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ワンオフ製作、各種金属加工 ヨシダマシンの製作事例、過去ブログ記事です。

旋盤のレベル調整

2007-08-02 02:15:26 | 工作機械 
 会社の旋盤で仕事してて長い穴繰りやセンターを押さずに外径切削をすると末広がりに仕上がっちまう。150ミリぐらい削って0.03ミリ近くずれてたのでH7(公差のことで径にもよるが0~0.02ぐらい)で仕上げると手前は-0.01で奥は+0.02って状態だった。

 長年使っていくとベッドが磨り減ってしまいこういう状態になる。以前こうしたテーパー状態を直す方法を教えてもらっていたが、メーカーのサービスマンがすぐに来てくれることになったのでそのサービスマンの作業を見学することになった。

 会社の旋盤はワシノLE19-K。ウチにあるのはこれの前の型LE19-J。基本的には同じなのでやり方さえきちんと覚えてしまえばウチのも調整できるじゃん。

 


 機械を搬入、移動した場合、たいていは重量屋さんが水準器を使ってレベル出し(水平出し)をしてくれる。水平出し出来てればOKじゃんって思ってたがそれだけではダメらしく ひねり ねじれ もみなければいくら水準器で水平だとしても今回のようなテーパー状態になってしまう。
 まず旋盤の刃物台をベッド中央に持って行き水平を出す。
 水平出しは機械の足についてるボルトを締め込む方向で調整する。

 機械によっていろいろあるがワシノの場合は全部で8箇所ある。チャック側4箇所芯押し台側に4箇所。この時機械中央よりの4箇所を強めに締めてベッド中央が若干持ち上がるようにする。水準器をのせたままチャック側から芯押し台にむかって動かし水準器の気泡がチャック側では芯押し台側に芯押し台側ではチャック側に来るようにする。これは切削時の負荷で刃物台が押さえられるのでこうしたほうがいいらしい。あくまで若干なのでせいぜい0.03ぐらいの話だが。
 
 水準器でのレベル出しができたら太めの材料を100~150ミリ程度削ってみる。これでテーパーにならなければ問題無いのだが、もしテーパーになるようだったら今度はベッドをひねる作業をする。

 外径を正にした場合、Cが太くAが細くなったら旋盤正面の中央よりの足ボルトを締めこんで持ち上げる。逆にAが太くCが細くなったら旋盤裏側の中央よりの足ボルトを締めこんで持ち上げる。この時締めこんだ足ボルトの対角の足ボルトも締めこむ。そしたらまた削ってみて様子を見る。この一連の作業を繰り返してA,B,Cをマイクロメーターで計って差がなくなるまで調整する。足ボルトの締め込みだが45度以上締めこんでしまうと水平自体が激しく狂ってくるので45度以上締めこまないほうがいいようだ。それでもまだテーパーが付いてしまう場合は主軸をずらして修正する。こうなったらメーカーサービス任せになるけどね。それとレベル、ひねりの作業をしたら機械の足ボルト下の敷板が遊んでいるやつがいないか見るのも忘れずに。新品の旋盤でも工場で許容範囲内で製造して出荷されるが設置してレベル出しても誤差が生じるのでこの作業は行うそうだ。
 テーパー状態を修正して許容がどのくらいかってのはやる仕事によって変わってくるし機械自体のヘタリ具合でも変わってくる。精度の要求される仕事をするなら削った径の3倍くらい(Φ50なら150ミリ)は+-0にする必要があるが、そうでなくても0.01ぐらいまでには収めたいところ。ただ実際に材料を削って測定する作業になるので材質が違うと変わってくる可能性はあるようだ。
 会社のLE19-Kは1980年製で使用頻度で見ると年数の割には少ないほう。これは150ミリ削って+-0になった。んでウチのLE19-Jは1960年代後半から製造の始まった機種で年式が分からない。年数がかなり経ってるのでさすがに+-0にはいかず0.005程度Cが太めの状態でいっぱいかな。年数の割りにこんだけ出てれば上等かとも思う。

 ちなみにベッドの経たりは山型のレールの角を触ってみると分かる。山型のレールのてっぺんは擦れ合わないので新品からさほど減らず斜面部だけが減っていく。角の引っかかりが多いのはかなりヘタってるとみていいだろう。・・ウチのは減ってるけどね。

 メーカーサービスマンがいるうちにもう一つ訊いてみた。

 芯押し台にドリルチャックをつけ細いセンタードリルを材料に軽く当てると真ん中に行かず島が出来てしまう、ようは芯押し台が下がってしまっている状態は直すことができるかとたずねたら、芯押し台本体の下側ベッドとの当たり面が減ってしまうものらしくこれは直しようがないとのこと。芯押し台とベッドの当たり面もベタあたりではなく真ん中へんは逃がしてある。ベタ当たりだと重くて動かんらしい。四隅でベッドとあたってるので前のほうは減りやすくなるらしい。シム入れて高さの調整をしてるところもあるみたいだが一度クランプしたらシムも厚みが変わるから意味ないらしい。


 新品で汎用旋盤を買うと500万~600万ぐらいする。
 ワシノにオーバーホールに出すと200万前後で納期は約一ヶ月。製造されてから25~30年も経ったらオーバーホールしたほうがいいんだろうね。んでも自分一人専用で使うならボロを買ってオーバーホールするよりも新品買って大事に使ったら一生使えるんだろうなぁ、なんて思いながらウチの旋盤のテーパー修正をしてました。写真はウチのLE19-Jです。

工作機械って?

2007-07-10 23:00:34 | 工作機械 


 バイクや車の部品に限らず工業製品を作る機械を工作機械って言うんだけど、その種類ってものすごい沢山あるのね。金属を金属で削ることが出来るって不思議だなぁって、こういう機械使って仕事しだしてだいぶなるけどいまだにそう思う。
 マザーマシンとも呼ばれるこれらの機械は、加工する物の形状だったり削り出す形状で使う機械が違ってくる。

 
 
 

     



その中で基本中の基本といわれるのが汎用旋盤。
丸棒やパイプを削るのはこの機械。ネジ切ったりテーパーの加工したり。
ステムシャフトやアクスルシャフト、カラーなんかはこれで作れるわけですよ。
三つ爪チャックに固定した加工物が回って刃物台につけたバイトで加工物を削っていく






角モノの加工は出来ないので次に必要になってくるのが汎用フライス盤。四角い材料をテーブルに固定して主軸にエンドミルやドリルなどの刃物をつけて加工する。トップブリッジやアンダーブラケット、各種ステーなんかはこの機械。

これらの機械は高度経済成長期には工場にずらっとならんで職人さんがゴリゴリ削って仕事してた。今はというと数値制御のコンピューターが付いた機械(NC旋盤、NCフライス、マシニングセンター)で自動で加工していくモノが主流。

汎用機には数値制御がついてないのでハンドルの目盛りで切り込み量を決め加工中の音や振動を感じながら刃物の送りや回転数を調整する。経験がモノを言うところがあるので職人って言われるんだろうねぇ。

バイクや車のワンオフパーツの製作も相談してもらえれば対応します。
マイナー車でカスタムパーツが無い、自分だけのオリジナルパーツが欲しいなど、お手伝いできるかもしれません。お気軽にメールでご相談ください。


現在ウチにある設備。

汎用旋盤 ワシノ LE19-J
汎用フライス盤 静岡鉄工 VHR-A
コンターマシン アマダ V-300
ボール盤 バンドソー ベンチグラインダー