する医師、多剤投与に疑問を抱かない医師と患者・家族、被害者が多く存在するという事実を知っていながら黙認していた厚生労働省。
●解熱剤を服用していないのに、インフルエンザ脳症となり、残念ながら亡くなったコドモ、障がいを残したコドモ、幸いにも後遺症を残さなかったコドモの症例があるという事実、人数についてはっきりと明記していない『クニミツの政』。
以上については、【問題アリ】ということで深くは触れない。(前の記事でも触れていることである。)
慶応大学病院の近藤誠医師の発言で「インフルエンザにかかったら脳症になる危険性があり ひどい時には死んだりするかもしれないと思う人もいるでしょう」という行がある。
その後すぐにインフルエンザの予防接種に対する話にすり替わっているため、本当のところは?!っていう大事な部分がうやむやなままだ。
インフルエンザも基本的には風邪だから、薬を使わずとも…という展開なのだが、インフルエンザにかかって41度~42度の発熱で残念な結果に…という症例もある。
簡単に切り捨てられる話ではないと思う。
わたしが危惧しているひとつ、「たかが風邪」という意識から、風邪症状によく似た他の病気などを見逃すことも増えてくるのではないかということ。
「様子を見て」という言葉ほど、難しくて持て余す言葉はない。
様子を見る相手が、我が子ならば尚更だ。子育ての経験や勘のようなものから「ここまでは様子を見て大丈夫だろう」と親は判断する。しかし、風邪というのはいつも同じパターンではないのだ。判断しかねる場合、病院に行くということに「これぐらいで連れて来ちゃった…」と肩身の狭い思いをするのは間違いだと思う。
勝手に市販の風邪薬を飲ませたり、前に飲み残していた薬(病院でもらっていたとしても)を飲ませるよりは危険じゃないのでは?とわたしは思っている。他の病気だった場合、余計な薬を体内に入れるよりは安全なはずだし、検査値も誤差が少ないと思うのだ。
それから、風邪症状の中で嘔吐や下痢が続いた場合も、水分補給に努めていたつもりが実は充分足りてなくて脱水になっていた…という場合もある。
脱水症状があったら、飲めない水分を無理に取らせるよりも(吐けば苦しいだけ)点滴を打ってもらった方が安全だ。命の危険を回避出来るし、本人も楽になる。
楽になった途端、暴れまくって親もスタッフも大変…なんて、さっきのぐったりした姿はなんだったの?っていう状態になることもあるくらいだ。
「抗生剤」…風邪で受診するともれなく付いてくると言ってもいいようなこの薬は、「ウィルスには効果がない」ということを知っている人も多いと思う。前号のマンガにも書いてあったかな。
で、わたしはユウヤには簡単に抗生剤はもらわない主義だ。
わたしはユウヤの分泌物の色や固さで必要かどうか、判断することが多い。
採血の結果を見ながら、医師と話し合う。
その場合「取り敢えず抗生剤出しとく?」という医師の診断だったら即却下。(受診したのが主治医ではない場合、こういう診断はよくあることなのだ。)明らかに呼吸器系統に炎症を起こしているな…と思われる場合は、まず3日、効果が見えて完全に叩きたい場合、延長して2日と決めて服用させる。
ユウヤは抗生剤の副作用が下痢という形で出るため、今度はこっちを治すのに途方もない時間がかかるのだ。これも経験が覚えさせてくれたあまり嬉しくない判断力。
それに、ユウヤは発症後たくさんの抗生剤を使ったため、耐性がついてしまっているものもある。(抗生剤が効かなくなること)
だから簡単に耐性を付けないためにも「取り敢えず」では服用させない。
いざというとき困るのはユウヤだから。
けれど、細菌性の風邪だった場合(重症化している場合も含む)抗生剤をきちんと飲むことで酷くならずに済む場合が多い。むやみに「風邪に抗生剤はいらないんだ」と拒否していると手遅れになることだってあるだろう。
「この薬はなぜ今必要なのか?」「絶対必要なものなのか?」「飲むことでの副作用は?」「効果はどのくらいで表れるのか?」
これくらいは医師に聞いてみて、充分納得出来てから処方してもらうと良いのではないかと思う。
「素人が口出すのは悪いんじゃないかしら?」「信用してないと思われるんじゃないかしら?」「機嫌損ねないかしら?」
なんて心配は要らない。たったこれだけの説明を鬱陶しがるような小児科医なら、ぐずるコドモを冷静には診てくれない。そんな医師にコドモを預けられるか、考えれば答えは簡単なはずだ。
ただ、混んでいる場合もあるので、聞きたいことはメモしていくくらいの配慮は必要だと思う。答えも書き残せるし…ね?!
