尾道市向島町の里海を眺めて

瀬戸内海(尾道・向島)で見られる海の生物等をご紹介

ヨウジウオ放流とアカニシの卵(ナギナタホウズキ)

2011-07-08 19:29:18 | 生物
先日孵化したヨウジウオ稚魚は、結局アルテミアを食べることがありませんでした。
やはり口がアルテミアに対して小さすぎるようです。
現在の予算ではヨウジウオのためだけに餌を用意することができないので、
採集地点の近くで全て放流しました。




さて、様々な生物の活性が上がると、トラブルも同時に増えます。
今回はYou streamで放映していた水槽の魚たちが病気で死んでしまい、
来客の予定と相まってクリーニングと生物の補充に追われました。
閉鎖系の環境では、一匹が死ぬと周りを道連れにして全て腐ってしまいますが、
自然界では常に海水が動いて、様々な掃除屋(スカベンジャー)もいるため、
死体が長く残ったり他の生物に致命的な悪影響は与えることはありません。

下の写真は水槽を掃除中に見かけた、死んだギンポを食べているアカニシの様子です。
アカニシは生きたアサリなどを食べますが、このように死体も食べます。
柔らかく食べやすい部分をうまく選んで食べているのですが、魚の鰓(エラ)に
口の部分を差し込んで食べているのは、ちょっとグロい光景です。



6月ごろはアカニシの産卵期でもあります。ついでにアカニシの卵をupしておきます。
ナギナタホウズキと呼ばれ、浅瀬でも岩の上や転石の裏などに産み付けられています。
数センチの薙刀状の袋の中に、沢山の卵の粒が入っているのが見えると思います。


親の写真はこちら