はるまのとりとめのない日記 (ほぼおやつ日記)

【とりとめのない】「特に重要ではない単なるおしゃべり」といった意味合い

*東京マラソン ☆おなか減ったーの後半

2007-02-27 | 道楽・ランニング

さて、後半。

22km地点で、給食はなかった。
目の前、真っ暗状態。(あ、低血糖症じゃないです。精神的にね。)

すぐに考えたこと。
次のエイドは? 次の27kmには、残ってるのか?

25kmの給水所、水のボトルを飲んだ後、不要のボトルを渡した
ボランティアのオジサンに、「次の給食は、残ってますか?」 と聞く。
「給食は、あとちょっと先だよ。」 とオジサン。
「22kmのエイドには、何もなかったんです。」 と訴える私。
「あれー、なかったの?じゃあ、次もないのかな?ちょっとわかんないや。」
聞きたくない言葉が返ってきた。
25kmの給水所には、給食の情報が入ってない模様。

や、やっぱり~
もう最後まで、エイドは期待できないと思った方がいいのね

なけなしの、ブドウ糖をひとつ口にすることにする。
2個しかポケットに入れてない。
最悪、ここで1個、残りの1個は、40km手前でか?
少ない食料で食いつなぐ、遭難者かっ!

ポケットに手を入れると、ぐっしょり濡れた替えの手袋とミニタオル。
後半付け替えよと思ってたのに、すでに濡れてるじゃん。
タオルと一緒に団子状になってポケットを膨らませてる。
こんなことなら、手袋じゃなくて食べ物をポケットに入れればよかったよ~

ブドウ糖の包装を外そうとしても、手がかじかんでいて、できない。
くだんのオジサンに開けてもらって、口に入れた。
よほど、情けない表情だったのか、オジサンは、走り始める私に
「気をつけてね。無理しないようにね。」 と声をかけてくれた。
「ありがとう。大丈夫です。」 と言いながら泣きそうになる。
給食がないという心細さと、オジサンの人情にグッときて。

銀座。
普段は、買い物客で賑わう目抜き通りも、
今日はランナーと沿道の応援の人たちで、溢れてる。妙な気分。

浅草に折り返すので、先行ランナーとすれ違う箇所。
1回目の品川までのコースの時は、復路をほとんど見てなかった。
今回は、ちょっと気にしてみる。
谷川さんが、好調に飛ばす。その少し後を、数人の男性ランナーに
囲まれて走る、有森さん発見。転倒する前かな?笑顔だった。

「有森さん、ファイト~!」 と大きな声で。
私だけでなく、多くのランナーが声をかけていた。
有森さんは、笑顔で小さく手をあげ、応えてくれた。
ここでも、ウルウル
競技者としてマラソンやってたら、つらいこと、いっぱいあっただろうな。
ラストランって、何を考えて走るんだろう?


雨は、やんだかと思うと、また降り始める。
合羽を手放すの、早かったなー。
ポケットの中のものまで、グッショリなっちゃったよ。
寒くって、羽織っていたウィンドウブレイカーは、ずっと脱がずじまい。

途中の写真ポイント。
ゼッケンが見えるように、前のジッパーを開けてみるも
手がかじかんでいて、開け閉めもままならない。
そのうち、写真なんてどうでもいいかな、と思い始める。
それより、面倒なことは省いて、体力温存。

給食は、結局、一切なし。
道路に潰れたあんぱん(であろう)の残骸を見て、
「あーここにあったんだね。」 と思う。
透明なセロファン(?)に包まれたチョコレートが1個落ちてるのを
見つけたときは、「拾って食べたい!」 という衝動に駆られた。
そんな意地汚い自分を、情けなく思ったり、かわいそうに思ったりで
また、ウルウル

おしりのポケットに、Ziplocに入れた千円札がある。
コンビニで食料調達も考えたけど、寒くて手がかじかんでいて
お金を出すのにも難儀しそうだし、暖かい店内に入ったら
その時点で、走るのをやめてしまいそうなので、断念した。

築地あたりで、2個目のブドウ糖摂取。
給水所のおにーさんに、「手がかじかんでいて開かないの。開けてくれる?」
と頼んで、おにーさんの手元を見ると、水がかかったのか、指先真っ赤。
私以上に、かじかんでいたようで、彼もまた、開封できない
「ごめん、あなたも冷たそうだね。何とか自分で開けます。」 と言って
歯で、切り込みいれて開封。無事、口に入れることができた。

