[会長の部屋]仲間に捧げる

仲間に捧げる
（24号：2011年12月3日）
　11月中旬、周南市のコンビナートで事故が発生しました。各チームのみなさんにはメールを通してお知らせしたように、この時不幸にも私たちの仲間の一人である中村さんがお亡くなりになられました。私は個人的には存じ上げていないのですが、桜田ミニバスチームで一緒に指導をしていた方々や同じ市内のミニバス関係者から生前の話や葬儀での話を聞き、どうしてもここに私からも一文を書いてみなさんに故人の人となりを紹介すると同時に、ご霊前に捧げたくなりました。
　中村さんは娘さんのミニバス活動に合わせ、指導者として参加をするようになられました。それが今から15年ぐらい前の話です。ミニバスでの指導ぶりや人柄について誰もが語るのは、「真面目で責任感が強い人」、「情熱のある人」と一致しています。また、おだやかで誰にも親切な方で、みんなから信頼されていたそうです。
　故人はバスケットボールについては経験者ではなく、ミニバス活動に参加するようになってから自分で勉強を始められました。仕事が忙しくなって近年は活動から遠ざかっておられましたが、やっと事故の1か月前からミニバス活動に復帰をされ、張り切っておられたところでした。事故数日前、出張帰りにそのまま練習会場に立ち寄り、子供たちの指導をされたのが最後の練習になったそうです。
　通夜と葬儀にはたくさんの人が参列しましたが、バスケットボールの関係者も多数を占め、以前指導を受けた教え子はほぼ全員が故人を見送りに駆けつけたそうです。
　式場の祭壇にはバスケットのボールが大きく菊で描かれておりました。また、レフリーカッターやバスケのシューズ等も遺品として置かれておりました。参列者一人ひとりに中村さんとミニバスのつながりの深さを思い起こさせました。会社の仕事に責任を持って取り組んできただけでなく社会的にも子供たちの健全育成に尽くしてきた故人の偉大な足跡を偲ぶものとなりました。

　真面目に、ひたむきに歩んでこられた故人の早過ぎる死を悼みます。