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なんでもない日々の唄

なんでもないテンションで日々を語る。

でもきっとBUMPの話題ではヒートアップ。

金閣寺炎上

2007年07月02日 21時55分54秒 | 本・漫画
今日からちょうど56年前にあたる昭和25年7月2日は、とある大事件が起こった日です。

ピンと来た方いるでしょうか?


それは、「金閣寺放火事件」。


私も事件が7月2日だとは全く知らなかったのですが、
偶然にも先日、三島由紀夫の『金閣寺』と水上勉の『金閣炎上』を読んだばかりで、このことを知りました。
事件のあった日が近づいたこの時期にこれらの作品を読みたくなっただなんて、
作品中で日付を知った時に、ちょっと驚きました。

しかも、犯人だった林養賢は事件当時、今の私と同じ年齢である21歳。
…日付といい年齢といい、全くの偶然だけど、何だか不思議で複雑な気分です。

上記に挙げた『金閣寺』と『金閣炎上』は、同じ事件を題材に扱っていますが、内容は全く別物です。
前者は事実を基にしたフィクション、後者は完全なるノンフィクションです。

前者である三島由紀夫の『金閣寺』。
作品としてはこちらの方があまりに有名ですね。

実を言うと、三島の自殺の経緯が壮絶過ぎて、
その印象のためか三島作品にちょっとした抵抗を感じていたのですが、
今回やっと読んでみようという気持ちになりました。

こちらは、金閣寺放火事件をあくまでもモチーフとした物語であって、
事実とは必ずしも重なりません。
犯人の名前も、実際の「林」ではなく、「溝口」という創作になっていますし、
吃りであるという主人公の口調も、文章上では普通の会話文として書かれています。
(※ちなみに水上作品では林の会話はすべて吃り口調で書かれています。)

こちらでは、主人公は幼い頃に歪んだ内面を形成させ、美と破壊の狭間で揺れ動きます。
金閣寺の魅力に異常なまでに囚われている姿は、
見ていてゾッとするほど。

主人公は、常人と一線を画した思考を吐露する場面が多くて、
共感を持って読むことはちょっと難しい、というのが正直な感想です。
もちろん、物語としての完成度は恐ろしいほどに高いと思いますが。


私はどちらかというと、水上勉の『金閣炎上』の方がのめり込んで読めました。
驚くことにこの筆者、少年時代の犯人に会ったことがあるとか。

この作品は、筆者が何年にもわたる詳細な調査を重ねて書いたノンフィクションなので、
事件当時の様子が生々しく伝わってきます。

ただ、この作品は「金閣寺放火」という事件の顛末だけにスポットを当てたものではなく、
あくまで焦点となるのは、放火犯・林養賢の人物像。
従って、犯人の生い立ちから事件の経緯、そして犯人の死に至るまで詳細に書かれています。
ある意味「重大犯罪者」という枠をとっぱらって、
「林養賢」という一人の人間の人生を、正面から見つめている作品だと思います。

生来の吃音症で、常に劣等感と孤独感に苛まれ続けた林にとって、
金閣寺の僧侶になれたということは、彼の人生に射した初めての光りだったんだと思います。
だから、相当に金閣寺を美化して考えていたところがあったんでしょうね。
それは仕方がないことだと思います。

でも実際の金閣寺は、観光地として拝金主義に走り、僧侶よりも俗人が力を持っていたようで、
林が描いていた「厳粛な寺院」からは程遠いものだったようです。
そこに大きな絶望と喪失を感じた結果が、金閣寺への放火だった。
…というのが、この作品に書かれている犯行の主な理由です。

でも、放火の動機を犯人自身が明確に自覚していたのかは、私としてはちょっと疑問です。
もちろん、上記のような金閣寺への不信感も大きく影響されていたのでしょうが、
それだけではないと思います。
彼の人生における21年分の鬱屈こそが原因であって、
その複雑に絡まった感情は、本人でさえも、説明し難いものだったのではないかと思います。

林は犯行後に裏山で服毒自殺をはかってうずくまっていたところを発見され逮捕。
逮捕後、林の母親はショックの為に事件翌日に投身自殺。
林は僧侶としての地位を剥奪され、6年後に精神障害を起こして亡くなりました。
27年の生涯だったそうです。