ユウヤの主治医は、わたしの機関銃トークにも慣れてくれた。
それと薬に対しても医師に対しても「譲れないところ」があることも理解してくれている。ペラペラペラ~っと勢いよく喋るわたしをポワ~ンと見て、尋ねれば何でも答えてくれる。断られたのは「メルアド教えて」と言った時くらいだ(笑)。
ああ、つい性格上、話をお気楽な方向へと持っていってしまう。いかんいかん。
簡単に「風邪」というけれど、されど風邪…だったりするのだ。
昔の人は、コドモが高熱で唸っていても服や布団をいっぱい着せて、おでこや氷枕で冷やしていただけだったし、お風呂もダメ!と言っていた。
でも今は、悪寒の時は暖めてそれ以降は冷やすようにと言われる。
冷やすのもおでこはひんやりして気持ちがいいだけで、解熱には効果がない、あるのは大血管がある部位(腋、首の後ろ、太股の付け根)だと言われる。
お風呂もよほどの高熱ではない限り入って良いと言われる。
看病だってこんな風に変わってきているのだ。医学は日進月歩である。
副作用の少ない、より安全に近づいた薬も開発されるだろうし、これだけ医師が増えてくれば、より専門性の高い知識や技術を持った医師も増えるだろう。
出来るだけ副作用の少ない薬や治療法の最新情報をチェックし、本当に必要なものを必要なだけ、処方する医師が求められているのだ。
そして医師に全てを任せるだけじゃなく、コドモを早く治すために自分に出来ることを医師と話し合う(協力する?)ことも必要じゃないだろうか?
それから、薬剤師。
大体担当する人が決まってくるとありがたい。ちょっと薬について心配な時、気軽に問い合わせることが出来る関係を持つと心強いものだ。(我が家の掛かり付け薬局については、また後日書くつもりだ。)掛かり付けになると、薬剤師から担当医に疑問な点は問い合わせてくれたりするし、つい忘れがちな飲み合わせについても配慮してくれる。
インフルエンザの予防接種については、型が合わなければ効果がないという事が散々伝えられている。それでも「しないよりはマシだろう」と思って受ける人が多い以上、わたしには何も言えない。受けている人は、副反応についても理解しているだろうし、型が合わなかったらインフルエンザにかかる可能性は受けないのと同じだけだと納得の上だと思うから。
以前にも書いたが、ユウヤには脳症になる前からインフルエンザの予防接種は受けさせていない。最初は卵白のアレルギーを持っていたから…というのが大きな理由だった。
発症前に予防接種を受けていれば、脳症になることはなかったのかもしれないという「たら・れば」は、この際考えるのはアホらしいのでやめておく。過去には戻れない。
脳症になった後、解熱剤の副作用の他に、インフルエンザのウィルスが、ユウヤに何らかの影響を与えていたかもしれないという可能性を聞いて、余計なものを体内にわざわざ入れるのはやめようと決めた。
わたしはコドモの頃(多分小学生だったか…)インフルエンザの予防接種でひどい副反応が出て、赤く腫れ上がり高熱が出たので、それ以来受けていない。先天性の心臓病を持っているから、高熱が出るとかなり負担になる。
今のわたしがそれで寝込んでしまったら、悔しくてたまらないだろう。きっと「予防接種なんか余計なものやらなきゃよかった!」と地団駄を踏むに違いない。自然にインフルエンザにかかってしまった場合は「あ~あ…」と諦めもつくのではないかと思う。
風邪を引いて免疫をつけていく…というのも大事なことだろうし、ゆっくり休養をとれば自然治癒力で治るものだ…というのも尤もな話だ。
