平成１８年７月２４日（月）

昼間は築地で夕方は浅草で人情を感じました(^_^)


《旧暦6月29日》

※野立てなので見かける大きな傘ですよ、旦那の話ですと中国産とのこと

★やっと時間を作って築地へ出かけることができた。本来であれば
女房様も一緒に行きたいところだが、時間がとれずヤツガレ一人と
なった。案の定「奥さんはどうしたの？」と聞かれまくった(^^ゞ
なんだかあたし等は夫婦漫才のようで二人で一人前のようだね。
築地で人情を感じたのは東源正久さんだ。先祖は近江の刀鍛冶で、
屋号はトウゲンマサヒサじゃなくて本当はアヅマミナモトノマサヒ
サと読むものらしい。ここの旦那が人情のある人で噺家を一人面倒
見ているんだ。実は、築地の場外市場は桂文字助先輩のテレトリー
で、いし辰の旦那は初代、文字助後援会長だったんだ。今から十年
以上前になったが‥‥、毎月のように後援会主催の落語会を開いて
くれた。もう休止して何年になるのだろう？いや、休止じゃなくて
中止だねもうここまで来れば(^_^;)

この文字助師匠はその当時、談志一門の前座を修業という名のもと
に場外の旦那連中にお願いをして、店でアルバイトで働かしてもら
うよう談志家元に提言をしたんだ。毎日早起きをするバイトは結構
つらいものがある、修業というか世間を知ることが出来て、その上
にご贔屓が出来るかもしれないというちゃっかりした発想だった。
これに家元も乗って先ずは成功したと言って良いかもしれない。
立川談春くんは焼売の菅商店で一生懸命働いていた。正久さんに居
たのらく君は廃業してしまったが、談春くんは元気に活躍している。

★築地の旦那連中の偉いところは、立川流の前座さんが二ッ目に昇
進した時だ。建前上、修業ということだから無料奉仕だったのだが
旦那たちはきちんとバイト料を支払い二ッ目に昇進した時は紋付を
贈呈していた。現在、東源正久さんに文字助兄さんの弟子（元快楽
亭小ブラ）の桂文字ら君が働いている。包丁屋さんは地味な仕事な
んだ、売った包丁の砥ぎをするのが仕事のようなもの、毎日砥石に
向かって包丁を砥ぐ生活をしている。技術を身につけられるのでこ
れも良いことかもしれない(^^ゞ　文字ら君よ頑張れ!(^^)!

★またもや藤本商店にてぽん酢（橙の絞り汁）を購入した。鍋の季
節でもなんでもないのにぽん酢を買いに来るヤツガレは不思議な奴
だよね（笑）。ヤツガレ特製のぽん酢は飽きが来ない、サッパリし
ているのでどんどん無くなるんだよ‥‥、他人に贈呈したりすると
減っていくよなぁ、まるでぽん酢屋さんだよマジに。
藤本商店の社長の義姉さんから松茸を頂戴した今年、初めての松茸
だよ、『これ、ちょっとだけど‥‥』いいえ、ちょっとでも何でも
良いのですよ、嗚呼、ありがたいッ！今晩は松茸ご飯にするぞッ♪
藤本さんいつもいつも本当にありがとうございます＼(^o^)／

★いし辰でお昼の弁当の撮影許可をもらった。千円以下で美味しい
いし辰の弁当が食せるんだよ。コロッケとか串かつの弁当が出るの
で写真を撮らしてもらった。コロッケ弁当はマジに美味そうだ。
どうやらこの弁当は大好評で注文がもの凄いそうだよ(^O^)／
弁当の注文が殺到すると滅茶苦茶に忙しくなるそうだ、それは来店
客を対象にしている食事処はどうしても目の前のお客様中心になる、
しかし、お客様の要望に応えるには弁当も良いのではないか(^_^)
安くてマジに美味しいものはお客様にサービスになっているよ♪

★浅草演芸ホールの出番は夕方５時１５分だった。出番は小燕枝さ
んの代演だったのだが初日から休んでいる、大丈夫かな？病気なの
か？それともダブルブッキングなのか？近々会うので聞いてみよう。
楽屋入りする前に折り畳みの傘の骨のつなぎ目が故障したので購入
した合羽橋通り商店街の「山宮商店」に行った。ご夫婦でお店に出
ていて買った傘を見せると『あゝ、ビスが取れてますねぇ‥‥』と
すぐに修理してくれた。良くみるとビスを取り付けるには専用の工
具が必要なんだ。それと細かいけどビスも多種多様にあるようだ。
老眼鏡を掛けてビスを探して工具で取り付けてくれる旦那を見てる
と職人さんのなんともいえない良い人柄がにじみ出ていたなぁ。

ヤツガレが持参した傘は山宮商店で製造した傘なんだ。一目見ただ
けで自分がこさえた傘と分かっている。丁寧に修理をしてくれたの
で「おいくらですか？」と聞いたら『冗談じゃありませんよ修理代
なんて要りませんよ、それよりわざわざ来て下さって済みませんで
した、これからも何かあったら修理しますよ』って、無料でしかも
礼をいわれちゃったよ。ヤツガレが噺家だと分かると色々な話をし
てくれた。この傘の修理は自分でこさえたから直すんじゃなくて、
傘なら何でも直してやるんだって、ちょっと壊れただけなのに捨て
るような勿体ないことは忍びないと言っていたよ。最近は外国産の
傘が幅を利かしているらしい、国産品は割高だけど丁寧な仕事をし
ているので分かる人には分かってもらっていると言っていた(^^ゞ
ヤツガレはその中の一人だよね（笑）。旦那は大きな傘を見せてく
れた。中国産だけど良く出来ている傘らしい、国産だと三倍以上の
値段がつくそうだ。余りも高いので扱うことが出来ないと言ってい
た。ほんとう正直な旦那ですな、下町の職人気質というか嬉しくな
るような山宮さんに天晴れッ！あれ？晴れちゃ傘屋は駄目かな？

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