放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

2018年私的映画ランキング

2019年01月24日 | 電影

2019年に入ったが、昨年観た映画をまとめてみた。
テレビなども含めて年間50本は観たいと毎年思っているが、なかなか難しい。
昨年は36本。
題名の後ろに★が付いているのは、映画館で観賞したもの。


「猿の惑星 創世記」
「羊たちの沈黙」
「インビクタス」
「幕末太陽傳」
「スターリングラード」
「天使にラブソングを」
「必殺!主水死す」
「この世界の片隅に」★
「ダンガル」★
「ジョーのあした」
「パシフィック・リム アップライジング」★
「アメリカン・スナイパー」
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」
「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」
「故郷」
「地獄の黙示録」★
「戦ふ兵隊」★
「冷たい雨を撃て、約束の銃弾を」
「オリエント急行殺人事件」
「精神」★
「トランスフォーマー」
「予告犯」
「桜田門外ノ変」
「大魔神」
「大魔神怒る」
「大魔神逆襲」
「幕末太陽傳」(今年2回目)
「カメラを止めるな!」★
「バトルシップ」
「運命は踊る」★
「もののけ姫」
「ニューシネマパラダイス」
「バーフバリ」★
「ガンジスに還る」★
「帰ってきたヒトラー」



ということで、以上の映画から、2018年の私的ベスト3を発表。



まずは第3位。


「カメラを止めるな!」

2019年に入っても、まだ映画館で観ることができる、2018年大流行の作品。
みんながあまりにおもしろいと言うものだから観に行ったわけだが、前評判が良すぎて自分の中でのハードルが上がってしまい、おもしろかったけれども、泣くほど感動はしなかった。
最初に観る者に疑問を抱かせながら完成されたストーリーを見せて、その後に物語の裏側を見せるという手法が、非常にテンポ良く構成されていたので、サクサク回答がもらえるクイズ番組のようで一種の快感を得られたのだと思う。
これだけ売れても出演者はノーギャラと聞いて非常に憤っていたが、いろんなCMで見かけるようになったので安心した。
「ブレアウィッチ」のように、数年に一度くらいのペースで定期的に低予算映画が大ヒットをしている感じがするので、この作品も将来的にはそうしたくくりで捉えられるのだと思う。
邦画でも、予算がなくても、アイデア次第で売れるという結果を出したことが、この作品の一番の存在価値なのではないか。




そして同率3位。


「幕末太陽傳」

大好きな作品で、個人的には殿堂入りをしているのだが、2018年はなぜか2回も観る機会があり印象深かったのでランクイン。
落語の世界観をベースに、出てくるキャラクターたちのセリフ、立ち回り、すべてが美しい。
昔の映画って、セリフが言うスピードがなんか速くて、いまいち聞き取れないこともあるので、そこで敬遠してしまう人もいるのが残念なくらい。みんな、これ観たほうがいいよ。
フランキー堺をはじめとする登場人物は、みんな愛おしい。ドブ臭い品川の遊郭で杯を重ねながら三千世界の烏を殺してみたい。
複数の落語を一つの物語にまとめてしまう構成力も素晴らしく、いつ観ても感心してしまう。







続いて、第2位。


「帰ってきたヒトラー」

個人的なツボなのだろうけれど、ヒトラー関連の映像作品が好きなような気がする。ドキュメンタリーでヒトラーを扱ったものはたいてい見ているし、「ヒトラー 〜最期の12日間〜」も非常におもしろかったし。なんだろうね、これ。
別にヒトラーも第三帝国も特に思い入れがないのだが、民衆の圧倒的支持を得て合法的にドイツのトップに上り詰め、ヨーロッパを覇権し、花火のように一瞬で灰燼に帰したという物語に興味があるのかもしれない。ドイツって未だに第三帝国アレルギーを引きずっていて、ドイツに行った時にそういうものに気づいたっていうのも、感心の根源にあるのかもしれない。ネオナチの台頭はもちろん、移民の受け入れとかも、結局第三帝国の亡霊から逃れきっていないからだと思うし。
そんなドイツ人が“嫌悪”するヒトラー本人が、殺害されかけた直後によみがえってしまい、現代のドイツで“ものまね芸人”として評判になり、次第に当時のヒトラーのように民衆の共感を得ていく。ドイツ人の根本って結局変わっていないということを突きつける作品で、ドイツ人はどういう思いで観たのだろう。ユダヤ人は笑って観れるのかね、これ。










そして、2018年の私的映画ランキング第1位。



「この世界の片隅に」



いろいろ考えたが、この作品に。
戦争というものが庶民にとって静かに押し寄せてくるものであること。そして唐突にやってくるものでもあること。日常の生活は平時と変わっていないようで、平時とはまったく異なるものであること。人々は正気を保ちながらも、徐々に変わっていくこと。
戦争を経験した者であれば当たり前の感覚は、74年を経て、今を生きる我々に伝承されていなかった。
戦地の最前線でドンパチやる映画もいいけれど、一般に生きる我々にとって本当に必要なのは、こういう戦争映画だったのかもしれない。

映画の感想は、詳細は以前に載せた記事で。



Amazon PrimeとかNetflixなどに加入すれば大幅に観賞数は増えるんだろうけど…。
2019年はどんな映画に出合えるのだろうか。



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