( この写真は、東京三鷹市の井の頭公園の近く。玉川上水ぞいの並木です。この辺にKさんの借家
がありました。今では当時(1976年)の町並みがすっかり変わってしまいました。《2005年4月撮影》)
【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 その1(縮小版)」 よりご覧ください。】
その15 ・・・・・・・・・・・・・ 2005年05月17日 02時17分 (公開)
どこの公園でも冬景色というものは何か物悲しい。
玉川上水ぞいの並木も寒々としている。( 1976年 師走 )
アシスタントのHさんはもうすぐKさんの所を辞める。アシスタントの仕事場はまるで「トコロテン式」の
ように先輩が辞めていく。必然的に後輩がいつの間にか先輩へ・・・。
武蔵野の自然の中にあるKさんのモダンな借家・・・。そこへ毎日、足を運ぶ事が苦痛で、苦痛で・・・
このHさんとの関係がまさに頭痛の種だったのです。
その日は潜水艦物の仕事( 29年前の事ですから例の『○○の艦隊』ではありません )でしたが、た
だでさえペンの遅い私がその日は格別仕事が遅かったのです。
ふだんアシスタントには小言を言わないKさんが・・・
「ちょっと遅いよ・・・」 と小さな声で。
気があせるばかりでなかなかはかどらない・・・まあ、こんな事もたまにはあります。しかし、12月の年
末の忙しさでみんな気が立っていて・・・
「チッ、何やってんだよぉ!いくら何でも遅すぎるぞ!」 とHさんが舌打ちしながらデカイ声をあげる。
私の頭の中にはただ一つの言葉がグルグルと渦巻いていました。
『やめる・・・絶対やめる! やめる・・・絶対やめる! やめる・・・絶・・・・・」
漫画家アシスタント物語、血の教訓
『 豊かな人間関係を築ける者は幸せな人間関係を謳歌するだろう。人間関係の苦痛をなめ
つづける者は豊かな「キャラクター」をペンの先からほとばしらせるだろう・・・。』
「漫画家アシスタント物語 第2章 その16」 へつづく・・・
・前の記事へ戻る時はこちら→「 第2章 その14 」
【 各章案内 】 「第1章 その1」 「第2章 その1」 「第3章 その1」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
( 但し、第1~3章は『縮小版』になります )
がありました。今では当時(1976年)の町並みがすっかり変わってしまいました。《2005年4月撮影》)
【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 その1(縮小版)」 よりご覧ください。】
その15 ・・・・・・・・・・・・・ 2005年05月17日 02時17分 (公開)
どこの公園でも冬景色というものは何か物悲しい。
玉川上水ぞいの並木も寒々としている。( 1976年 師走 )
アシスタントのHさんはもうすぐKさんの所を辞める。アシスタントの仕事場はまるで「トコロテン式」の
ように先輩が辞めていく。必然的に後輩がいつの間にか先輩へ・・・。
武蔵野の自然の中にあるKさんのモダンな借家・・・。そこへ毎日、足を運ぶ事が苦痛で、苦痛で・・・
このHさんとの関係がまさに頭痛の種だったのです。
その日は潜水艦物の仕事( 29年前の事ですから例の『○○の艦隊』ではありません )でしたが、た
だでさえペンの遅い私がその日は格別仕事が遅かったのです。
ふだんアシスタントには小言を言わないKさんが・・・
「ちょっと遅いよ・・・」 と小さな声で。
気があせるばかりでなかなかはかどらない・・・まあ、こんな事もたまにはあります。しかし、12月の年
末の忙しさでみんな気が立っていて・・・
「チッ、何やってんだよぉ!いくら何でも遅すぎるぞ!」 とHさんが舌打ちしながらデカイ声をあげる。
私の頭の中にはただ一つの言葉がグルグルと渦巻いていました。
『やめる・・・絶対やめる! やめる・・・絶対やめる! やめる・・・絶・・・・・」
漫画家アシスタント物語、血の教訓
『 豊かな人間関係を築ける者は幸せな人間関係を謳歌するだろう。人間関係の苦痛をなめ
つづける者は豊かな「キャラクター」をペンの先からほとばしらせるだろう・・・。』
「漫画家アシスタント物語 第2章 その16」 へつづく・・・
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