四字熟語で思い出すことがあります。
前の会社での採用試験のことです。漢字の読み方と意味を問う課題がありました。
受験者は、教員志望の皆さんです(大学を卒業しています)。
問題は 「七転八倒」 というものです。
この正解率が、とてつもなく悪かったんです。ほとんどの人は、これを「ななころびやおき」と読んで、意味はというと「何度失敗しても立ち上がること」としていました。
20人~30人ぐらい面接しますが(口頭試問です)、判で押したように上のように答えます。何も答えられない人は当然いません。
わずかの人は、「しちてんばっとう」又は「しってんばっとう」と正しく読むのですが、意味はというと「何度失敗しても立ち上がること」という人がほとんどです。
読み方、意味共に正しくいえる人は、1~2名といったところでした。これは数年出題しましたが、状況は全く同じでした。
「しちてんばっとう」又は「しってんばっとう」というのは、「お腹が痛いときなど、苦しみで転げ回わること」ですが、今は、そんなこともないのかなと言っていたものです。時代劇であったり、昭和40年代であれば、ごく当たり前の姿であったはずですが、時代が変わったものだと思ったものです。
ところが、新卒(大卒)の場合は正解率が悪かったんですが、中途採用の場合は、様子が違うのです。つまり、ほとんどの人が正解します。
年代によってこれほどはっきりと、正答と誤答が逆転するのには、ビックリした覚えがあります。当時で、正当と誤答の境目は、30歳ぐらいだったと思います。この年代を境に、大げさにいえば、文化が違うのかもしれません(学校での教える内容が変わった時期かもしれません)。
話題その2
漢字の読み書きで、誤答の多いものに「にいがたけん」の書きがあります。長野県の隣が新潟県ですが、これが正しく書けません。「潟」の字が書けません。
「潟」のに字は、3つの関門があります。
1.臼の字が正しく書けない
2.臼の下に長い「一」の字を入れてしまう
3.4つの点を「場」のようにしてしまう
この3つの関門をすべて、クリアして初めて正しく書けるので、3つのどこかの団塊で間違えるので、誤答率が高くなってしまうのです。
教員志望の学生の採用試験のおり、専門学校の学生、予備校の学生などに確かめましたが、私立大学の文系を希望する予備校生はほとんど間違いなく書くですが、それ以外の人の正解率は異状に低くなっています。
更に興味深いのは、学歴にはほとんど関係ないということです。あるいは年齢にもほとんど関係ないということです。
中学生、高校生、大学生、あるいは教員志望の学生、もっといえば、国語の教員志望の学生でも、ほとんど同じ位の正答率です。1~2割の人しか、正しく書けないのです。
新潟県に住んでいる人からの手紙をもらう機会も多いのですが、半分ぐらいは、正しく書けていません。
話題その3
ここ2年位前に、高校を卒業する人にも大きな変化が出てきています。
ほとんど4字熟語を理解していません。それまでの高校の卒業生は、4字熟語もそこそこ理解していたのですが、最近高校を卒業した学生は、外国語と同じというか、日本語の中に4字熟語があると言うこと自体見えていないといった風です。
理解していないというより、存在そのものを知らない、教えてもらっていないといった風です。日本人の常識が大きく変化しているのを感じます。
「見れる、などの ら抜き言葉」、「かわいい、超×× などの使い方の変化」など、日本語の使い方については、どんどん変化しています。
良い悪いとは別問題ですが。文法的に何が正しいということより、そういう変化が進んでいるということです。
<続く>
前の会社での採用試験のことです。漢字の読み方と意味を問う課題がありました。
受験者は、教員志望の皆さんです(大学を卒業しています)。
問題は 「七転八倒」 というものです。
この正解率が、とてつもなく悪かったんです。ほとんどの人は、これを「ななころびやおき」と読んで、意味はというと「何度失敗しても立ち上がること」としていました。
20人~30人ぐらい面接しますが(口頭試問です)、判で押したように上のように答えます。何も答えられない人は当然いません。
わずかの人は、「しちてんばっとう」又は「しってんばっとう」と正しく読むのですが、意味はというと「何度失敗しても立ち上がること」という人がほとんどです。
読み方、意味共に正しくいえる人は、1~2名といったところでした。これは数年出題しましたが、状況は全く同じでした。
「しちてんばっとう」又は「しってんばっとう」というのは、「お腹が痛いときなど、苦しみで転げ回わること」ですが、今は、そんなこともないのかなと言っていたものです。時代劇であったり、昭和40年代であれば、ごく当たり前の姿であったはずですが、時代が変わったものだと思ったものです。
ところが、新卒(大卒)の場合は正解率が悪かったんですが、中途採用の場合は、様子が違うのです。つまり、ほとんどの人が正解します。
年代によってこれほどはっきりと、正答と誤答が逆転するのには、ビックリした覚えがあります。当時で、正当と誤答の境目は、30歳ぐらいだったと思います。この年代を境に、大げさにいえば、文化が違うのかもしれません(学校での教える内容が変わった時期かもしれません)。
話題その2
漢字の読み書きで、誤答の多いものに「にいがたけん」の書きがあります。長野県の隣が新潟県ですが、これが正しく書けません。「潟」の字が書けません。
「潟」のに字は、3つの関門があります。
1.臼の字が正しく書けない
2.臼の下に長い「一」の字を入れてしまう
3.4つの点を「場」のようにしてしまう
この3つの関門をすべて、クリアして初めて正しく書けるので、3つのどこかの団塊で間違えるので、誤答率が高くなってしまうのです。
教員志望の学生の採用試験のおり、専門学校の学生、予備校の学生などに確かめましたが、私立大学の文系を希望する予備校生はほとんど間違いなく書くですが、それ以外の人の正解率は異状に低くなっています。
更に興味深いのは、学歴にはほとんど関係ないということです。あるいは年齢にもほとんど関係ないということです。
中学生、高校生、大学生、あるいは教員志望の学生、もっといえば、国語の教員志望の学生でも、ほとんど同じ位の正答率です。1~2割の人しか、正しく書けないのです。
新潟県に住んでいる人からの手紙をもらう機会も多いのですが、半分ぐらいは、正しく書けていません。
話題その3
ここ2年位前に、高校を卒業する人にも大きな変化が出てきています。
ほとんど4字熟語を理解していません。それまでの高校の卒業生は、4字熟語もそこそこ理解していたのですが、最近高校を卒業した学生は、外国語と同じというか、日本語の中に4字熟語があると言うこと自体見えていないといった風です。
理解していないというより、存在そのものを知らない、教えてもらっていないといった風です。日本人の常識が大きく変化しているのを感じます。
「見れる、などの ら抜き言葉」、「かわいい、超×× などの使い方の変化」など、日本語の使い方については、どんどん変化しています。
良い悪いとは別問題ですが。文法的に何が正しいということより、そういう変化が進んでいるということです。
<続く>