吉村唐木店の事件簿

掛軸・天神様・雛人形・五月人形の専門店、
吉村唐木店(富山県富山市)公式ブログです。
徒然なるままに書いています。

6月の営業案内(臨時休業あり)

2022-06-06 16:15:47 | 日々の出来事

今日6月6日は24節季のひとつ、芒種(ぼうしゅ)。
名前の由来は、芒(のぎ、稲などの植物にある先端の棘)のある穀物の種をまく季節ということからきています。
梅の実が黄色く熟しはじめ、幻想的な蛍を鑑賞できる頃でもあります。

ちなみに、この時期に姿を現すのは蛍ばかりではありません。
人形の小売店も全国各地に姿を現します。
シーズンオフの旅行のため…ではなく、来季の節句人形の見本市が早くも催されているからです。
超が付くインドア派の僕も、お客様から頂いた笑顔や感謝を力に、全国を駆け巡ります。

6月は不定休が多くなってしまいますが、ご容赦ください。
優れた技術やデザイン、職人さんの想いに触れ、お客様にもっと喜んで頂けるお店づくりを目指し、頑張ります‼

【6月の休業日(随時更新)】
8日(水)~11日(土)、14日(火)~15日(水)、21日(火)、28日(火)
※7日(火)は定休日ですが営業いたします。
※オンラインショップも実店舗同様休業いたします(詳細は
オンラインショップをご覧ください)



来季に向けて、お客様の笑顔の種をまく管理人のお店
吉村唐木店ホームページもよろしくお願いします。


戦争反対。

2022-03-02 22:41:54 | 日々の出来事

表題の通り。
21世紀において、ここまで「悪びれない」侵略戦争を目にすることになるとは思いませんでした。

正しい戦争などありません。
ましてや、正しい侵略戦争などあるはずがありません。
世界中から、ウクライナに心を寄せるメッセージが発せられています。
情報統制の厳しいロシア国内でも、勇敢な人々が戦争反対の声をあげて抵抗しています。

先進国を中心とした経済制裁によって、ロシアの国際的地位の低下と孤立は避けられません。
反露感情が強まるウクライナの占領は、いつ暴発するともしれない爆弾を抱え込むようなものです。
「偉大なロシア帝国建設」の橋頭保となるはずのウクライナが、愚かな野望の潰える墓場であったことに、独裁者はもう気付いているでしょうか。

日本国憲法前文には「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」という一節があります。
一刻も早いロシア軍の全面撤退と、戦争の終結を望んでやみません。


終戦の日によせて

2021-08-15 16:29:15 | 日々の出来事

第二次世界大戦の終結より、今日で76年。
昭和、平成、令和と時代が移り変わり、戦争体験者の高齢化が進んだことで、戦争の記憶が風化していくことが危惧されるようになってきました。
長崎の式典では、90代の被爆者の方が体験を証言されていましたが、戦地に赴かれた方に話を聞くことは、すでに困難になりつつあります。

そんな戦後の過渡期にあって、歴史は「社会の役に立たない」という理由で、軽視され続けてきました。
自国の歴史を学ぶことは、「誇り」を感じたり、「恥ずかしさ」に耐えるためではありません。
過去の過ちを知り、同じ悲劇を繰り返さないようにするためです。
今の社会の在り方や政治を見ると、歴史から学ぶことは、まだまだ沢山あるように思えます。

先人の想像を絶する苦難の末に手に入れた平和を、私たちはこの76年守ってきました。
非戦の誓いを新たに、平和のバトンを未来につなぐ大きな責任が、僕の、そしてあなたの肩には重くのしかかっています。


