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ワンオフ製作、各種金属加工 ヨシダマシンの製作事例、過去ブログ記事です。

エストレヤサイドカー製作

2022-02-11 21:06:00 | ワンオフパーツ集





縁あって、柴犬を飼うことになった店主。一緒にお出かけできたらいいよなってことで昨年(2021年)、カワサキのエストレヤ(250cc)をベースにサイドカーを製作してみました。




ジャンクな車両を入手して、バラして手をかけて直しつつ、サイドカーならこのフォークってなことでアールズフォークから製作。サイドカーのフレームから足周り、果てはサイドカーの舟の部分までも製作して、ワンオフの塊のようなサイドカーが出来上がりました。

詳しくは、ヨシダマシンのインスタグラムに詳細に投稿してあるのでそちらを参照してもらえるとよろしいかと。

ヨシダマシン インスタグラム
https://www.instagram.com/yoshidamachine/



試作品、デモカーの扱いとして今回製作したサイドカー、側車付き軽二輪という枠になるのでナンバーは軽二輪と同じで、税金、自賠責保険も軽二輪と同一でありつつ、3人乗りの登録なので、3名乗車可、高速道路も通行可能で、軽二輪なので車検も無しという乗り物。

ただ、3輪であるが故にその特性はバイクとは大きく異なり、車両の挙動としては四輪に近い感じなのに、格好が二輪に近いのでバイクの感覚で走ると乗りこなせないというなかなか癖のある乗り物でありますが、乗り慣れてくるとこれがまた非常に楽しい!

しばらく乗り込んで、データ取りや不具合などを修正して、行く行くはコンプリートのオーダー製作での販売も見込んでいます。

デモカーとして常時工場にありますので、真剣にご興味ある方で一度見てみたいという事であれば事前に予定確認してもらってからご来店いただければと思います。

サイドケースステーの製作

2018-07-03 16:54:00 | ステー類、キャリア
 

 バイクのサイドバック取り付けで、ちょうどいいステーが無いっということでの製作相談は案外多い案件。
 簡単に済ますなら、ホームセンターで売られている汎用のステーを駆使して事足りる(妥協する)場合もあるかもしれませんが、強度なく、すぐにダメになってしまうなんてことも。

 今回製作したステーも、そんな経緯を経て製作したサイドケース用のステーです。



 


 ステーというと簡単な製作物と思うかもしれませんが、簡単に済ませれるならホームセンターステーでいいわけで、それで問題があるから製作するので意外に手間がかかります。

 

 車体に対しての取り付けの問題や荷を積載した時の状況などを考慮しつつステー形状を考えて製作していきます。

 今回は鉄板から切り出して溶接の構造として製作、錆止め程度の簡易な塗装で仕上げとしました。
 
 

 ケース側への取り付けはこんな感じ。
 ステー自体の強度は出たとしても、車体側の取り付け部分が弱かったら意味がないので、ステーの製作は車両を拝見して、場合によってはお預かりしての作業になることもあります。

 それなりに手間はかかるので、お値段もそれなりにかかってくるので、予算とできることをすり合わせしながら、ベストな方法をご提案していきますので、こんなステーが欲しいんだけどってのがあればご相談くださいませ。

bimota DB4 カフェレーサー製作

2017-10-05 15:25:00 | カフェレーサーカスタム

 bimota DB4 カフェレーサー製作 その5

 
 
          (完成後オーナー様撮影)


 数回に分けて紹介してきたbimota DB4 カフェレーサー製作のお話、完結編です。

 大まかなところはこれまで紹介してきた通りですが、製作期間は随分時間がかかってしまって、オーナー様には大変お待たせをしてしまいました。

 打ち合わせの内容に添って構成考えて必要な部品を作り組み上げていくのですが、実際の作業よりも、部品の構造や作り方、取り付け方等の考えを巡らす方に多くの時間がかかります。

 カスタム後、整備するときに、作った部品などが複雑な取り付け方だったり難解な取り付け方法だと、整備する人が困ってしまうので、そんなことが無いように、極力シンプルかつ見ればわかるような取り付け方で今回も仕上げています。
  
 
 
 今回は仕上げの塗装はこちらでは行いませんでした。

 塗装はウチではできないので、ウチから外注さんにお願いするすることになるのですが、オーナー様は遠方にお住まい・・。

 希望するデザイン、色目の問題なんかでオーナー様が直接打ち合わせ、やり取りができる方がイメージも伝えやすいでしょうということで、オーナー様自身で地元の塗装屋さんにお願いすることになりました。


 ということで、ウチから完成出庫時は未塗装だったんです。

 そんな完成形こちら。

 

 

 全体はこんな感じ。
 フロントカウルはイモラカウル、シートカウルは汎用品です。
 
 

 