わたしも先日風邪を引いたが、普段寝不足なため、ヒロの休みの日にまとめて寝せてもらったら楽になった。ただの疲労だったのかもしれないが、風邪症状は確かにあったのだ。
安易に薬に頼らない。これは自戒も込めてわざわざ書いておく。
でも、休養をとっても症状の改善がみられない、他に症状が出てきた…など、いつもと違うと感じた時には、受診してみることも大切だと思っている。何も大学病院や総合病院に行って、辛い中待たされ通しで過ごさなくてもイイ。
近所の開業医や診療所で信頼出来るホームドクターを見つけていくと安心だと思う。
ユウヤはいつもの大学病院の他に、地域の診療所(障がい児・者に詳しい)で診てもらうようになった。これからもっと信頼関係を深めていこうと思っているところだ。
わたしも気管支炎の時、近所の診療所で診てもらった。
心臓のこともあるので心臓と肺も一緒にチェックしてもらえ、安心出来た。
ユウヤが(恐らく)ライ症候群で後遺症を残し、失ったものは大き過ぎて取り返しのつかないことだけれど、今はそれを悔やんでばかりでは生きていけないのだ。
今週、ずっと学校を欠席しているくらい、一度呼吸器系統が調子を崩すと長引いてしまう。
それをひどくさせないように、入院させないで自宅で乗り切るように、神経を集中する、目の前の今出来ることを精一杯やる。
これを「一行三昧」というのだそうだ。いつの間にかわたしの座右の銘になっていた。
病院にかかること、薬をもらうことなどについて、わたしの考えをまとめる機会となった『クニミツの政』にも、繰り返しになるが、受け入れられることとそうじゃないことがあるにせよ、薬害について言及したことは意味があると思う。今後の厚生労働省の動きに注目していきたい。
愚かな親がぐだぐだと書いてしまったが、子育て中の方は、わたしを反面教師として構わないので、頭の片隅にでもこの記事を覚えていてくだされば…と思う。
それにしても長い…(笑)。
最後まで読んで下さったココロ優しいあなた。ありがとう。
2005.1.20
他界した最愛の祖父の誕生日に。
リエ@裕母
【追記】
こんなに長く書いたのに、もう追記しなくてはいけなくなった。
『クニミツの政』の読者が、情報を混乱させている。
*インフルエンザの予防接種を受けた方がインフルエンザにかかる確率が高いらしい*と。
マンガの内容のどこかにそんなことが書いてあったっけ?前号は人に貸しているので調べようがない。今号には読み返したが載っていなかった。勝手に解釈したことなのだろうと思う。
恐れていたことが起き始めている。情報が錯綜し、混乱を招いている。
挙げ句の果てには薬害ではなくインフルエンザ脳症になった人を持つ家族に、「間違った情報を載せるな」と批判する。
間違った情報って何?現実に起きたことだよ?実際、家族に原因不明のインフルエンザ脳症の後遺症を持つ人が驚くほどいるのだ。薬害だけで片付けられる問題じゃないの。
自分で得た情報を勝手に解釈して思いこんで、自分とは何も関係のないひとを批判するとはどういうことだ?責める筋合いではないだろう。
『クニミツの政』の作者だって、薬害以外で脳症の後遺症を持った人を責めているだろうか?間違っても、薬害以外で脳症になった人については言及していないし(ここがこの作品の甘いところなのだ)、逆を返せば責めてもいない。
勝手な思いこみで人を傷つけるようなことだけはお願いだからやめてほしい。それぞれの家族は、自分達なりに折り合いを付けて生きているのだ。