決して許されることの無い、愚かな犯行であるということは確かですが、
この『金閣炎上』でここまで詳細に林の人生に触れてしまうと、
ちょっと複雑な気分になってしまいます。
単なる罰の念だけではとても捉えられません。

誰よりも金閣寺を憎み、誰よりも金閣寺を愛していた林は、
一途な心を持ち過ぎたんだと思います。

この作品を通じて、人生や、宗教のあるべき姿について、本当に深く考えさせられました。
ある意味、そういったものに警鐘を鳴らした事件でもあったのでしょう。
この金閣寺放火事件に只ならぬ魅力(語弊がある言葉かもしれませんが…)を感じた二人の作家の気持ちが、
読み終えた後はよくわかったような気がします。

ちなみに、現在の金閣寺は国宝ではないんですよね。
この事件の瞬間、「国宝・金閣寺」は永遠に失われてしまいました。
それはやはり残念でなりません。

ソラニン

2006年12月26日 23時10分06秒 | 本・漫画

浅野いにお著、『ソラニン』を読みました。

静かで透明感のある雰囲気なんだけど、
読んだ後は心をグチャグチャにされました。
良い意味でも悪い意味でも。

「こんなはずじゃないのに」
「もっと違う自分がどこかにあるんじゃないのか」
この作品の登場人物たちは、全員がそんな思いを抱えています。
でもだからといって、何かを劇的に変えられるほどの行動力や勇気は無くて。
もやもやとしつつも、日々をそれなりにこなしていきます。

こんな思い、誰もが一度は頭をかすめたことがあるんじゃないかなぁ。
私は登場人物たちと年齢が近いせいもあるかもしれないけど、
共感する部分が多すぎて、読むのが少し苦しかった。

彼らの抱える悩みや問題は結局最後まで解決しないけれど、きっとそれが現実。
痛いほどに“リアル”を描いているんだけど、
それでも最後にあるのは“絶望”じゃなくて、
ほんの少しの“希望”に感じられたから、良かった。

これは性別、年齢関係なく読んで欲しい作品です。
きっと心の琴線に触れるはず。


浅野さんの絵は可愛いらしいけれど精巧さも兼ね備えてて、とても好きな絵柄です。
そして登場人物たちは、特別にかっこよかったり可愛いわけじゃないんだけど、凄く魅力的です。
芽衣子さんみたいな女の子いいなぁ。憧れる。
そして、種田の持つ雰囲気が好き。現実に居たら絶対惚れてしまいます、あぁいうタイプ。(笑)
何より、メガネだしなっ!!(そこかい)
だからこそ、彼の最後は悔やまれてならない…。

あと、細かいとこだけど、女の子キャラの服がみんな可愛い。
男性作家なのに凄いなぁ。

みなさん、是非一読してみてください!!

今月のH感想

2006年12月11日 23時20分08秒 | 本・漫画
発売からかなり経ちましたが、「H」の感想。

■鉄コン特集
蒼井優ちゃんと二ノ宮くんのシロとクロが可愛過ぎて困りました。(笑)
特に二人で手を繋ごうとしている見開きの写真。
うわ~…もうキュンキュン。

優ちゃんは私と同い年で、二宮くんは確か二つ上なはず。
嘘だ…二人とも若すぎる。(笑)
Hの写真はいつも素晴らしくて大好きですが、今回は特に良かったと思います。

いっそのこと、この二人で鉄コン実写化しちゃえよ!

■しょこたん漫画履歴書
結構読んでいる漫画がかぶってました。
「るろうに剣心」と「封神演義」と「マサルさん」の頃のジャンプに一番ハマッてたとことか。
「ふしぎ遊戯」「ハンサムな彼女」「こどものおもちゃ」は、私も熱心に読んでました。
しょこたんとは同い年ですからね。
彼女と漫画談義出来たとしたら、メチャクチャ盛り上がりそうだ。(笑)

■映画「天然コケッコー」特集
これ、原作知らないんですけど、撮影風景の写真を見たらすごく素敵で、
映画を是非見たいと思いました。
何ですか、この夏帆ちゃんの可愛さ…!!
現役中学生だそうですね~。
すごく清潔感のある子だなぁ…眩しい

相手役の岡田将生くんもかっこいいですね。
学ラン万歳。(…)