この後なのか、前なのか、記憶が定かではないけど、
私設エイドに助けられた。氷砂糖とチョコレート菓子。
氷砂糖は、コンビニかなんかで買ってきてくれたのだろう。
袋を開けて、そのままランナーの手の平に乗せてくれた。

「ありがとうすっごく、うれしい!!」 とお礼を言って、
その場を離れたけど、抱きつきたいくらい、ほんとうに嬉しかった。

そのあとは、水よりは“腹のタシ”になるだろうと、アミノバリューを摂る。

35kmを過ぎると、「あーもう少しで、海実子さんたちの待つ応援ポイントだ。」
と、張り合いが出てくる。空腹と寒さで、疲労困憊って感じだったけど
せめて、応援ポイントでは、元気な笑顔で走ろう!

見えた見えた! 黄色い 『ニコ3マーク』 の旗。
曙橋の時より、人数が増えてる?
ありがたいな。名前を呼んでの声援を受けると、元気が出る。

坂も、そう苦にならない。

この先は、距離表示も、あと3km、あと2kmとカウントダウンとなった。

で、多分、このあたり(40km手前?)だったと思うけど、
バナナ出現!
どこに隠してたの?
カットする時間がないのか、丸ごと1本、皮をむいて渡してくれる。
今さら…という気持ちもあったけど、せっかくだから、いただく。
皮を途中までむいたものを差し出されたけど、「半分でいいです。」 
と、上半分だけもらった。
あるのなら、もっと手前のエイドで放出して欲しかったなー


そして、最後にドラマが…
あと2kmという所だったと思う。

このキャップ、ナイキのロングスリーブシャツ、メトロのポンチョ、
あっ、これは!! 見覚えがある!!

そう、スタート前に奇跡の再会を果たした 『手賀沼の彼女』 
の後姿だった。
今回は、しっかり名前を聞いている。

「Sさん、あと少し。頑張りましょう!!」 と声をかけながら、追い抜いた。
Sさんは、すこし驚いたように、「…あ、ハイ!」 と応えてくれた。
これで、手賀沼の時のお返しもできた。

疲れていたけど、心は軽くなって、ゴールを目指す。
なんだか、ゴールしてしまうのが、惜しいような気さえした。
身体は、もう限界だったけど、気持ちには、ちょっぴり余裕があった。

途中、給食が品切れと知ったときは、大落胆して、めげそうになった。
それでも、最後まで走りきれたのは、なんだったのだろう。
沿道の暖かい応援、ボランティアの方々のホスピタリティ、
目の当たりにした有森さんの頑張り、
いや、この日、スタートラインに立ったすべてのランナーの頑張りと、
抽選もれや諸事情で走ることができなかったすべてのランナーの思いが、
最後まで走らせてくれたんだな、って思う。


10 コメント

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本日も・・・ (海実子)
2007-02-27 23:20:41
ああ、はるまさん、ゴメンナサイ。
本日も、思い切って笑ってしまいました。
今日、ツボにはまったのは
『 水よりは“腹のタシ”になるだろうと、アミノバリューを摂る。』
の部分。
スポーツドリンクの類が好きではないはるまさんが、腹のタシになるだろう とアミノを飲んだ、というのがね。
そういう、切羽詰まった状態だったのですよね。
そうか~、私達の応援ポイントの後からバナナが出現したのですか~。
ほんまに、どこに隠してたのさっ!?って感じですね。
ゴールでは、皆に1本ずつのバナナを配ったって言う事ですが、もらいましたか?