店内のサツキが見頃を迎えています

2021-05-31 16:28:33 | 日々の出来事

皐月の花

皐月の花

皐月の花

今年も皐月の季節がやってきました。
生活に花や植物があるだけで、心が華やぎ、癒しを感じられる気がします。
和の趣が感じられる花木を、どうぞお楽しみください。

皐月は「サツキツツジ」の略称であり、ツツジの一種になります。
日本古来の花木であるため、和歌にもよく詠まれてきました。

『新続古今和歌集』建仁元年影供歌合 水辺躑躅 藤原定家
「竜田川 いわねのつつじ 影みえて なほ水くくる 春のくれなゐ」

【現代語訳(大意)】
竜田川を染めるのは秋の紅葉だけではありません、
春にはツツジの影が川面に映って紅色に染めています

紅色に染まる川の情景が目に浮かぶ、とても美しい歌だと思います。



いつか竜田川を訪れてみたい管理人のお店、吉村唐木店ホームページ もよろしくお願いします。


個人が尊重される社会を望みます

2021-02-14 16:27:15 | 日々の出来事

7月に迫った東京オリンピック・パラリンピック。
竹田恆和JОC元会長の五輪招致をめぐる贈収賄疑惑など、相次ぐ不祥事もあって、なかなか盛り上がりません。

さらには、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によって、開催を危ぶむ声が高まる中、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(当時)による女性蔑視発言が飛び出し、国内外に波紋が広がっています。
「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」などの発言は、「いかなる種類の差別も許さない」という五輪憲章の基本原則に明確に反しています。
五輪開催の準備・運営を監督する組織の長として不適任であり、今回辞任に至ったのは当然だと思います。

スポーツ界や政財界から、国際的な人脈などを理由に「(森氏は)余人をもって代えがたい」という擁護の声が聞こえてきましたが、これはおかしなことです。
国家的プロジェクトを遂行する大きな組織であれば、トップが変わっても運営できるよう、人脈や情報の共有が必要であるはずです。
それらの資源が森氏個人に集中してしまっていたとすれば、それは組織として大きな欠陥ではないでしょうか。

2021年になって今なお、この国の会社や学校、地域や家庭、至るところに「差別」や「偏見」は存在しています。
自覚が無いだけで、自分自身にもその芽はあるかもしれません。

今回の騒動が、「男性」や「女性」といった属性ではなくて、個人一人一人が尊重される多様性のある社会を築く契機となることを、心から願います。


美しく気高き、蓮の花

2020-07-17 17:06:16 | 日々の出来事

梅雨前線の停滞に伴う豪雨の為、被災された皆様やそのご家族の方々に、謹んでお見舞い申し上げます。
復興により、皆様の日常が一日でも早く取り戻されますよう、店員一同心よりお祈りいたします。


首都圏や大阪を中心に、新型コロナウイルスの感染が再び拡大してきました。
前回(3~4月)の感染拡大時も、大都市から地方に向けてウイルスが伝播していったので、今後の感染者の推移を注視していきたいところです。
10月には天神様がシーズンを迎えますが、そのことを考えると、今から頭が痛くなります・・・

そんなわけで、頭を抱えながら店先に出てみると、店先の蓮が満開となっていました。
可憐な蓮の姿を通して、皆様に少しでも元気をお届けできればと思います。

蓮の蕾
個人的に大好きな蓮の蕾

大きな葉っぱの傘に守られて、ぷっくりと膨らんだ桃色の蕾(つぼみ)。
満開の花も良いですが、時を待つ蕾の姿には、得も言われぬ気品が漂います。


ぽったりとした八重の蓮

白い蓮の花
品格のある白い蓮

濁った泥水の中にあって、華やかな大輪の花を咲かせる蓮。
コロナによる休業や売り上げの低迷により、吉村唐木店も泥水に溺れているような状況ですが、蓮を見習い、挫けることなく頑張っていきたいと思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。


可憐な蓮に毎日癒されている管理人のお店、吉村唐木店ホームページ もよろしくお願いします。


店内の皐月が見頃となりました

2020-06-04 14:08:57 | 日々の出来事

皐月と掛軸

店内の皐月の様子

毎年恒例、皐月の季節となりました。
生活に花や植物があるだけで、心が華やぎ、癒しを感じられる気がします。
ショーウインドウにも飾っているので、気軽にお楽しみください。

花言葉は「節制」です。
山奥や岩肌など、厳しい環境で育つことが多かったことに由来しているそうです(諸説あり)。
我慢強い皐月を愛でてあげて下さいませ。


また、皐月は万葉集で「岩つつじ」として、詠まれています。

日並皇子舎人
「水(みな)伝ふ 磯(いそ)の浦廻(うらみ)の 石上(いそ)つつじ もく咲く道を また見なむかも」

現代語訳「水が流れている周りにつつじが咲くこの道を、また見る事ができるだろうか」

日並皇子とは、天武天皇の息子で皇太子となった草壁皇子のこと。
皇位につく前に亡くなった皇子を悼み、仕えていた舎人(とねり)か詠んだとされています。
皐月の鮮やかな色を思うと、歌の悲壮さがより感じられる気がします…。


皐月の節制ぶりを見習いたい管理人のお店 吉村唐木店ホームページ もよろしくお願いします。
吉村唐木店公式インスタグラムはこちら→ @yoshimura_karakiten