■映画「蟲師」特集
原作が大好きなので、映画化になるのは期待半分・不安半分といった感じです。
オダギリジョーさんは好きだけど、ギンコにはどうかな…?
あぁ…でも大好きなキャラなので、誰がやっても納得いかないかもしれない。(笑)
実際に見てみないとわかりませんね。
松山Lのような奇跡の化学変化が起こるかもしれませんし!(笑)

蒼井優ちゃんの淡幽役はピッタリだと思います。

■BUMP、涙のふるさと特集
編集長が古河さんになってから、HでのBUMPの扱いが大きくなったので嬉しい限りです。
…っていうか、最近HとJAPANの内容がかぶり気味な気もしますが。
あ…これ禁句?(笑)
いや、でも私としては嬉しいんですよ?この傾向。
古河さんは控え目だけど、アーティストの言葉をちゃんと引き出してくれるので,
好きなインタビュアーの一人です。

今回の写真では、藤くんの襟についてるトナカイのブローチが気になりました。
何だコレ?可愛いなぁ。
あと、チャマの髪がすごいことになっててビックリでした。(笑)

ん~、でも今回のインタビューは他の雑誌とほぼ同じ内容だった…かな。
でも藤くんがカバーとかセッションをしようとしても他メンバーはその場で乗ってこないで、
後で完璧にしてくるっていう話が面白かったなぁ。
こういうのも、そのバンドごとの色が凄く出ますね。


今回のHは見所が多くて、一冊で何重にも楽しめました

執事属性

2006年12月07日 02時06分12秒 | 本・漫画

バイト先で見つけて気になってた本を購入。それがコレ
オノナツメさんの『リストランテ・パラディーゾ』。

いわゆるジャケ買いだったんですが、
そうしたら内容は…素敵な老眼鏡おじさまたちがわんさか、というものだった。(笑)

執事というジャンルに今まで特に興味は無かったのに、
この本読んだら、なんか凄く興味をそそられました。
いいなぁ、老紳士!!(笑)

や、でもこの本のキャラたちは正確には執事ではなく、
レストランのウェイターさんなんですけどね。
でも見た目は完璧に素敵な執事。

内容はイタリアが舞台で、
主人公と、レストランの従業員である老紳士たちとの心の触れ合いを描いたお話。
…すみません、メチャクチャ適当な説明です。
詳しく知りたい方は是非読んでみてください。(無責任)

登場人物である、クラウディオという老紳士が素敵過ぎます。
真面目で優しくて、静かな色気漂う老眼鏡執事。(クドイけど、正確には執事ではない)
何、この私向けな煩悩が詰まった人物設定!!(笑)

帯ではハチクロの作者の羽海野チカさんが、
クラウディオにマジ惚れしたというメッセージを寄せてました。
この帯に羽海野さんがクラウディオのイラストを描いているんですが、それがまぁ素敵で!!
いっそのこと羽海野さんも次回作は老紳士モノにしたらいいのに!!(笑)

白状すると…作者であるオノさんの絵よりも、帯の羽海野さんの絵に惹かれてしまった。
あぁ、オノさんファンがいらしたら本当にすみません。
でも中身を読んだら、オノさんの絵も好きになりましたよ。

しかし、老眼鏡紳士か…。
何か自分の中の意外な萌え要素を発掘してしまったなぁ。(笑)


…という記事を書いてたら、おみほさんのブログで執事喫茶に行ったというお話があって驚きました(笑)
おみほさんのレポによると、執事喫茶には若い従業員さんが多くいるみたいなんだけど、
やっぱり執事ならば“老”紳士がいいな。素敵なおじさま。
それで十分萌えられる、むしろそれじゃなきゃ萌えられない、ということがこの漫画を読んでわかった。
え、マニアック過ぎるって?うん、わかってる。(笑)

あ、老紳士といえばデスノのワタリが思い出されますけど、
ワタリとこの漫画のクラウディオは同じ老紳士でも、全く別ベクトルです。
だって私、ワタリは好きだけど特に色気は感じてないし。(笑)

一人暮らし

2006年10月21日 02時06分55秒 | 本・漫画


たかぎなおこさんのエッセイ、『ひとりぐらしも5年め』。
コレ読んだときは、作者は私か!?と思いました。

私は一人暮らし3年目ですが、あまりにも自分の日常と重なるもんだから、驚きました。
世の一人暮らし女性はみんな凄く共感出来るんじゃないかなぁ、コレ。

内容は可愛いイラストで綴られる、一人暮らしの平凡な日常について。

例えば、スーパーで人目が気になってしまうのが「かごの中身」だっていうのは痛いほどわかる!
かごの中身が嗜好品だらけだったり、酒のつまみだったり、
メニューがバレバレ(カレーとか)だったりすると何か恥ずかしいんだよなぁ…。
あと、誰も見てないんだろうけど、トイレットペーパー買うのも3年目の未だに羞恥心が拭い去れない。

