
SK消滅の光景■セクター宇宙連邦軍、ビット大佐の目下の悩みは、奴らの流入だ った。まったく奴らミレニアム信徒はひきも切らさず、この星へやってくるのだ。 一体、何のためにこんな辺境の星へ
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消滅の光景 第6回 カド博士の家に向かうチヒロとラミーは滅びの戦士達の攻撃を受ける。ラミーの力がチヒロを助ける。
消滅の光景 第6回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
滅びの戦士達は超合金のコンバットスーツで身を固めている。特権階級であ
るとないにかかわらずヽ人々を殺戮しているのだ。彼らは特にミレ
ミアムアム信徒を目の敵にしていた。
カド博士の家はシティの郊外にある。市街地から飛び出したチヒ
ロのエアーカーに上空から黒い物体が襲ってきた。チヒロの反射神
経はあやうい所でそいつを避けた。
が車はチューブードライブーウェイの側壁に激突した。一瞬チヒロ
はコックピット内でしたたか体を打ち、気を失なった。
ラミーも身動きしない。
上から3つの黒い物体が降下してきた。
彼らは手に電磁ヤリを持っている。彼らがまたがっているのは卵形
をした、ホーと呼ばれる生体メカの一種である。
ロボット体の中に一部分動物の神経不が埋め込まれている。
一種のサイボーグであり、機械獣よりも反応速度が早いのだ。
このホーは黒いコンバットスーツに身を固めた滅びの戦士達
の意志を読みとり、自在に動くのだった。
「とどめをさせ」 戦士の一人が命令した。
戦士がホーに乗ったまま、チヒロの様子
をうかがいながら、近づいてきた。動かないチヒロの体を見付けた
戦士は、電磁ヤリを持ち上げ、ねらいをさだめる。
電磁ヤリは一撃で一万ボルトの電気を放電し、物体を炭化する。
電磁ヤリが突き出された瞬間、チヒロの体は気を失なったまま、
空間移動した。
『チヒロ、目をさまして』チヒロの意識の奥で声が響く。
激しい衝撃がチヒロの体を貫らぬき。チヒロは意識を取り戻した。目の前に
再び、電磁ヤリが迫ってくる。体をかわす。レイ=がyを出そうと
する。ない。エアーカーの中で落としたようだ。
ナヒロは今、自分 が空間で行動していることに疑問を感じてはい
なかった。
急に手の中にレイ=ガンが出現した。チヒロの方へ突っ込んでくる戦士の目
の前まで引き付け、手を狙い、レイ=ガンの引き金をしぼる。ホー
が襲い、チヒロははじき飛された。しかし体には傷はない。戦士は
両手をレイーガンでやられ、電磁ヤリを落としていた。ヤリはチヒ
ロの手の中に飛び込んできた。チヒロは電磁ヤリを構え、戦士に投
げつけた。
電磁ヤリは戦士の体を貫ぬき、放電する。轟音がした。戦士
の体は異色の超合金コンバットスーツごと、吹き飛んでいた。残
り二人の戦士が近づいてくる。
電磁ヤリがまた、彼の手に戻ってきた。戦士は二手に分かれ、チ
ヒロを挾み撃ちにしようとする。両サイドから突き込んでくる。ヂ
ヒロの体は金縛りにあったように動かない。戦士のヤリが彼の皮膚
にふれようとした時、チヒロはテレポートしている、エアーカの
残骸の側に立っていた。上空では、勢いあまった戦士のヤリがお互
いを貫いている。大爆発がおこった。
チヒロには今まで自分の行動が夢のように思われた。
自分にはテ レポート能力もデレキネス能力もないのだ。
エアーカーは燃え続けている。中にいた少女ラミーはどうしたの
だろう。目の前の空間にラミーは疲れた表情で現われた。
「ラミー、一体、君は」
「そう、私は超能力者。今の事件で私の能力はわかったでしょう。
カド博士の家へ向かわねば」
「エアーカーはこの通りだ。君のテレポート能力でもあそこまでは
距離がある」
「心配しないで」
消滅の光景 第6回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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