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ワンオフ製作、各種金属加工 ヨシダマシンの製作事例、過去ブログ記事です。

チタンアクスルシャフト

2011-09-05 22:55:00 | 足回り関係

 

 「チタンって削れますか?」と言う事で製作したチタンのアクスルシャフトです。

 チタンって材質自体が難削材なので、加工するのが

 どえらい大変なんです。

 今まで、ちょこっと削るぐらいの事しかしていなかったので、今回はチャレンジの意味も込めて丸棒からの製作です。

 


 

 ↑加工前のチタン材です。コレですでにウン万円です。
 フトコロへ大ダメージになるので失敗は許されません。

 チタン材でも、その中で種類いろいろ。
 チタンに限らず、鉄でもアルミでも種類いろいろなんで、どの種類をチョイスするかが悩みどころなんですが。

 チタンは鉄の約2/3の重量で高強度ですが、
 材料の状態だと、まぁ・・軽いねぐらい。

  難削材だけあって、加工が大変。

 なんでって?
 切削刃物がもたないんです。切る時に出る熱が刃物に集中してしまうんです。また加工硬化しやすいので、無理に削って材料に熱かけちゃうと、硬くなってしまって刃物が入らない状態に。

 

 外径やネジ切りは、まだマシですが、それでも鉄でアクスルシャフトを作る事からすると、回転数は上げれないし送りも遅いしで、加工時間は倍以上になります。

 

 穴あけはもっと大変で、一度加工硬化してしまうとドリルが入らなくなってしまうので、気を使いながら慎重にやるんですが、リアのアクスルシャフト貫通穴は300mm近くあったので、これいつ終わるの?状態でした。

 

 フライスで六面加工。

 

 完成状態になると軽さを実感できます。確かに軽いです。
 強度があるので貫通穴をもっと大きくしても全然問題なかったかも。更に軽く作れたと思います。

 実際に装着して走らせてみたら、剛性感がでておかしな挙動が無くなったとのことでした。
 重量のあるバイクやSS系のバイクには、軽量化にもなるので、取り回しから違いがわかるかもしれません。

 ただ、費用は・・かなりかかりますよ。

 今回の製作は、加工の条件や刃物など勉強になることが多く、自分にとっても価値ある一品となりました。