はっきり書いておく。(気が咎めるので書かなかったけれど)
解熱剤や風邪薬を飲ませなければインフルエンザ脳症にはならないというのは間違いだ。薬害でのライ症候群の患者数を減らすことが出来ても、原因不明のインフルエンザ脳症の患者数を減らすにはどうすればいいか?厚生労働省や医師に聞いてみるといい。誰にでも起こりうる可能性があるって事なのだから。
++関連記事++
*週刊少年マガジン『クニミツの政』
*『クニミツの政』記事→取材依頼
*裕母の見解。
2005.1.31追記
そして『クニミツの政』に関しては、もうこれで書くのは終わりにするつもりだ。
「解熱剤の使い方次第で脳症になる」という事実を、世間により大きく広めたという事では、このマンガの意味はあったと思う。
●簡単に解熱剤を処方する医師、多剤投与に疑問を抱かない医師と患者・家族、被害者が多く存在するという事実を知っていながら黙認していた厚生労働省。
●解熱剤を服用していないのに、インフルエンザ脳症となり、残念ながら亡くなったコドモ、障がいを残したコドモ、幸いにも後遺症を残さなかったコドモの症例があるという事実、人数についてはっきりと明記していない『クニミツの政』。
以上については、【問題アリ】ということで深くは触れない。(前の記事でも触れていることである。)
慶応大学病院の近藤誠医師の発言で「インフルエンザにかかったら脳症になる危険性があり ひどい時には死んだりするかもしれないと思う人もいるでしょう」という行がある。
その後すぐにインフルエンザの予防接種に対する話にすり替わっているため、本当のところは?!っていう大事な部分がうやむやなままだ。
インフルエンザも基本的には風邪だから、薬を使わずとも…という展開なのだが、インフルエンザにかかって41度~42度の発熱で残念な結果に…という症例もある。
簡単に切り捨てられる話ではないと思う。
わたしが危惧しているひとつ、「たかが風邪」という意識から、風邪症状によく似た他の病気などを見逃すことも増えてくるのではないかということ。
「様子を見て」という言葉ほど、難しくて持て余す言葉はない。
様子を見る相手が、我が子ならば尚更だ。子育ての経験や勘のようなものから「ここまでは様子を見て大丈夫だろう」と親は判断する。しかし、風邪というのはいつも同じパターンではないのだ。判断しかねる場合、病院に行くということに「これぐらいで連れて来ちゃった…」と肩身の狭い思いをするのは間違いだと思う。
勝手に市販の風邪薬を飲ませたり、前に飲み残していた薬(病院でもらっていたとしても)を飲ませるよりは危険じゃないのでは?とわたしは思っている。他の病気だった場合、余計な薬を体内に入れるよりは安全なはずだし、検査値も誤差が少ないと思うのだ。
それから、風邪症状の中で嘔吐や下痢が続いた場合も、水分補給に努めていたつもりが実は充分足りてなくて脱水になっていた…という場合もある。
脱水症状があったら、飲めない水分を無理に取らせるよりも(吐けば苦しいだけ)点滴を打ってもらった方が安全だ。命の危険を回避出来るし、本人も楽になる。
楽になった途端、暴れまくって親もスタッフも大変…なんて、さっきのぐったりした姿はなんだったの?っていう状態になることもあるくらいだ。
「抗生剤」…風邪で受診するともれなく付いてくると言ってもいいようなこの薬は、「ウィルスには効果がない」ということを知っている人も多いと思う。前号のマンガにも書いてあったかな。
