渋温泉の外湯は9湯あり、9場湯(渋大湯)を除いて他の8湯は宿泊しなければ入浴出来ません。建物の外観は古風な和風造りで、夫々に趣があります。また全ての外湯の泉質はナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉1種類のみで、しかもかなり熱めです。しかしpH値や湯感等は微妙に違い、かなりスベスベ感のある湯やキシキシ感のある湯、綺麗な無色透明の湯、濁りが見られる湯とか、同じような泉質でも違いが見られます。さらに脱衣所には鍵付ロッカーは無く棚のみです。洗い場には勿論シャワー付カランやアメニティ類はありません。しかし何と言っても当温泉の売りは、全ての外湯が加水、加温、循環濾過、消毒無の「完全源泉かけ流し」であることです。何しろ外湯が9湯もあるので、半日で巡るのは大変です。私の場合は、午後1時過ぎから始め、途中休憩を兼ねて夕食を取り、それから夜半の9時少し前までかかりました。出来れば丸1日は欲しいです。
なお営業時間は原則午前6時から午後10時までですが、その他清掃時間もあるので中断の時間もあります。その場合は玄関ドアに「只今清掃中」の看板が吊るされています。また定休日は無いと思います。さらには専用電話もありません。脱衣所は浴室とは分離されており、棚のみの所が多かった。外湯に関する詳細は「渋温泉旅館組合」まで問い合わせ願います。住所 長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2112-1 ☎0269-33-2921
なお、掲載順は私が巡った順番です。
・七番湯(七繰の湯)
私の宿泊先の近くにあり、浴槽と床はタイル張り、広さは2~3人用位と小ぶり、湯温は熱めの適温、綺麗な無色透明の湯で滑らかな感じである。
1.源泉名 七繰の湯
2.泉質 低張性中性高温泉
3.源泉温度 50.5℃
4.pH 7.3
5.湯感 ほどんと無色澄明、微塩味を有し無臭
外観 由来説明板 浴槽 湯口
・六番湯(目洗いの湯)
眼病に聞きそうな名前の施設で七番湯の先にある。浴槽は女湯との間の仕切壁に沿って、タイル張りの細長い長方形の浴槽が設置されている。広さは七番湯よりも少し広めである。湯はここも綺麗な無色透明、適温であるが、七番湯よりも滑らかさがあった。
1.源泉名 ガ二沢の湯(自噴)
2.泉質 弱アルカリ性低張性高温泉
3.源泉温度 52.5℃
4.pH 7.6
5.湯感 ほどんと無色澄明、微塩味、微苦味を有す
外観 由来説明板 脱衣所棚 浴槽 湯口
・一番湯(初湯)
渋温泉の中心街近くにあり、浴室の壁面は木造だが浴槽は長方形のコンクリート造りで、男女湯の仕切壁に沿って配置されている。湯は40~42℃に調整されており温く感じられる。熱い湯が多い当温泉外湯の中では珍しく、さらに微かに茶色の濁りが見られた。
1.源泉名 比良の湯、とんびの湯、薬師の湯の混合泉、パイプ引き湯
2.泉質 低張性弱酸性高温泉
3.源泉温度 56.0℃
4.pH 4.6
5.湯感
外観 脱衣所 浴槽 浴室床と壁面
・四番湯(竹の湯)
浴室は壁面と浴槽が木造、床はタイル張りである。湯は無色透明でかなり熱め、スベスベ感が凄い。
1.源泉名 横湯第一ボーリング、横湯第二ボーリング、熱湯の混合泉
2.泉質 低張性弱アルカリ性高温泉
3.源泉温度 86.5℃ 使用位置温度 50.0℃
4.pH 8.0
5.湯感 ほどんと無色澄明、微塩味、微硫黄味を有する
外観 由来説明板 脱衣所 浴槽
湯口
・五番湯(松の湯)
当温泉街の最北端近くに位置しており、源泉は竹の湯と同じものを使用している。浴室は綺麗、清潔であり、浴槽はタイル張り、湯口のみが木製である。湯は澄み切った無色透明、かなり熱めだが、スベスベ感がかなりある。
1.源泉名 横湯第一ボーリング、横湯第二ボーリング、熱湯の混合泉
2.泉質 低張性弱アルカリ性高温泉
3.源泉温度 86.5℃
4.pH 8.0
5.湯感 ほどんと無色澄明、微塩味、微硫黄味を有する
外観 由来説明板 脱衣所 浴槽
湯口
・九番湯(渋大湯)
温泉街の中心に位置し、宿泊しないで入浴出来る唯一の外湯である。大湯の名に恥じない造りであり、男女湯の玄関が別々で、屋上には神社が鎮座している。浴室、浴槽はオール木造だが、但し躯体部分はコンクリートである。浴槽は大小2ヶ所あり、湯口近くの小浴槽が熱め、遠くの大浴槽が適温である。しかし、実際は2ヶ所の浴槽の湯温は余り差が無かった。湯色は濁りのある緑白色に見え、微かに金属臭があった。ここには外湯で唯一鍵付ロッカーと蒸し風呂があります。
1.源泉名 渋大湯と渋総合温泉の混合泉
2.泉質 低張性弱酸性高温泉
3.源泉温度 60.2℃ 使用位置 43.2℃
4.湧出量 毎分54.1ℓ
5.pH 5.7
6.湯感 無色澄明、鉄味、微塩味を有する
男湯入口 由来文説明板 脱衣所 鍵付ロッカー 浴室内部
左熱湯、右適温湯 2か所の浴槽 湯口 油面