 カウル内、メーターの位置もバランスとって移動しています。
 そのためメーターケーブルの長さが足りなくなったので、延長ケーブルを入れて伸ばしています。

 

 

 製作したステーは簡易ではありますが塗装してあります。
 ウインカーは、アンダーステーの取り付けボルトとL時ステーを共締めで取り付けしています。

 

 テールカウルにはルーカスタイプのテールランプと直付けタイプのウインカーを取り付けしました。
 余分にステーを作って取り付けると、余計ゴチャゴチャしてしまうので結果的にスッキリ取り付けできたかと。

 

 テールカウルの取り付け自体は、タンクカバーと共締めの前方2本と後部上面2本で止まっています。
 シート座面はウレタンの板から座面を切り出し、座面は製作したステーにしっかり載っているので座りは安定しています。
 素直に座ればポジションが自然と決まる感じに仕上がりました。
 
 
 未塗装での完成出庫からしばらくして、オーナー様から塗装まで完成し乗り出ししましたとメールで最終完成形の画像が届きました。

 
          (完成後オーナー様撮影)

 
          (完成後オーナー様撮影)

 
          (完成後オーナー様撮影)

 
          (完成後オーナー様撮影)

 
          (完成後オーナー様撮影)

 もともと、タンク、シート一体型のカバーのような純正外装だったのを、タンク部分遠テール部分を分断してタンク部分は取り付け部分は修正していますがそのまま使っています。

 タンク(実際はタンクカバー)のデザインは純正のままで、それに合わせてテールカウルのデザインと塗装をされています。

 オーナー様からのメールには、かなりいい感じになり、ポジションもバッチリでカウルもそれほど暴れないとのことで、大変気に入っていただけたようです。


 遠方からでも、入庫と打ち合わせにご来店いただける状況であれば今回のように大掛かりなカスタムをすることも可能です。
 可能な限りご希望をお伺いし、ご提案もしつつプラン立てして、理想の一台を形にするお手伝いいたしますので、ご相談いただければと思います。
 


bimota DB4 カフェレーサー製作

2017-10-02 17:03:00 | カフェレーサーカスタム
 bimota DB4 カフェレーサー製作 その4

 

 前回からの続きでbimota DB4 カフェレーサー製作のお話。

 今回の車両 bimota DB4 外装がちょっと変わっていて、ガソリンタンクは樹脂タンクで、タンクカバー、シート、テールカウルが一体型になった、外装カバーが付くんです。

  入庫時点で、テールカウル部分をオーナー様によって手を入れかけてある状態で、FRPで上手く修正できないかなぁって事だったんです。

 打ち合わせでフロントのカウルも当初持ち込んだのとは違っていたので、バランス考えるとテールカウルを別で着くようにしたほうが見栄えもいいかなぁということに。

 ということで、一体型の外装カバーを、タンクのカバー部分とシートテール部分で大胆に分断して、純粋にタンクカバーとして利用し、テールカウルはウチの倉庫で死蔵されていた汎用シートカウルがつくようにステーを製作していくことになりました。



 もともと、シートも一体だった外装カバーを容赦なくブッタ斬っちゃったもんで、新しくシートテールカウルを付けるにシートベースから作らないと、どうにも収まりが・・

 

 イメージとしてはこんな感じで取り付けれるようにしたいんだけどってなわけで、座る部分から作っていきます。

 

 サブフレームから作り直すには手間がかかりすぎるので、サブフレームに乗せる感じでステーを作ります。
 作っていくステーは取り外せるように既存のボルト穴でボルト止めにして、かつテールカウルが着いた時に表から見えないような作りにしていきます。

 

 テールカウル部分に人は乗らないとしても、テールランプやナンバーなどが付くのでこの部分にもステーを伸ばしておきます。

 この段階ではテールランプ&ナンバーをどう付けるか悩みながらだったりします。
 現物合わせで作って行ってるので、作ってる感覚としてはカウルのステー作ってる時と似たようなもん。

 

 最終的には、テールランプ&ナンバー、ウインカーはカウルに直付けとしたので、配線外したらカウルの脱着も楽にできるように表側からネジ4本で(うち2本はタンクカバーと共締め)固定する方式にしました。

 

 んで、最終的に出来上がったステーがこんな感じ。
 カウルのステーも同様に素材は鉄で作ってあります。
 無骨な作りになってしまっているので重量もそこそこあります。

 

 ステー自体のフレームへの取り付けはボルト3箇所で固定しています。

 脱着は誰が見てもわかるような仕組みにしておかないと整備するときに困るよねってな考えで、可能な限りシンプルにするようにしています。
 同じくフレーム切った張ったしてしまうのもどうなの?ってな考えで、可能な限りボルトオンでつくようにしています。

