古書店ではないが、我が家の書架から昔買った「人間の品格・安岡正篤先生から学んだこと」(下村 澄著)を見つけて拾い読み。(門仲の『大坂屋』のご常連にも、安岡正篤氏の流れの財団の関係者の方がおいでになった。)
この種の本では、稲盛和夫とか松下幸之助とか多々あるが、共通なのは、すべて「ごもっとも」と言うことが書かれていることだろう。
いくつか披露。
1.「ツキ」を持った人の重用と言うのが書かれている。ごもっともな話。昔S航空会社にいたとき、時のS会長が引っ張ってきた役員にRという人がいた。S会長が社長していた(いまでは旅行業界で一、二を争う会社)会社からひっぱられた人。まず、仕事は全くしない、決断力はない、ただ人が良いだけ。でもS会長は、「能力は期待しない。Rはツキのある男だから、運気が上がる。それだけで良い」と常々言っていた。でも、その気配は全く無く、今はその人も勿論いない。今まさに、時代の寵児であるS氏ではあるが、間違いもあると言うことだ。いや間違いが世間に知られていないだけかもしれない。すみません、澤田さん。あ~あ、名前を言ってしまった。
2.「小信を忽せにせず、有事を済う」。しかし現実は反対に「そのうち一緒にメシを食おうや」「そのうちそのうち遊びに行くよ」はまず実現しない会話がまかり通ると。まさに『NATO』。誰々には全く関係ないが、だれかに電話すると、「いま、こちらからかけようとしていたところ」という返事をもらうことがあるが、これも気軽に言われるが、気になるところだ。重なるとより気になる。
3.「女三人よれば、皿に穴が開く」。日本と韓国の感性の違い。儒教文化を同じとする、両国の文化は、自己主張を正とする韓国、自己主張を抑える日本を取り上げている。某社にも優秀な韓国人女性が働いているが、日本には永いが、韓国流指導。もったいない。この本の別の章にも、欠点を直すより長所を伸ばした方が得策と書かれていたが、長所をこれ以上伸ばすのは難しい場合はどうするのか?今のこじれた日韓関係を見ると、日本の総理大臣もわかっているのか?日米韓の首脳会談で韓国語で挨拶して無視されたことも、相手には弱腰と見えただけだろう。親近の情を見せたい努力は逆効果。だから外交は難しい。
今『国家の品格』も併読しているが、自分の『品格』の低さ・無さには言い訳の術も無い。
追記:本の中で、マスコミ出身出身の著者が、テレビのキャスターは、出たてはだだの女性だが、人に見られているのでどんどん綺麗になると言う話を書いている。本当にそうだ。今のNHKの(東京外語大出身)お天気お姉さんは、あごの形まで変ってきた。