あと、作者に最も共感したのが、帰省の際の戦利品について!!
人によっては実家からこまめに救援物資が届いたりする場合もあるんだけど、
ウチはそういうことはほぼありません。3年間でも1~2回あった程度。

だから救援物資は実家に帰った際、自分で調達するんですよね。
「自分で」と言っても、もちろんスポンサーは親だけど(笑)
親と一緒にスーパーに行った際、食料とかシャンプーとかをちゃっかり買ってもらって、
ダンボールに詰めて自分の家に持っていくんです。
この方が、自分の好きなもの・必要なものを仕入れられて良いんですよね。

しかしこの技は私の場合、帰省の際に兄が車で送迎してくれる時にしか適用出来ないんですけどね…。
(兄は別の場所で一人暮らししてますが、帰省の時期がかぶれば車で拾ってもらえるのです)
新幹線で帰る時は、さすがにダンボール抱えて帰れないので。
宅急便を使うのは嫌なんですよね、私の場合。
そういう時は潔く戦利品は諦めます。

でも、私の周りは黙ってても親から救援物資が届くという友達ばかりだったので、
同じような方法で実家から自分で選んで持ち帰る作者には、激しく共感しました。
読んでて「そうそう!!」って声を何度上げたか(笑)

他には、風邪を引いた際にも一人だからすぐに寝込むことが出来ず、
「寝込む準備」を整えなきゃいけないってところ。
実家にいれば、熱が出ても寝てれば看病してもらえるし、温かいご飯も出るけど、一人じゃそうはいかない。
ヘロヘロの体を引きずってでも、薬や食料、飲み物をキッチリ確保してから寝込まないといけないんですよね。
まぁ、私は体だけは丈夫なんで、近年熱なんか出したことは無いんだけど
一人暮らしの一番の敵はやっぱり「風邪」だよなぁ。

この本にはタメになることもたくさん書かれてます。
ひとり酒飲みの作法とか(笑)
私は一人じゃ滅多にお酒飲まないんですけど、この本読んだら一人酒を楽しみたくなっちゃった。

「気楽でいて孤独、でもやめられない一人暮らし」
うん、本当にそう。寂しい時もあるけど、やっぱり自由気ままなこの生活はやめられないんだよな~。
だから卒業後も私は実家に戻らず、どこの土地でもいいから一人暮らしを続けたいと思ってます。
あ、別に家庭環境が冷えている訳では決してありませんので、誤解の無いよう(笑)

今現在一人暮らしをしている人、これから一人暮らしをしたいと思っている人には必読だと思います!!

乙一、待望の新作??

2006年04月15日 00時32分19秒 | 本・漫画
乙一さんの小説が好きです。
出ている作品は全部読んでます。

デビュー作である『夏と花火と私の死体』は乙一さんが十七歳の時の作品ですが、
高校生にこんな文章が書けるのかと驚愕するほど、完成度が高いです。

乙一さんの作品は残酷さが前面に出てるミステリー系の物語と、
すごく繊細で切ない青春系物語の二つに分けられます。
本当に全然違うタイプの物語なので、同一人物が書いたとはちょっと信じ難いくらい。

でもどちらにも共通しているのは、人の心の痛みをリアルに描いていること。
登場人物たちが抱いている悩みや孤独は、きっと誰もが感じたことのある気持ちだと思います。

それと、乙一さんのもう一つの魅力はあとがき!
真顔でギャグを飛ばしているような面白さです。(なんだそれ)

で、3月に久々の新作が出ました。その名も『とるこ日記』。
乙一さん・定金伸治さん・松原真琴さんの三作家のトルコ旅行記。
本文を定金伸治さんが書いてて、そこに乙一さんと松原真琴さんが細かく脚注をつけてます。
ちょっと読み難いけど、読み応えは十分!面白いです。
でも実は、目当ては乙一さんの書き下ろし短編。タイトルは『毒殺天使』(笑)
どんな内容なのかまだ読んでないのでわからないけど、楽しみです。