 カウルがついてしまうと見えなくなるとはいえ、座る部分だけにダイレクトにわかってしまうので、見えないところだからこそちゃんと作らないといけないんだと思います。

 次回はいよいよ完成形をお披露目~。

bimotaDB4 カフェレーサー製作

2017-09-29 17:10:00 | カフェレーサーカスタム

  bimota DB4 カフェレーサー製作 その3

 

 さてさて、前回からの続きでbimota DB4 カフェレーサー製作のお話。

 ビモータDB4はもともとはフルカウルのバイクなんですが、ウチに入庫した時点でカウル周りは取り外された状態で入ってきた&入ってきた状態の写真を撮り忘れとったんで、ビフォーアフターが非常にわかりにくくてゴメンね。

 どノーマル状態が知りたい人はググってみてくださいな。

 持ち込み打ち合わせの段階で、ロケットカウルを付けたいとのご希望でロケットカウルも一緒に持ってきてくれたんですが・・。
 これがどうにも収まりが悪くて綺麗に取り付く感じがまるでない。

 
 あーでもないこーでもないと考えながら、自分の手持ちのカウルをあてがってみたりしながら悩み、結局持ち込んでもらったカウルは使わない方向になりました。

 実はこのパターン、ほかの作業の場合でも非常に多くあることなんです。

 用意して持ってきてくれるのはありがたいものの、作業のことや最終的な仕上がりのことを考えると使えないって判断になり、買いなおして作業するってのが一度や二度ではなかったり。

 なので、なにかアクション起こす前に相談してもらえると、アドバイスもできるし結果的に無駄な出費もせずに済むことになります。

 んで、今回はウチにあった同タイプのカウルをオーナー様に再度用意してもらい、ステー類の製作をしていきます。



 前出の画像にチラっと写っていたメーター周りと純正ステーの一部。
 もともとついていたカウルステーの一部を加工してロケットカウルのメインのステーを作っていきます。
 
 

 今回はカウルのステーがフレームから出ている&元のステーを改造していくので少し楽。
 カウル付きじゃない場合は、フレーム側から考えなきゃいけないのでもっと大変。

 カウルをあてがってみてバランスやハンドル切った時の干渉などを考えながら、ステー形状を考えます。結果的に、メーター位置も移動させることになりました。

 

 ロケットカウルになるので、ライトはステーの方に取り付けてカウルだけが取り外せるようにしています。
 配線やヒューズボックスの取り付け位置なども考えながら、何度も部品を付け外しして確認しながらの作業で進みは悪いし、画像など撮る余裕もなく・・。

 

 
 
 んで、メインステーはこんな感じで仕上がりました。
 この他にも、ライトを取り付けるための細かいカラー等の部品も合わせて作っているので製作しているものは小物も含めると結構な数になります。

 

 メインのステーの目処がついたら下側のサブステーの製作に。
 カウルの下側を支えるステーはフレームから取るものの、ステーを取り付けれそうなところが無さげ・・。

 左右同じ位置にあるネジ穴といえばハンドルストッパーの樹脂部品のとこぐらい。
 (このバイクはハンドル切った時にフォークインナーチューブがフレームに取り付けてある樹脂部品でハンドルストッパーになってる)

 ストッパーの取り付け部分に挟み込む感じでステーを一本物で製作して、ストッパーもジュラコンで再製作で対応しました。

 カウルの取り付けと一緒にウインカーのステーも同時に取り付けるので、この下にウインカーが付きます。

 

 さらっと書いてるけど、結構な手間がかかってます。
 カウル下側のステーの次はカウルの上側のステーを作っていきます。

 下側はウインカーのことを同時に考えて作りましたが、上側はミラーのことを考えながら進めます。
 支点はトップブリッジのセンターナットからとることにして、センターナットにネジを追加工して取りつけ部分を確保します。

 

 このステーを作るのに随分手こずることになったのは、センターナットとミラーの位置関係に問題ありですんなりいかなかったんです。

 ミラーとミラーの位置は、ご希望の位置がおおよそ決まっていたので外せないので、こんな形状になりました。

 センターの部分はハンドルを切る都合上、完全固定にはできません。
 なので、地味にベアリングが仕込んであってハンドル切ってもステーは動かない仕組みにしてあります。

 

 ミラー自体は市販品ですがミラーステーは削り出しで作ってカウルの取り付けを兼ねています。

 ブレーキのマスターシリンダーもハンドル切った時に干渉しない位置を探り、ステーも合わせて作ってあります。

 

 この手のステー製作は手探りで進めていくので、文書や画像ではなかなか伝えるのが難しい・・。

 前出のハンドルのように図面がかけるものであれば時間も読めるんですが、現物合わせだと時間もかなりかかります。
 たかがステー、されどステーってなもんで適当に作ると、走行中の風圧に負けてカウルが暴れだしてしまうので、その辺も考慮する必要もあります。

 次回は、テールカウル周りの製作デス。