で、わたしはユウヤには簡単に抗生剤はもらわない主義だ。
わたしはユウヤの分泌物の色や固さで必要かどうか、判断することが多い。
採血の結果を見ながら、医師と話し合う。
その場合「取り敢えず抗生剤出しとく?」という医師の診断だったら即却下。(受診したのが主治医ではない場合、こういう診断はよくあることなのだ。)明らかに呼吸器系統に炎症を起こしているな…と思われる場合は、まず3日、効果が見えて完全に叩きたい場合、延長して2日と決めて服用させる。
ユウヤは抗生剤の副作用が下痢という形で出るため、今度はこっちを治すのに途方もない時間がかかるのだ。これも経験が覚えさせてくれたあまり嬉しくない判断力。
それに、ユウヤは発症後たくさんの抗生剤を使ったため、耐性がついてしまっているものもある。(抗生剤が効かなくなること)
だから簡単に耐性を付けないためにも「取り敢えず」では服用させない。
いざというとき困るのはユウヤだから。
けれど、細菌性の風邪だった場合(重症化している場合も含む)抗生剤をきちんと飲むことで酷くならずに済む場合が多い。むやみに「風邪に抗生剤はいらないんだ」と拒否していると手遅れになることだってあるだろう。
「この薬はなぜ今必要なのか?」「絶対必要なものなのか?」「飲むことでの副作用は?」「効果はどのくらいで表れるのか?」
これくらいは医師に聞いてみて、充分納得出来てから処方してもらうと良いのではないかと思う。
「素人が口出すのは悪いんじゃないかしら?」「信用してないと思われるんじゃないかしら?」「機嫌損ねないかしら?」
なんて心配は要らない。たったこれだけの説明を鬱陶しがるような小児科医なら、ぐずるコドモを冷静には診てくれない。そんな医師にコドモを預けられるか、考えれば答えは簡単なはずだ。
ただ、混んでいる場合もあるので、聞きたいことはメモしていくくらいの配慮は必要だと思う。答えも書き残せるし…ね?!
ユウヤの主治医は、わたしの機関銃トークにも慣れてくれた。
それと薬に対しても医師に対しても「譲れないところ」があることも理解してくれている。ペラペラペラ~っと勢いよく喋るわたしをポワ~ンと見て、尋ねれば何でも答えてくれる。断られたのは「メルアド教えて」と言った時くらいだ(笑)。
ああ、つい性格上、話をお気楽な方向へと持っていってしまう。いかんいかん。
簡単に「風邪」というけれど、されど風邪…だったりするのだ。
昔の人は、コドモが高熱で唸っていても服や布団をいっぱい着せて、おでこや氷枕で冷やしていただけだったし、お風呂もダメ!と言っていた。
でも今は、悪寒の時は暖めてそれ以降は冷やすようにと言われる。
冷やすのもおでこはひんやりして気持ちがいいだけで、解熱には効果がない、あるのは大血管がある部位(腋、首の後ろ、太股の付け根)だと言われる。
お風呂もよほどの高熱ではない限り入って良いと言われる。
看病だってこんな風に変わってきているのだ。医学は日進月歩である。
副作用の少ない、より安全に近づいた薬も開発されるだろうし、これだけ医師が増えてくれば、より専門性の高い知識や技術を持った医師も増えるだろう。
出来るだけ副作用の少ない薬や治療法の最新情報をチェックし、本当に必要なものを必要なだけ、処方する医師が求められているのだ。
そして医師に全てを任せるだけじゃなく、コドモを早く治すために自分に出来ることを医師と話し合う(協力する?)ことも必要じゃないだろうか?
