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ロボサムライ駆ける■第59回

2016年02月09日 | ロボサムライ駆ける

ロボサムライ駆ける■第59回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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■第七章 血闘場(6)

地下大空洞に声が響き渡っている。

「皆、剣を下げよ。これ以上の戦いは無用だ。シュトルフくん、全員に命じろ」

意外なことにクルトフが命令していた。


「しかし、クルトフ様」
 シュトルフが抗弁しようとする。


「だまれ、シュトルフくん。ロセンデール様がなくなった今、これ以上は無用だ。我々はもう空母も機械城もないのだぞ」


「そうです。公式には日本と新生ドイツ帝国は交戦していないのです」徳川公が言葉を継いだ。


「我々としては心柱が目覚められた現在、わざわざことを荒立てる必要はない」


 斎藤も一言加える。


「それゆえ、我々は武装を解除します。よろしいな、シュタイフくん」


「はっ。クルトフさま」

シュタイフは渋々命令に従う。聖騎士団は、武器を下げた。


シュタイフの胸の内にはにがいものが込み上げてきた。

『ロセンデール殿下、お許しください。私はあなたをお守りできませんでした。

このクルトフめは、一三人の諸公のうちの誰かから、


ロセンデール殿下を滅ぼすために遣わされたに違いないのです。


その証拠を握ることはできませんでした。殿下、この敵は必ず…』

(続く)
■ロボサムライ駆ける■第七章 血闘場(6)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所



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