( この写真は、東京西武池袋線、富士見台駅前商店街です。この先にM先生の家がありました。
《2005年 6月 撮影》)
【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 その1(縮小版)」 よりご覧ください。】
その20 ・・・・・・・・・・・・ 2005年06月22日 23時47分 (公開)
ここの仕事場はピリピリとした緊張感( 好きな方にはさわやかな気分かもしれませんが、仕事嫌い
の私には苦痛でした・・・ )が張りつめていました・・・・。
1977年 昭和52年 夏。東京練馬区富士見台のM・M先生のアシスタントの日課はほぼ以下の様
になります。
朝9時、先生宅、仕事場、廊下、階段、トイレ・・・等を掃除、シッカリ雑巾がけする。そして、M先生
の仕事机の上は特に注意してかたずける。5,60本もあるペン、筆類は整理してならべる。順番も決
まっている。
キレイに整頓し、書籍やLPの棚もシッカリ雑巾がけする。そして、極めつけは犬の世話です。2匹
いる大型犬のクソの始末をし、エサをやる。これ朝と夕方2回。正直言って毎日、仕事(漫画制作)
らしい仕事はありませんでした。
私が居た頃はちょうど仕事が少ない頃だったので、背景の仕事をしたのはお世話になった一週間
のうちの2日ほどだったと思います。
M先生は私の絵が大嫌いでした。リアルで緻密な劇画調の背景を何より嫌っておられました。
「 劇画屋の絵なんか! 」
という言葉を毎日聞かされたものです。M先生の絵に対するこだわりや高い理想はとても尊敬でき
たし、お教えいただいた事( フランスの絵画技法の何とかカンとか・・・ )も芸術的で崇高だと思う。
その意味では、背景の仕事だけやっていれば私には、とてもいい勉強になる職場だったのですが・・・
・・・・。
ほとんど仕事らしい仕事がない。では、何をやっていたのか・・・?
犬の散歩。犬のフン掃除。野球。釣り堀・・・・etc。 夜、食事の支度を手伝い、食事後に後かたずけ
をする・・・。皿を洗いながら、いったい自分は何をやっているのか・・・ 毎日、ワケがわからない。
犬の糞をドブへ捨てながら・・・なぜ自分は今こんな事をしているのか・・・・
ポチャポチャッ
『 しかし・・・・・ドブにこんなモン捨てていいのかなぁ・・・・もし、途中で詰まったりしたらどうなる
んだろぉなぁ・・・・・また怒られたりして・・・・ でもぉ・・・ここに捨てるんだよって、○○さん(先輩
アシスタント)が言ったんだし・・・・・・・・ 』
・・・・・・・などと考えながら・・・・・・・
時間だけが過ぎていく・・・。
「漫画家アシスタント 第2章 その21」 へつづく・・・
・前の記事へ戻る時はこちら→「 第2章 その19 」
* 参考 *
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
.............. 私(yes)のアシスタント履歴
1974年昭和49年 さがみゆき先生 主に(少女系)怪奇漫画。単行本1冊分、
4,5ヶ月のお手伝いでした。 (19歳)
1976年昭和51年 かわぐちかいじ先生 この当時、氏は今ほど有名ではなか
ったのですが・・・・。背景技術をみっちり仕込まれました。(20歳)
1977年昭和52年 村野守美先生 漫画界一の豪傑と言われ、エピソードには
事欠きません。たった1週間しか、勤まりませんでした。(21歳)
1978年昭和53年 ジョージ秋山先生 当時「浮浪雲」(ビックコミックオリ
ジナルに連載)が、すごい人気で、渡哲也、桃井かおりの
主演でTVドラマ化されていました。(23歳)
‘05年平成17年、現在なお、秋山プロにぶら下り中。 (50歳)
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( より詳しい履歴は 「漫画家アシスタント 第1章 その1」 にあります。 )
【 各章案内 】 「第1章 その1」 「第2章 その1」 「第3章 その1」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
( 但し、第1~3章は『縮小版』になります )
《2005年 6月 撮影》)
【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 その1(縮小版)」 よりご覧ください。】
その20 ・・・・・・・・・・・・ 2005年06月22日 23時47分 (公開)
ここの仕事場はピリピリとした緊張感( 好きな方にはさわやかな気分かもしれませんが、仕事嫌い
の私には苦痛でした・・・ )が張りつめていました・・・・。
1977年 昭和52年 夏。東京練馬区富士見台のM・M先生のアシスタントの日課はほぼ以下の様
になります。
朝9時、先生宅、仕事場、廊下、階段、トイレ・・・等を掃除、シッカリ雑巾がけする。そして、M先生
の仕事机の上は特に注意してかたずける。5,60本もあるペン、筆類は整理してならべる。順番も決
まっている。
キレイに整頓し、書籍やLPの棚もシッカリ雑巾がけする。そして、極めつけは犬の世話です。2匹
いる大型犬のクソの始末をし、エサをやる。これ朝と夕方2回。正直言って毎日、仕事(漫画制作)
らしい仕事はありませんでした。
私が居た頃はちょうど仕事が少ない頃だったので、背景の仕事をしたのはお世話になった一週間
のうちの2日ほどだったと思います。
M先生は私の絵が大嫌いでした。リアルで緻密な劇画調の背景を何より嫌っておられました。
「 劇画屋の絵なんか! 」
という言葉を毎日聞かされたものです。M先生の絵に対するこだわりや高い理想はとても尊敬でき
たし、お教えいただいた事( フランスの絵画技法の何とかカンとか・・・ )も芸術的で崇高だと思う。
その意味では、背景の仕事だけやっていれば私には、とてもいい勉強になる職場だったのですが・・・
・・・・。
ほとんど仕事らしい仕事がない。では、何をやっていたのか・・・?
犬の散歩。犬のフン掃除。野球。釣り堀・・・・etc。 夜、食事の支度を手伝い、食事後に後かたずけ
をする・・・。皿を洗いながら、いったい自分は何をやっているのか・・・ 毎日、ワケがわからない。
犬の糞をドブへ捨てながら・・・なぜ自分は今こんな事をしているのか・・・・
ポチャポチャッ
『 しかし・・・・・ドブにこんなモン捨てていいのかなぁ・・・・もし、途中で詰まったりしたらどうなる
んだろぉなぁ・・・・・また怒られたりして・・・・ でもぉ・・・ここに捨てるんだよって、○○さん(先輩
アシスタント)が言ったんだし・・・・・・・・ 』
・・・・・・・などと考えながら・・・・・・・
時間だけが過ぎていく・・・。
「漫画家アシスタント 第2章 その21」 へつづく・・・
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* 参考 *
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.............. 私(yes)のアシスタント履歴
1974年昭和49年 さがみゆき先生 主に(少女系)怪奇漫画。単行本1冊分、
4,5ヶ月のお手伝いでした。 (19歳)
1976年昭和51年 かわぐちかいじ先生 この当時、氏は今ほど有名ではなか
ったのですが・・・・。背景技術をみっちり仕込まれました。(20歳)
1977年昭和52年 村野守美先生 漫画界一の豪傑と言われ、エピソードには
事欠きません。たった1週間しか、勤まりませんでした。(21歳)
1978年昭和53年 ジョージ秋山先生 当時「浮浪雲」(ビックコミックオリ
ジナルに連載)が、すごい人気で、渡哲也、桃井かおりの
主演でTVドラマ化されていました。(23歳)
‘05年平成17年、現在なお、秋山プロにぶら下り中。 (50歳)
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( より詳しい履歴は 「漫画家アシスタント 第1章 その1」 にあります。 )
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「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
( 但し、第1~3章は『縮小版』になります )