それから、薬剤師。
大体担当する人が決まってくるとありがたい。ちょっと薬について心配な時、気軽に問い合わせることが出来る関係を持つと心強いものだ。(我が家の掛かり付け薬局については、また後日書くつもりだ。)掛かり付けになると、薬剤師から担当医に疑問な点は問い合わせてくれたりするし、つい忘れがちな飲み合わせについても配慮してくれる。
インフルエンザの予防接種については、型が合わなければ効果がないという事が散々伝えられている。それでも「しないよりはマシだろう」と思って受ける人が多い以上、わたしには何も言えない。受けている人は、副反応についても理解しているだろうし、型が合わなかったらインフルエンザにかかる可能性は受けないのと同じだけだと納得の上だと思うから。
以前にも書いたが、ユウヤには脳症になる前からインフルエンザの予防接種は受けさせていない。最初は卵白のアレルギーを持っていたから…というのが大きな理由だった。
発症前に予防接種を受けていれば、脳症になることはなかったのかもしれないという「たら・れば」は、この際考えるのはアホらしいのでやめておく。過去には戻れない。
脳症になった後、解熱剤の副作用の他に、インフルエンザのウィルスが、ユウヤに何らかの影響を与えていたかもしれないという可能性を聞いて、余計なものを体内にわざわざ入れるのはやめようと決めた。
わたしはコドモの頃(多分小学生だったか…)インフルエンザの予防接種でひどい副反応が出て、赤く腫れ上がり高熱が出たので、それ以来受けていない。先天性の心臓病を持っているから、高熱が出るとかなり負担になる。
今のわたしがそれで寝込んでしまったら、悔しくてたまらないだろう。きっと「予防接種なんか余計なものやらなきゃよかった!」と地団駄を踏むに違いない。自然にインフルエンザにかかってしまった場合は「あ~あ…」と諦めもつくのではないかと思う。
風邪を引いて免疫をつけていく…というのも大事なことだろうし、ゆっくり休養をとれば自然治癒力で治るものだ…というのも尤もな話だ。
わたしも先日風邪を引いたが、普段寝不足なため、ヒロの休みの日にまとめて寝せてもらったら楽になった。ただの疲労だったのかもしれないが、風邪症状は確かにあったのだ。
安易に薬に頼らない。これは自戒も込めてわざわざ書いておく。
でも、休養をとっても症状の改善がみられない、他に症状が出てきた…など、いつもと違うと感じた時には、受診してみることも大切だと思っている。何も大学病院や総合病院に行って、辛い中待たされ通しで過ごさなくてもイイ。
近所の開業医や診療所で信頼出来るホームドクターを見つけていくと安心だと思う。
ユウヤはいつもの大学病院の他に、地域の診療所(障がい児・者に詳しい)で診てもらうようになった。これからもっと信頼関係を深めていこうと思っているところだ。
わたしも気管支炎の時、近所の診療所で診てもらった。
心臓のこともあるので心臓と肺も一緒にチェックしてもらえ、安心出来た。
ユウヤが(恐らく)ライ症候群で後遺症を残し、失ったものは大き過ぎて取り返しのつかないことだけれど、今はそれを悔やんでばかりでは生きていけないのだ。
今週、ずっと学校を欠席しているくらい、一度呼吸器系統が調子を崩すと長引いてしまう。
それをひどくさせないように、入院させないで自宅で乗り切るように、神経を集中する、目の前の今出来ることを精一杯やる。
これを「一行三昧」というのだそうだ。いつの間にかわたしの座右の銘になっていた。
病院にかかること、薬をもらうことなどについて、わたしの考えをまとめる機会となった『クニミツの政』にも、繰り返しになるが、受け入れられることとそうじゃないことがあるにせよ、薬害について言及したことは意味があると思う。今後の厚生労働省の動きに注目していきたい。
愚かな親がぐだぐだと書いてしまったが、子育て中の方は、わたしを反面教師として構わないので、頭の片隅にでもこの記事を覚えていてくだされば…と思う。
それにしても長い…(笑)。
最後まで読んで下さったココロ優しいあなた。ありがとう。
2005.1.20
他界した最愛の祖父の誕生日に。
リエ@裕母
【追記】
こんなに長く書いたのに、もう追記しなくてはいけなくなった。
