漫画家アシスタント物語 第2章

ブログ「漫画家アシスタント物語」の第2章をまとめました

漫画家アシスタント第2章 その18

2005年08月18日 04時48分32秒 | 漫画家アシスタント
  ( この写真は、前回につづいて井の頭公園ですが・・・ この美しいながめともお別れしました。)

 【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 その1(縮小版)」 よりご覧ください。】



                       その18 ・・・・・・・・・・・・・ 2005年06月08日 01時15分 (公開)


はじめて漫画家アシスタントをやる時は、使ってくれるなら誰でも良かったりするのですが・・・。 ある
程度経験を積むと、どの漫画家が良いか選択するようになるものです。

少し背景処理に自信が付いたので、大好きな漫画家へ飛び込みで会いに行きました。当時、漫画フ
ァンの間では絶大な支持のあったM・M先生。

まず電話で「先生に是非、作品を見てほしい・・・」と面会を求める。 はじめからアシスタント志望と言
うと断られる確率が高くなるからです。

夜、突然見ず知らずの男が電話をする・・・ 相手にしてもらえるだろうか・・・しかし・・・ 夜遅い時間に
もかかわらず面会が即、OKに・・・!絵を見てもらい、アシスタント志望である事を告げると・・・ 即、O
K・・・。

調子よく事が運び過ぎる・・・ 『オレがそんなにラッキーな人間か・・・?』と疑ってかかるべきだった・・・・
・・・・・。 ( 1977年 昭和52年 夏 )


東京の西武池袋線、富士見台駅から10分ほどの所にある一戸建て住宅・・・。M先生の仕事場は6畳
ほど、他にアシスタントの仕事場用プレハブ一棟。

ヒゲをたくわえデンと構える先生に絵を見ていただいて、すぐアシスタントになれるとは・・・ 『オレの実
力もまんざらではないな・・・』などと考えたり、運ばれて来た仕出し弁当をみて、『さすが一流漫画家、
仕出し弁当か・・・』などと、アホな事をボンヤリ考えていた。( ちょうど人手が足らなかっただけなので
すが・・・ )

この仕事場の「緊張」を思い知るのにたいして時間はかからなかった・・・。


一人のアシスタントが仕事をしていた。長髪の同年代の若者でヘッドフォンを付けている。さっそく何を
聞いているのかたずねると・・・。

 「俺が何聴こうが勝手だろ!」

明日からここで仕事ができる事になった・・・・・・。 



                            「漫画家アシスタント 第2章 その19」 へつづく・・・



・前の記事へ戻る時はこちら→「 第2章 その17 」
 


(私の漫画履歴は、 「漫画家アシスタント 第1章 その1」 にあります。)



 






【 各章案内 】  「第1章 その1」  「第2章 その1」  「第3章 その1」
          「第4章 その1」  「第5章 その1」  「第6章 その1」
          「第7章 その1」  「第8章 その1」  「第9章 その1」
          「諦めま章 その1」  「古い話で章 その1」
          ( 但し、第1~3章は『縮小版』になります )






このページへのコメント 【 計2 】


Unknown (シャモン)

2005-06-15 09:37:14

私もアシスタントをしてます。たまたまここを覗いて色々読ませて頂きました。現在31歳・・・アシを始めて、はや9年が経ってしまいました。
現在の仕事場は既に4年程・・・いつも焦りはあるのに思うように前に進めず(時間が経った分、色んな意味で成長できたと自分では思っているのですが)周りのアシは家庭を持ち落ち着いてしまった人が多く、自分もそれに流されそうで、かなり不安・・・そろそろかなり強烈に危機感に襲われてます。
色んな漫画家志望者やアシの人達がこういう不安と闘っていると思います。このブログ、また覗きに来ます。続き、楽しみにしてます。




コメントありがとうございます。 (yes)

2005-06-16 03:35:24

31歳ですか・・・・ すごく苦しい時期かもしれませんね・・・ 
アシスタントの多くの人が一人で悩んでいるんだと思います。

その悩みや苦しみあせりを創作のバネにするか、苦しみから
逃れるために酒、女、ギャンブル、無数にある「娯楽」など
にはまる事で深刻な問題を先送りして、毎日を過ごす・・・・・

このパターンは最も危険な落とし穴であり、最も多くのアシ
スタントが落ち込む穴でもあると思います。

もっとも、女とセックスしたり結婚したり、好きな趣味に生
きる事が、「漫画家になる事」より重要な事なら、それも人
生です。 それはそれで、まったく普通の事だと思います。
孤独に漫画道をわき目も振らずに進んでいく方が「不思議」
な事なのではないでしょうか・・・?

是非また、覗きに来て下さいね。 私はシャモンさんのコメ
ントをまた読める日を楽しみにしています。







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