母が亡くなって丸10年(2012/10/21 旅立ち)。
お寺さんのお参りは前日の 17日にしてもらっているが、
昨日は叔母の「召天記念式」と重なり延期してもらった。
本日が11回目の祥月命日となる。
想い出はいろいろあるが、その一つの短歌。
母の入院中にブログの下書きをしていると
5・7・5調になり、そのまま投稿したら
採用された。
その後も、投稿を続けて母が題材の歌が多く採用された。
私は他の歌の方が気に入っているが、「母」の歌を
多く採用してもらった。
2011/10/18《デイサービス初日の様子を母が言ふ何度も何度も「風呂がよかつた」》
2012/01/31《青年は耳にささやき手をとりて恋人のごと祖母を介助す》評
2012/02/28《食べたこと記憶にないと言ひはじめ日日に老いゆく母を見つめる》
2012/04/17《九十過ぐれば早き一日らし目覚めのたびに日の進む母》
2012/09/04《おでこには汗が出るまで浸かれよと言ひし母いま介護の入浴》
2012/09/25《デイの朝嫁に化粧をしてもらひ手鏡もちて母はほほ笑む》
2012/10/09《見るたびに大きな西瓜と母は言ひとぼけたふりでわれを喜ばす》
2013/01/08《もうええわ、百まで生きたと言ひし母あんじようしてと医師に願へり》
2013/01/15《寒き秋きのふ雄弁けふ寡黙日び衰ふる母に付き添ふ》
2013/01/22《妻とわれも母の病室に暮らしたり小さき机に広ぐる弁当》
2013/02/13《このままの病状続けと願ひしも一日二日と医師は告げたり》評
2013/02/26《晴れ女最後のさいごも晴れ女十月の空に母を送りぬ》
2013/04/16《この年は一本減りたる恵方巻亡き母の好む甘さそのまま》
2014/01/28《もうわれを諫むる人はなくなりぬやんはり諭しし亡き母憶ふ》
2014/04/13《母のため作りし手摺けふはわれしかと掴まり膝を庇ひぬ》
2014/07/01《六百本の太き玉ねぎ軒下に縛りて吊るす母なししごと》
2014/10/08《八月を過ぐれば結球せぬといふ母の教へにけふ白菜を蒔く》
2015/10/08《いつになく上機嫌なるわが母の十年前を今日のごと言う》
2016/11/17《線香の香りにまじり木犀のにほひて母の逝きて四年か》
2019/06/13《大玉は持てぬと言ひし母の歳となりて中玉の西瓜の水やりをする》
2019/07/04《三〇キロの玄米持ちて腰痛めし母叱りたるその歳を超ゆ》
2021/08/01《半夏生に赤紫蘇どさつと刈り採りて母なししごと塩もみをせり》
2021/09/12《六十年ぶりに姉と暮したら飯食むしぐさ母が居るやう》
2021/09/19《眠るにも体力要ると言ひし母その歳越えて同じこと思ふ》
2022/05/28《好きなりし大根の花をひとつ摘み月命日の供へに加ふ》
2022/09/16《形よき野菜を近所にお配りす母なししことやうやくわかり》評
晴