『クニミツの政』の読者が、情報を混乱させている。
*インフルエンザの予防接種を受けた方がインフルエンザにかかる確率が高いらしい*と。
マンガの内容のどこかにそんなことが書いてあったっけ?前号は人に貸しているので調べようがない。今号には読み返したが載っていなかった。勝手に解釈したことなのだろうと思う。
恐れていたことが起き始めている。情報が錯綜し、混乱を招いている。
挙げ句の果てには薬害ではなくインフルエンザ脳症になった人を持つ家族に、「間違った情報を載せるな」と批判する。
間違った情報って何?現実に起きたことだよ?実際、家族に原因不明のインフルエンザ脳症の後遺症を持つ人が驚くほどいるのだ。薬害だけで片付けられる問題じゃないの。
自分で得た情報を勝手に解釈して思いこんで、自分とは何も関係のないひとを批判するとはどういうことだ?責める筋合いではないだろう。
『クニミツの政』の作者だって、薬害以外で脳症の後遺症を持った人を責めているだろうか?間違っても、薬害以外で脳症になった人については言及していないし(ここがこの作品の甘いところなのだ)、逆を返せば責めてもいない。
勝手な思いこみで人を傷つけるようなことだけはお願いだからやめてほしい。それぞれの家族は、自分達なりに折り合いを付けて生きているのだ。
はっきり書いておく。(気が咎めるので書かなかったけれど)
解熱剤や風邪薬を飲ませなければインフルエンザ脳症にはならないというのは間違いだ。薬害でのライ症候群の患者数を減らすことが出来ても、原因不明のインフルエンザ脳症の患者数を減らすにはどうすればいいか?厚生労働省や医師に聞いてみるといい。誰にでも起こりうる可能性があるって事なのだから。
++関連記事++
*週刊少年マガジン『クニミツの政』
*『クニミツの政』記事→取材依頼
*裕母の見解。
2005.1.31追記
よろしく!!
トラバ記事、拝見しました。(コメントも残しましたが)
えーっと…。わたしの記事の意図するところ、
理解して頂けていますでしょうか?
裕母の気持ちを理解していただけると願っています。
と、↑ここまで書いて、消し、書いて、消し…
延々そんなことを続けて、言葉が見つからないことに気付いたよ。
罪のないひとが傷つけられるといった理不尽なことが、これ以上増えないことをただただ願うばかりです。
ご一読頂ければ光栄です。
リエ@裕母さんの意図を理解したものになってないかもしれません。ひとつの意見として下さい。
僕なりにできることを行動するだけです。
>湯婆婆さん
僕は湯婆婆さんのことを何も知らないので、軽率なことは言えませんが、
「あなたは何をしたの?」
否定の意はなく、素直にお話をお聞きしたいです。
先日、貴ブログのコメント欄に書かせて頂いた
>>次は、薬か!?
>>楽しみ、楽しみ。
>という気持ちにはなれないわたしですが…。
>インフルエンザ脳症について、ライ症候群について
>間違った情報が錯綜しないことは強く望んでいます。
という気持ちを汲んでくださったようでありがとうございます。
ひとつの意見として読ませて頂きました。
>僕なりにできることを行動するだけです。
と、おっしゃっているように、人それぞれ関わり方も考え方もあるでしょう。
湯婆婆に対する「あなたは何をしたの?」ですが、わたしとは違う立場の方で、大変壮絶な体験をされています。その立場から湯婆婆なりの行動を起こされています。それしかここでは述べません。KAZUKIさんの行動と湯婆婆の行動は違う話になると思いますので、ご容赦下さい。察して頂けると幸いです。
ありがとうございました。
なお、私のサイトで直接この話についてはふれていないのですが、いろんな人に読んでいただきたくこのような失礼をさせていただきました。ご理解いただけたら幸いです。
日記でご紹介下さりありがとうございます。
マンガだけを鵜呑みにして「こわいこわい」と「こうなんだって~」と、噂話で終わってしまうことを危惧しています。
お役に立てるかどうかは判りませんが、多くの情報の一つとして読んで頂けたらと思います。
また、薬のことだけでなく、そこから新しい人生を歩んでいるコドモ達がいること、コドモ達の生き方も、かずママさんの近くに感じて頂けたら…嬉しく思います。