でも、全体的に、良い印象、来年を楽しみに思うみんなの感触。
やっぱり、すごい事だったのですよね。この大会を開催した事も、参加したことも
ほんと、すごいレースだったんだね (とだひ)
2007-02-27 23:33:34
久々にこちらまで読んでいておなかがすいちゃったよ。
でも人情の温かさにジーンと。
すごいね、東京マラソンって。
海実ちゃんたちの応援ポイントがこんなに励みになっているんだね。
そっか、次、こういうマンモス大会に出るときには、ウエストポーチに食料は必要だなあ。
私も荒川でおにぎりがないとわかったときの落胆ぶりはなかったもん。
よく覚えていますね~ (オカキ)
2007-02-28 19:58:39

 東京マラソンから1週間以上経っていますが、よく覚えていますね~。と感心。
 今、仕事中にオニギリを食べながら、食べ物のありがたさを痛感しながら読みましたよぉ。

以下、すごく同感として頷く。。
 ・ブドウ糖(僕は黒糖)の袋が空けられない・
 ・有森さんを見てウルウル・・
 ・写真隊を注意したのは最初だけ・・・
 ・カッパを早く脱ぎすぎて後悔・・・・
 ・ラストの応援で感激&復活・・・・・
 ・ゴール後の感動・・・・・

 でも少し違うのは袋が空かずに黒糖を諦めたオカキ
 自力他力を問わず、ブドウ糖への執着を見せたはるまさん

って感じでしょうか。。。

 袋を噛み切っているはるまさんのお姿を、ちょっと想像しますね。。

 でも、今だから笑って振り返られますが、ホントにガス欠、低血糖にならずによかったですね。。
Unknown (みなみ)
2007-02-28 21:15:34
22km地点で「給食は終わりました~!」という声を聞いたとき、真っ先に思い出したのははるまさんんことでした。(本当なの)
前日の日記か何かで、持ち物をすごくシンプルにすると読んでいたので、「ええ、大丈夫かな?!」とすごく心配になってしまったのです。
私はかろうじて、というか、自前のエナジーゼリーを持っていたので事なきを得たんですが、本当は甘いものが食べたかったデス。
沿道の人たちの善意は嬉しかったですね~。
Unknown (さまりす)
2007-02-28 22:34:51
なんだかこれほどドラマの多い大会はほかにあっただろうか。

3万人がそれぞれ本を書けるくらいでしょ。はるまさんなんて3冊くらい書いちゃいそう。

ホントに歴史に残るね。一生の記憶にもね。
笑い事じゃないんだよ~ (はるま)
2007-03-01 00:06:45
◆海実子さん◆

今、思えば、笑って済まされる、事実、私も苦笑しちゃうけど、
あの時は、「後半、どうなるの!?エネルギー切れ?低血糖で倒れる?」
と、大動揺。
というのも、いつもフルのスタート前は、バナナ1本とおにぎり1個を
直前に食べてたのに、この日は、なんかバタバタしてて、バナナ半分を
口にしただけ。海実子さんのどら焼とFLACさんのミニ羊羹は
ゴール後のお楽しみに取って置いたんだ。
こんなことなら、スタート前に食べればよかったと後悔しきり。
ま、ひもじい思いをした分、ゴール後に食べた、どら焼と羊羹の味は
格別だったけど。ゴール後にもらったバナナも、もちろん食べたよ。
湘南国際も (はるま)
2007-03-01 00:09:21
◆とだひさん◆

湘南も、エイドは期待できないみたいだね(泣)
しょうがないから、食料を入れたウェストポーチをミニ付ける事にしますわ。
寒さとひもじさ (はるま)
2007-03-01 00:17:31
◆オカキさん◆

ひとつひとつの出来事は、まだ鮮明に覚えてるけど、
前後関係というか、どの辺(何キロ地点)での出来事かが
曖昧になってます。

オカキさんも日記に書いてたけど、「手袋取ろうとしてビヨーン」
私もそうだった。濡れた手袋はめたままより、取った方がいいのかと
思ったのに、外せなかったんだよね。
写真撮影ポイントは、ほんとにどうでも良くなってしまった。
撮ってもらっても、購入したことないし、なくてもいいやって。
余裕のなかった証拠かな。
思い出してくれたのね(嬉) (はるま)
2007-03-01 00:22:27
◆みなみさん◆

あー、レース中に思い出していただいたなんて、感激。
湘南は、何か食べものを持って走ります。同じ轍を踏まないように。
短く感じたよ (はるま)
2007-03-01 00:28:50
◆さまりすさん◆

いろいろ(ドラマが)あったのだろうけど、走ってるときは、
あっという間、短く感じた42.195kmでした。
間違いなく、思い出深い大会のひとつになるでしょう。
あ、もちろん、応援も、印象深かったことのひとつですよ~

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