おざわようこの後遺症と伴走する日々のつぶやき-多剤併用大量処方された向精神薬の山から再生しつつあるひとの視座から-

大学時代の難治性うつ病診断から這い上がり、減薬に取り組み、元気になろうとしつつあるひと(硝子の??30代)のつぶやきです

長期的視点のない環境破壊を正当化する計算

2024-06-23 07:50:00 | 日記
かつて母なる存在であった地球は今、私たちの子どもとなり、その保護と監督は私たちの手にかかっているのであろうか。

人類が自然をある程度制御出来たりするまでには数十万年かかったが、それを破壊するのに要した時間は、たったの数百年である。

木を見て森を見ることが出来る人なら誰でも、森が燃えていることがわかるのかもしれない。

異常気象を原因とする山火事で文字通り森が燃えているニュースをよく見るようになったが、喩えて言うならば、今は世界全体が燃えている状態である。

自然界にとっての最大の脅威は、人口過剰、消費、経済的便宜という致命的な組み合わせである。

「人々を養い雇用を生むために、この熱帯雨林を伐採しなければならない」
「このパイプラインは、私たちの経済にとって必要不可欠になる」
「これらの環境規制によって、私たちの仕事が無くなる」

と、いうような偽善的な発言が、繰り返されていることは羞恥の事実である。

環境破壊を正当化するために用いられる経済計算は、ほんの数年間にごく僅かな人だけを利する短期間の収益性に常に基づいていて、何世紀にもわたってそれ以外の人々全員が負担する長期的コストを無視している。

どうも、莫大な資金を持つ大企業・財界勢力は、毎年何百億ドルを投じて政治家を買収し、科学にケチをつけ、私たちが責任ある環境政策に従えば雇用が失われ、経済が崩壊すると脅して一般市民を怯えさせているようである。

企業と超富裕層は、全人類にとって明らかに有益と見做されるべき場合でも、環境保護の課題を醜い党派的な政治問題に変えてしまったのである。

アメリカでは、宗教とは関係のない大企業も、急進的な宗教右派と不自然ではあるが強い同盟関係を結んだ。

宗教右派は、道徳を細かく管理し規制することで頭がいっぱいなのか、地球のよき保護者となるべきだという聖書の教えをほとんど無視している。

幸い、見識ある宗教団体が近年「環境保護(green)」の方向に向かっている。
おそらく彼ら/彼女らは、神から授かった美しい地球を守る責任を認識しているのであろう。

環境保護運動は、それなりに活発ではあるものの、大資本や少なくなりつつある時間との苦しい戦いを強いられている。

E・O・ウィルソンは、
「私たちは、妄想状態の中で生きている。
特にアメリカは、世界にとてつもない重荷を背負わせている。
私たちのこの贅沢な生活水準は、莫大な費用をかけて実現されている。
現在のテクノロジーを活用して、世界に住む70億の人々の生活水準を、平均的なアメリカ人の水準にまで引き上げるためには、あと4つの地球が必要になるだろう」
と絶望の念を表している。

現在も将来も、さらに4つの地球を私たちが持つことは、ない。

私たちが、生き残るためには、たったひとつの地球と、もっと賢くかつ優しく生きていかなければならないのである。

だから、ウィルソンの解決策は、驚くには当たらないものであろう。

それは、まず、世界中の生物多様性ホットスポットにある広大な自然保護区域を保存する。

また、女性を教育し、自立を支援することによって人口を抑制する。

エネルギー消費量を徹底的に削減し、環境に優しい持続可能なエネルギー源の使用を劇的に増やす。

さらに、新たな緑の革命によって、より多くの食料を少ない土地で生産できるようにすることである。

地質学的時間の尺度では、人間が少しくらい手を出したところで、地球はびくともしないものである。

12世紀、カンボジアは世界でもきわめて裕福で人口が多い場所であった。

しかし、今は、非常に多くの都市が、再び生い茂ったジャングルで覆われていて、そのような場所であったなどとは思えない場所になっている。

一方、人間の短い時間軸では、私たちは、自然を大きく傷つけ、自分たちもひどく傷つける可能性があるのである。

自然は、洞窟のカナリアである。

つまり、自然を破壊すれば、次に破壊されるのは、私たち人間なのである。

自然を維持するには、長期にわたる経済的投資と道徳的義務が必要なことは、言うまでもないであろう。

イギリスの批評家サミュエル・ジョンソンは、
「絞首刑になるとわかった者は......すばらしい集中力を発揮する」と述べている。

差し迫って必要に迫られることは、徹底した改革の最良のキッカケになる、はずである。

ここまで、読んで下さり、ありがとうございます。

今日も頑張りすぎずに、頑張りたいですね。

では、また、次回。

*見出し画像は、散歩の最中に撮りました(*^^*)