武漢に寄り添う

2020-01-30 13:27:50 | 日々の出来事

中国湖北省武漢市を中心に、新型コロナウイルスによる肺炎患者が拡大しています。
新型コロナウイルスの中国本土の感染者は、29日時点で6061人に増え、2002年から2003年にかけて流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の感染者数5327人を上回りました。

武漢の人口は約1100万人、その内武漢に戸籍を置いている人は883万人とされています。
それだけの人が封じ込め政策によって隔離され、病原体が蔓延している地域を離れることができません。
そうした武漢市のありようは、カミュの小説『ペスト』で描かれた架空の都市オラン市を彷彿とさせるものです。
すでに食料は不足し始め、医療従事者は疲労困憊していると報道されています。
住民の皆さんの恐怖やストレスは、どれほどのものでしょうか…。

また、春節(中国のお正月)の休暇を終えて帰国する、中国人観光客の皆さんも大きな不安を抱えているはずです。
そうした苦境に思い至ることなく、日本も含め世界中で差別や偏見が広がっていることに、憤りを感じます。

武漢加油!(武漢がんばれ)
中国加油!(中国がんばれ)

現地の住民の方、医療や支援に従事されている方、多くの心ある方に敬意を表すると共に、一日も早く新型コロナウイルスの脅威が終息することを願ってやみません。


立ち止まる人

2018-07-15 17:03:54 | 日々の出来事

最近、店の前で立ち止まる人が多くなりました。
折しも、和風や伝統工芸が見直されているという報道を耳にしたばかりです。
大正5年の創業より苦節102年、吉村唐木店にも春が訪れたのでしょうか?
売上倍増給料倍増水木しげる全集でも買おうかな・・・




あっ!?

立ち止まった皆さんが見ていたのは店内の様子…ではなく、店の前にある蓮の花。
商売の道は甘くないのです。
 泣イテナンカ、ナイヤイ
気を取り直して、地道に頑張っていくしかないですね。




道行く人の心を虜にする、蓮の花。
僕にもその秘訣を教えてほしい。
ちなみに、蓮は掛軸では定番の画題の1つです。
夏向きの掛軸として、あるいは名号掛軸の脇に掛けて、お盆や法事の際に使われる方が多いです。




こちらは、蓮と並んで人気者のペチュニア。
夏の暑さにも負けず、元気に咲いています。
蓮とペチュニアと一緒に、皆様のご来店をお待ちしております。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


末尾ではありますが、西日本豪雨により被災された皆様にお見舞い申し上げます。
1日も早い復旧がなされ、皆様の日常が戻るよう祈っております。
被災地は大変暑い日が続いているようで、心配しております。
どうぞご自愛ください。


「高野山金剛峰寺 襖絵完成記念 千住博展」

2018-06-25 18:35:49 | 日々の出来事

雨の少ない空梅雨の中、強い日差しに負けじと紫陽花の花が咲いていました。
紫陽花というと、雨露に濡れた姿に風情があるといわれますが、
力強く咲くその姿にも、植物としての生命力や美しさを感じました。

そんな紫陽花に美意識を刺激された僕は、
富山県美術館で開催中の「高野山金剛峰寺 襖絵完成記念 千住博展」を鑑賞してきました。



「高野山金剛峰寺(こんごうぶじ) 襖絵完成記念 千住博展
場所 富山県美術館
期間 2018年6月9日(土)~7月29日(日)

世界的画家である千住博氏が、高野山金剛峰寺に奉納するため描いた2組の襖絵「断崖図」「滝図」(←国内外で初公開!)を中心に、
40余年の画業の歩みを紹介する企画展となっています。
「滝図」と「断崖図」はそれぞれスペースを贅沢に使って展示してあり、中央に立つとその迫力を体感できます。

千住作品の多くは、和紙・岩絵具・胡粉(ごふん、貝殻を砕いて粉にしたもの)・膠(にかわ)など、天然の素材から生まれています。
そんな先入観があるからかもしれませんが、生命の息吹のようなものを感じられる気がしました。
ぜひ、皆さんの目でお確かめください。


鑑賞後は個性豊かな遊具が配された屋上庭園「オノマトペの屋上」へ。
眼下には環水公園から富山市街地が広がります。



「千住博展」は富山を皮切りに山形や秋田などを巡回する予定です。
会期後半は夏休みなどと重なり、混雑が予想されるので、是非早目の鑑賞をお勧めいたします。



そうはいっても、紫陽花にはやっぱり雨が似合うと思う管理人のお店
吉村唐木店ホームページ もよろしくです。