我国ではようやく医療従事者に対するワクチン接種が始まった。しかしそれも一部大病院の医療従事者のみにとどまっており、国民全員が接種を受けることが出来る時期は何時の事やらと言った状況のようである。欧米諸国ではすでにかなりの方が接種を受けているが、我国の「ワクチン接種」に対する出足は相当遅れている。このままでは「東京五輪」までに、全国民が接種出来るかどうかは不透明である。
また状況次第では「東京五輪」の開催も危ぶまれるものと思われます。確かに最近の新規感染者数は減少気味ですが、果たしてこの状況がこのまま続くかどうかも分かりません。医療体制も依然として予断を許さない状況のようです。「緊急事態宣言」は関西の２府１県では解除される見込みのようですが、首都圏の１都３県は厳しいようです。私の「巣籠生活」もまだまだ続くかも知れません。営業中の日帰り温泉等のホームページ上にも、「緊急事態宣言地域の居住者」には入浴を遠慮して欲しい旨の記載があります。何時ものことながらこの語句にはガクッと来ます。果たして何時になったら国内外を自由に往来したり、温泉巡りを楽しめる時は来るのでしょうか？
新型コロナ禍や最近の森会長の失言もあり、世論は東京五輪開催に否定的のようである。特に森会長の失言は国内のみならず、世界中の心ある人からブーイングを浴びた。天災ならある程度は止むを得ない面はあるが、人災は全く防御出来ない。ある人達は森会長のこれまでの功績とやらを上げているが、今回の失言はそれらを全て帳消しにした。正しく世界中の笑いものになった感がある。これまで森会長の失言は度々あったが、それほどの痛手は受けなかった。今回も失言を撤回して謝罪すれば治まだろうと安易に考えていたようだが、逆に謝罪会見時での対応が仇となり火の手が広がってしまった。
現時点ではお偉方の皆さんは失言について批判するが、誰も会長職から降りろとは言っていない。不思議ですね。またこれだけの失言をした会議上で、森会長を諫めた人は誰もいなかったと漏れ聞く。やはり日本には「長いものには巻かれろ」という諺が浸透してといるようですね。
さらにこれだけ新型コロナが世界中で流行っている最中に、ワクチンが出来たとはいえ果たして開催が可能なのであろうか？国内はある程度収まるかも知れないが、途上国までワクチンが行き渡り、新型コロナを撲滅し全世界の人々が安心して来日出来るのか疑問である。そのこともあり、無観客による開催等も検討し強行開催の気配である。
しかし、五輪は断じて「国威掲揚」のためにあるのではなく、スポーツを通した「世界平和」にあると思っています。増してや「命より経済」のためにあるのでは無い。しかし、現実は参加することに意義があるとは到底思えず、各国はメダル獲得に奔走しているのが実態である。願わくば「五輪精神」の遵守に立ち返って欲しいというのが私の切ない希望です。