最近全く新作を出してなかったので、かなりの乙一不足でした(笑)
でもこの『とるこ日記』も共作だから、「乙一の新作」とは言い難いなぁ…。

乙一さんは昔から映画を撮りたかったらしく、最近は舞台のシナリオを書いたり、
本名で映画祭に出品したりしているらしいです。
映像の世界でも素晴らしいものを作って成功して欲しいとは思うけど、
もう小説に専念してくれることはないのかなと思うと、かなり複雑な気持ちです。
やっぱり彼の小説が好きな私にとっては寂しいと思うのが本音です。

ま、小説やめたとは一言も言ってない訳だし、気長に待つことにします。

そうそう、乙一さんは去年「爆笑問題のススメ」に一度出演したんですよ。
この時の彼はあまりにも緊張してて、ちょっと気の毒でした(笑)
でも彼のボーッとした雰囲気には何だか母性本能をくすぐられました。(何言ってんだ)

…まぁね、気長に待つと言いつつも、本当は早く新作が読みたくて堪らないんですけど。(おい)
早く小説界に帰ってきておくれ~


白夜行

2006年02月23日 23時09分34秒 | 本・漫画
読破しました、小説『白夜行』。

何というか…心が重くなりました。変な表現だけど。
この重さが悲しさなのか、虚しさなのか、切なさなのかよくわからない。
全部の様な気がするけど、言葉では表しにくい複雑な気持ちにさせられました。

小説では主人公の亮司と雪穂のやりとりが一切書かれてないんですよね。
周りの人間からの視点を通して不透明に描写されているだけなので、
二人の内面も関係性も、直接的には最後までハッキリしません。
でもだからこそ想像を掻き立てられる内容だったと思います。

小説を読んだ後にドラマを見るとなんだかホッとするかも。
ドラマでは小説に無い二人のやりとりを細かく描いているので、
亮司と雪穂の気持ちがすごくわかりやすくなってるんですよね。
小説だけだと、雪穂は結局亮司を利用してただけなのかなぁ…?と、
解らなくなってしまう場面が多々あるんだけど、
ドラマで見ると、ちゃんとお互いを深く想い合ってることが描かれているから、安心するんです。

ドラマに関しては賛否両論あるみたいですね。
ドラマは語り過ぎで、小説の淡々としたミステリアスな魅力が失われていると考える人もいるでしょう。
でも、私はドラマの解釈がとても好きです。
主人公二人に血の通った感情が見えるから、感情移入しやすいんですよ。
回が進むごとに、どんどん心を揺さぶられていってます。
見た後はしばらくショックでボーッとしてしまう程。

キャスティングがまたよかったんだろうなぁ。
このドラマで綾瀬はるかと山田孝之の株が私の中で急上昇しました(笑)

これからどんどんツライ展開になっていくけど、しっかりと見届けたいと思います。

しかし、こんなにドラマを面白いと思って見るのは何年振りだろ…。


本は贅沢な時間潰し

2006年02月17日 22時11分34秒 | 本・漫画
課題のレポートも終わり、これで完全にテストから解放されました!
まぁ、来週から集中講義が立て続けに始まるんだけど…

とりあえず、昨日・今日と束の間の休みを満喫してました。
満喫っていうのは、何もせずに家でダラッダラするってことなんだけど。
一日の大半を寝て過ごしてしまいました。もうね…溶けそう。(は?)
でも私は寝るのが大好きなんで、無駄な時間を過ごしたとは思いません

後は久々の読書を楽しみました!
読んでるのは東野圭吾さんの『白夜行』。
はじめは文庫本の余りの厚さにビビッてたんですけど(笑)
読み始めたらどんどん続きが気になって、止められない!!
あとちょっとで読破出来そう。
ドラマとはやっぱりかなり違いますね。ドラマは小説の裏側を描いたって感じ。

東野さんの文章には「品」があります。殺人場面だとか、濡れ場だとかでも、エグさが無いんですよね。
もちろんいい意味で。
最近の作家は、この「品」がある文章を書ける人が少ない気がする。
過激な文章にすればいいってもんじゃないよ。

…って言っても、東野作品を全部読んだ訳ではないので、こんな風に評するのは尚早かもしれませんけど。
他の作品もこれから読んでみたいと思います!