【ツカナ制作所】きまぐれ日誌

ガラス・金工・樹脂アクセサリー作家です。絵も描いております。制作過程や日常の話、イベント告知等。

樹脂とシリコンゴム型でシーラカンス作ったよ!(樹脂編)

2017-08-20 22:01:18 | 大学
おす!今日は珍しくちゃんと写真編集したんで、多分見やすいと思います(`・ω・)b白っぽくなりすぎたら次回抑えて調整しますね。




さて…いつもは少量を安く買ってちまちま製作している樹脂モノですが、授業では型取りから何からちゃんと教えてもらえました!

この授業もタメになったんでご紹介!



使ったのは、封入用樹脂1キロ、信越シリコーンのKE-12を1キロ、それぞれの硬化剤、アセトン、紙コップ、プラスチックカップ(大)などなど。

あとはお好みで樹脂用着色剤とか封入物を準備すればよし。全部で購入金額一万円弱かかりましたね。私は家でやる用にアセトン自分でも購入したし、余計にかな。





さて!今回は先生から「この授業は技術を学ぶ為の授業だから、ちゃんと型取りして一個磨きまでいけば何やってもいい」とのお達しで、とりあえずこの頃マイブームの深海魚からシーラカンスを作ってみることにしました。



まず樹脂粘土でぱぱーっと原型製作。これに五分くらいしか費やしてないのが後で苦労の原因に(―ω―;)

結論から言いますと、できるだけ凹みが少ないほうが後で楽です。




アクリル板で三方を囲み、原型の半分だけを油土で埋めます。

この時、原型に湯口として円柱状などのパーツを接着して一緒に型をとる必要があります。シーラカンスの口にくっついてる、透明なアクリルの棒がそれです。

型が完成すると、そこが樹脂を流すための口の部分になります。





合わせ型なので、棒の先で穴をあけて型がずれないようにします。原型と粘土は、ゴムがくっつかないように離型剤を縫っておきます。

色々タイプがありますが、今回は塗るタイプ。スプレータイプもあるんだとか。




準備完了!プラスチックカップにシリコンゴムと硬化剤を計り入れます。

シリコン100に対し、硬化剤が1。このシリコンゴムは温度に関わらず、この比率は変わりません。









ここでポイントなのが、ただぐるぐる掻き混ぜないこと。縦や横に、切るように攪拌することが必要です。

先生の例えが分かりやすかったので引用させてもらいますと、コーヒーカップに角砂糖入れてただぐるぐる混ぜただけだと中心に溶け残りが溜まっちゃうよね、とのことで。それが硬化不良を引き起こしちゃうことも!

ゴムが足りなかったら、ダメになった型を小さく千切ったものを入れるといいようです。私が家でやった時は、消し心地の良くなかった使ってない消しゴムを入れてしまいました。




結構すぐ固まります。板を叩いて、衝撃で気泡を抜くのを忘れずに。混ぜてる時も気泡を抜かないと、穴が出来てしまいます!

原型が複雑な形で心配な人は、最初筆でシリコンを塗っておくといいかも。





そうそう、ちゃんとテープとかで全体の隙間を塞いでおかないと、ゴムが漏れて大変なことになりますよ(@∀@;)



固まったら型枠と粘土を外し、ゴムの平らな面を下にして同様に型枠を組みます。



この時も離型剤を塗ります。



もう一度ゴムを流します。











ふう!これで型は完成!

中の原型を取り出し、ガムテープで巻いてしっかり合わせます。これもちゃんと隙間無くやらないと、樹脂が漏れて大惨事になります!



紙コップは適当に、ちょっと大きいやつを百均で購入。



樹脂は水との相性最悪なので、型が濡れてないかきちんと確かめてから。

硬化剤の比率はシリコンと違って温度で微妙に変わりますが、だいたい100に対し1から2ぐらい。入れすぎると黄色くなっちゃったり紫になっちゃったりするので要注意!会社によりますが、紫になっちゃう系の会社の紫はあれ、逆にキレイでいいかも。

ま、樹脂はガラスと違って劣化して当たり前なので、いずれ変色しちゃうもんなんですけどね~(´ω`;)




いよいよ樹脂流し!紙コップの縁をくちばし状にとがらせて、湯口から樹脂をそーっと流します。

一気にやると湯口が細いのでそこで詰まってしまうことが!





これ、プラスチックカップに型を入れているのは深い意味はありません。型が倒れないようにしてるだけです。




ここで重要なのは、絶対に使い終わった紙コップをすぐゴミ箱に捨てないこと。

樹脂は化学反応で硬化し、その際高熱を発します。ゴミ箱の中が火種だらけだと、最悪火事になる危険性が。固まってから捨てて下さい。

早く硬化させようとして、狭い部屋でガンガン熱をあててほったらかししにてて火事になったという事が実際にあったそうです。おっかねぇ。



まぁ注意してれば問題無いし、要するに燃えないものの上とかで作業すれば済むって話です。





じゃーん!一個目完成!

あとでとぅるっとぅるにします。固まるのに時間かかるし、固まる前に取り出すとベトベト事件になります!それを拭き取る為のアセトンです。




二個目を制作するため、着色剤を使った友達に余った樹脂の硬化したやつを分けてもらい、ニッパーでパッキパキにして…





型の両面に一層ずつ流し、それが固まってから封入物を入れると中のものが表面に出てしまうことがありません。



二個目、三個目をやりながら、耐水紙ヤスリで一匹目を磨きました。600、800あたりからスタートして1500、2000くらいまで。

水をつけながらやると粉が舞わなくていいですよ!




さて、完成!









透明はヤスリとアクリサンデーで磨き、あとの二つはニスで誤魔化しました。


三つ目は中にアンティークゴールドとネジを入れてアンティーク風に。割りと気に入ってます。ちゃんとヒレで立ってくれるし。

隙間に入ったアクリサンデーとか樹脂の粉は、超音波洗浄機でとることができます。

そのうちちゃんと家庭用の小さいやつでいいから、超音波洗浄機が欲しいです(―ω―;)




樹脂はとにかくガラスよりよっぽど加工とか制作とか楽なので、ガラスやりたい気持ちは樹脂で紛らわせます…早くバーナー欲しいぜ!

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